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チケットノルマは果たして悪か?

Twitterを見てても時々議論になっている「チケットノルマ」について。

20年バンドをやってきた私が思う結論は「平等な制度である」

最初に結論を書きましたが、チケットノルマは平等なものです。
「一定枚数までは最低限動員してね。」というライブハウス側からの圧力でもありますが、「○枚以上売ればバック(ギャラ)がある」という分かりやすいボーダーライン。

最初に昔話

こういうと「老害乙」と言われそうだが、まず聞いてほしいのが自分がバンドを始めた20年以上前の話。当時はライブハウスは今以上に盛り上がってて「夜の部」「昼の部」が多くの場所であり、まずは「昼の部」で鍛え、認められたら「夜の部」に出れるという事があった。(すべてのライブハウスではないです)
バンドを始めた学生が、ライブハウス(平日の昼の部)に出れることになったのはすごく嬉しかったけれど、同時に「どうやって人を呼べばいいんだ?」という問題にぶつかりました。
だって学生は昼間学校行ってるじゃん。SNSもなかった時代、当時の僕らの宣伝方法なんてそうとう拙いものでした。
ノルマは”1,800円か2,000円のチケットが25枚”という感じでした。(ノルマが表す出演料は約30,000円ぐらいですね)
「25人もどうやって呼べばいいんだよ!」と始めたばかりで絶望したものです。

最近のノルマ枚数と利益って?

だいたい6人呼んだぐらいからバックされるライブハウスが多い印象です。チケットは2,000円か2,500円が多いと思うので、出演についてのノルマが1万円から12,500円程度。それ以上はギャラとしてバンドの懐に入る。
(だいたいチケット代の半額xノルマを超えた枚数分が多いです)
昔に比べて宣伝ツールも色々あるので、それほど高いハードルでもないように思います。

頑張って10人呼べば、5,000円程度が。20人呼べば15,000円程度が1日で(30分の演奏で)儲かる計算になる。

バンドからすると、ライブハウスから搾取されていると思い「ノルマがあるライブハウスには出ません」という人もいてると聞きます。
しかし、ノルマ枚数を超えたらバックがあると明らかになっているとも言えますので、「ノルマ」という3文字を聞いただけで嫌悪感を表すのは良くはないと思います。

お金とアートの問題は実はそうとう密接です。ここを無視してバンド活動・アーティスト活動はなかなか難しいんじゃないかなと思う。
こういう内容は細かく書いていこうと思いますので、このnoteに辿り着いた方はよければ目を落としていただければと思います。