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BanBen's History Vol.1(2004年)

2004年2月にJICAボランティア調整員の任期終了後、すぐオルドスに赴いて教え子のつながりで植林地を決定。その他5月、7月、8月、12月と計5回オルドスを巡り、砂漠緑化以外に観光・農業・教育などの分野での協力の可能性を探りました。どこに行っても60度のオルドス白酒が付きまといます。宴会は時には辛いものでしたが、お互いの信頼関係を確かめる大切な儀式と割り切って何とか乗り切りました。特産物の販売についてはカシミヤ・乳製品・漢方・絨毯といろいろ検討しましたが、最終的には塩の販売に一本化、「塩を売って緑を買う男」の活動が始まりました。 

2004年2月29日JICAボランティア調整員の任期を終えて帰国。休む間もなく、オルドス緑化構想をまとめ、3月13日には再びオルドスに向かっていました。まずは教え子が村長をやっていたスージー村へ。


30年前は草原だったり、森だったりしたところが一面の砂漠になっていました。


砂漠をジープで駆け巡ります。


時々砂にはまります。


牧場には生まれたばかりの山羊や羊たち。


しかし過放牧が砂漠化の一因と言われています。


夜は村の歓迎会。恐怖の白酒の宴会です。


まずはあいさつ代わりに、一人ずつお酒を勧めに来ます。


次に女性が歌を歌ってお酒を勧めます。


これは全部飲み干さなければなりません。


散々飲まされた後に反撃開始。


どんどん飲ませていきます。


女性も手加減なし。


羊は最後に登場します。それまではつまみがバナナとかしかないのが辛い。


歌と酒のオルドス式宴会が遅くまで続きます。辛く苦しいひと時ですが、この儀式を乗り切ることで村の人たちと仲良くなれました。これから共に植林活動をやって行けそうです。


町の小学校も見学しました。将来的には教育分野でも協力ができないか考えていました。



授業風景


ストーブで暖をとっています。


家と学校が離れているので小学生といえども寮生活。


学校の先生方と。


夏は農業関係の方々とスージー村へ視察。農業の可能性を探りました。砂漠緑化だけじゃなく、住民の生活向上も同時に考えなければなりません。


村の集会所。


巨大な泥除け(砂除け)のバイク。


モンゴルに伝わる独特の乳製品。


モンゴルに伝わる独特の乳製品。


羊の内臓も全ていただきます。


牧民楽団(ウラムチ)の演奏。宴会スタート。

白酒レディー登場。


とことん飲まされました。


オルドスの観光の可能性も探りました。万里の長城の狼煙台跡。


オルドスの南を走る万里の長城はこんな感じです。


教え子たちと登ってみました。


こちらは統万城。NHKの「大黄河:オルドスの興亡」の中でも紹介されています。


城壁を一周。


白い壁が美しい。


オルドスの草原。ちょっと草の密度が低いですが、まだまだきれいな草原もあります。乗馬には最高のロケーション。

アルザイ遺跡。チンギスハンはここで死んだという説もあります。テーブル上の山の下のほうは発掘されていません。きっとチンギスハンにまつわる何かが出てくると思います。


アルザイ遺跡の壁画


チンギスハン陵


チンギスハン陵


オルドスは恐竜の故郷でもあります。


特に草食恐竜が肉食恐竜に追いかけられている足跡は世界的も有名です。


行く手を阻む山羊の群れ。


農民のサイドビジネス。道に溝を掘って通行車両を立ち往生させて、トラクターで引っ張ってお金を要求。


降水量は少ないのですが、水がこうこうと湧き出る泉もあります。この近くに温泉もあります。


謎の遺跡もたくさんあります。


ラマ教のお寺。行く先々で10年ぶりに教え子との再会。楽しかったです。


時々、教え子の実家に泊めてもらいました。


馬頭琴の演奏者になっていた教え子。奥さんに歌ってもらいました。


10年前は羊のようにおとなしかった女子生徒たちもガンガン酒を勧めてきます。


怖いです。


砂漠緑化事業に協力してくれている教え子のノリブの実家にも行きました。まずは羊を捌きます。


何時間もかけてじっくり塩ゆで。


料理ができるまでモンゴル体験。まずは乗馬。


馬乳しぼり。ここでは馬乳を3日間納屋でねかせて少し発酵したものを飲みます。最高の健康飲料。


そして宴会スタート。


散々飲まされてふらふらになったところで、メインの羊の塩ゆでお頭付き登場。


羊もうまいのですが、羊のゆで汁で作るおかゆが最高に美味い。


水道がないので洗面器で手洗い。


ビジネスの可能性を探りました。オルドスの絨毯は隠れた逸品です。


乳製品も美味しい。


塩は大本命でしたが、残念ながらオルドスの塩工場は規模が小さく、設備も整っていませんでした。そこでオルドスの近くにある塩の町ジランタイに向かいました。ここでは岩塩と天日湖塩があります。この塩でビジネスを興すことにしました。


岩塩


天日湖塩


日本ではオルドス体験などをネタに各地で出前講座を行いました。写真は大阪外国語大学(現大阪大学外国語学部)で行われた集中講義の様子。オルドスでの緑化ビジネスについて考えてもらいました。


大阪外国語大学集中講義の様子。

年末再び、オルドス・スージー村へ。すっかり冬景色。


9月に始めたモンゴル塩の販売の売上を村に寄付。翌年からスージー村のウランダワ砂漠で植林活動を共同で行う覚書を交わしました。

そして夜は大宴会。2005年はいよいよ植林スタートです。



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