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1041日目 白鳥

2024年 9月 10日 (火)

●温泉旅館に来ています……。

早起きして朝風呂に入ってくる、というタスクを見事クリアし、早朝7時から少し歩いた先にある温泉にin。
城崎温泉の、地蔵湯という温泉です。温度が高すぎて3分くらいしか入れなかった。
宿泊したのが素泊まりのプランだったので朝ご飯などはなく、風呂から上がって旅館に戻って来てまた寝た。気持ちよすぎる。
電車の時間もあったので少し早めの9時ごろ旅館を後にする。少し歩いて昨日気になっていた喫茶店に入店、朝からケーキを食べてしまった。貴族かい。

●そんな訳で城崎温泉駅から電車に乗り込み、日本列島を南北に横断する。兵庫の上から、兵庫の下まで、乗り換えは実に三回。乗車時間は3時間くらい。豊岡、和田山、寺前、そして姫路に到着。姫路、暑すぎる。
駅を出た瞬間望める姫路城は横目に、駅前バス乗り場から乗り込んだバスに運ばれ、はるばるやって来たのは太陽公園と言う施設だ。

東武ワールドスクエアとか愛知のリトルパークみたいな施設で、世界の有名な建造物のレプリカがたくさん置かれている。そのすぐ近くには白鳥城とう城まであって、ドイツの城を参考に40億かけて作ったらしいあまりの製作者のネジのハズレ方には圧倒されてしまう。本当に、とてつもなく独特な施設だった。

先に城の方から回ろうと言うことで、わざわざモノレールに乗らないと入場すら叶わない、田園風景の中にポツンと立つデカすぎる城へと乗り込んでいく。
遠くから見ても強烈な存在感を放っていた城は、近づいてみるとそのデカさにもはや引いてしまう。なんでこんなものを作ろうと思ったんだとか、この規模で40億なら安いのかもしれないとか、色々思うことはあったがとにかくすごすぎる。ドイツの城を参考に、とは言いつつ、この規模まで再現してしまうのはちょっと考えられない。本物の城もあれくらいデカいのだろうか。もはやここまで来ると、本物と紛い物の間に違いなどあるのか、本物にも引けを取らないであろう圧倒的デカさの城を前にして、関心の声を漏らすことしかできなかった。

太陽公園及び白鳥城は福祉グループが運営している施設なので、城内は市民病院と何ら変わりのないつくりをしていた。点字ブロックもエレベーターもあるし、トイレも綺麗だし、エアコンも効いている。圧倒的洋風な見た目からは想像もできないくらいに快適な室内をとぼとぼ歩く。
広い場内には様々展示があって、トリックアートだとかくるみ割り人形の展示だとか王室や神殿を再現した部屋だとか、凝り具合は凄いのだけどいかんせん凝りの方向性にまとまりがないので、大分無茶苦茶だ。
トリックアートが二フロア続いたかと思ったらお化け屋敷があったり、真っ黒な部屋にゴージャスな椅子とシャンデリアだけが設置されているフォトスポットなんかもある。と思ったら、空気で自立するタイプのよくパチンコ屋の店前で客寄せをしている人形みたいなやつもいて、もう少し進んで行くと施設で生活している人たちが口や足で書いたらしい絵画が飾られている。
なんというか要素の詰め込み具合がすごい。見た目だけにこだわって内装は手を抜いている、というわけでもなく、想像もできない方向に凝りまくっている、というのがなんだか面白かった。

城の庭園みたいな場所に出てひたすら写真を撮りまくって、帰りのモノレールに乗って地上へ舞い戻る。下から眺める城も良いものだ。

そこからようやく太陽公園を見て回る。こちらもなかなかぶっ飛んだ施設だったな。兵馬俑の発掘現場を再現しましたというゾーンがあったので見てみたら、そこには数百体の兵馬俑のレプリカが広いコンテナ?のような建物の中にドーーンと広がっていた。その光景は歴史の教科書で見たそれとなんら変わりはなく、圧倒的物量でレプリカを限りなく本物に近づける努力が凄まじすぎて、ここでもただ圧倒されてしまった。

万里の長城、ピラミッド、凱旋門なんかも再現されている園内はとにかく広く、ここも2時間くらいかけてようやくあらかたを周り終えることができた。割と炎天下をあんなにじっくり長時間かけて歩き回って、疲労はピークに達しつつあった。しかしそれだけかける意味はあったと思う。本当に凄い施設だった。なぜあんなに客が少ないのか、PRの大切さを思うともったいないなぁと思ってしまう。あの規模あの飛び方は、もっと有名になって然るべきだと思うのだけど……。

●バスに乗って姫路駅まで戻ってきて、電車に乗って神戸駅で降車。
元町商店街を歩いて見かけた洋食屋に入店、自分はチキン南蛮を食べた。
思えば今日は朝のケーキと昼寄ったコンビニのチョコモナカジャンボ以外何も口にしていなかった。今日初めてのちゃんとした食事は感動を覚えるほど身に沁みた。ヘトヘトなのも手伝って、食事のありがたみを痛いほど味合わされた気がする。

元町駅からまた電車に乗って、2時間ほど揺られてようやく最寄に帰って来た。友人と分かれて帰宅し、すぐ寝た。疲れすぎていた。

一泊の旅行ながらなかなか密度の濃い良い旅行だった。ああお金がない。

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