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バンドマンの客がバンドマンというジレンマ

バンドを初めてある程度たつと、同じようにバンドをやっている友人ができてきます。
そして、Twitter上で、フライヤーを配ってるライブハウスの入口付近で、共通の知り合いのバンドのライブなんかでよく顔を合わせていると「次に○○でライブだからよかったら来てよ」なんてお誘いをしたりする。
それ自体は何も悪い事だとは思いません。

しかし、その次には、(こういう誘い方はしないでしょうけれど)「前に行ったから、今度うちのライブに来てよ」という感じになると今度は断れなくなり、結局「お客さんに来てほしいバンドマン同士が立場を変え、いったり来たりしてる」状況が生まれます。

これはバンドだけでなく、イラストレーターなどの作家さんの展示でも見られます。ぼくがかつて違和感を覚えた会話です。
「平日は仕事をしてると思いますが、休みの日は何をしていますか?」
「展示会巡りをしています」
「作品は作ってるわけでは?」
「土日は展示会で名刺を配ったりするのが忙しくて、作品は平日の仕事が終わってから作ってます」
「集中できる?」
「できてるわけじゃないですが、慣れたんで大丈夫です」

果たして彼が、数年後に○万人のフォロワーを掲げ、絵で食べていけるようになるような圧倒的な作品を作る事ができるでしょうか?
こういう活動をしてるイラストレーターさんで売れた方を自分は知りません。売れていった人たちは、ひたすら自分の作品を生み続ける事を継続していた作家さんばかりの印象です。

こういった行き来で、一緒に「お客さん」も増えてくれば問題はないですが、”よそのバンドマンをお客さんとして”5人呼ぶのであれば、次に自分は5か所のライブに顔を出さなくてはいけなくなる。
また、そういう人たちはファンとしていくわけでなく「義理」で行くため、会場で「めっちゃ盛り上がる」「声を上げて一緒に歌う」なんて事はないので、「頭数はそろってるのにいまいち盛り上がらないライブ」になりがちだと経験上思います。
バンドマンもスタジオや遠征、グッズや音源制作でお金がかかるのに、そうなってくるといくら金がかかってくるでしょうか?

お客さんを呼べないならそういう集客方法も間違えてはないと思いますが、あくまでそういう営業・集客・広報をメインに据えては長くは続かないと思います。

じゃあどうしたらいいか?

申し訳ないですが答えは自分は持ち合わせてはいません。
集客したいバンドマンは人それぞれ。カリスマ性で引き寄せる人、「近所のロック兄ちゃん」みたいな親しみやすい感じの人、男性(女性)らしさを際立たせモテるという方法を選ぶ人。自分をネタにして芸人のように面白い事を売りにする人など様々なので。

また、ヴィジュアル系、ギターロック系、パンク系という3つのジャンルで言えばやり方は相当変わるのもわかると思います。

難しく、アドバイスにならないざっくりした事かもしれないけど、結局はあなたに合ったやり方を考えるという事が大事です。