露草
「私達これが最後よ
君との日々を永遠抱きしめるわ」
半袖シャツがなびいて胸元大きく開いた
「君の言葉は燦然と
煌めくけどいつか色が褪せるわ」
波音が過ごした日々の色をさらって流れた
ソーダのアイスが溶け落ちた
夕焼けも溶けて
翳りがシャツの染みを隠す
どうか見つけないで
心はきっとまだ少し隠れていたいから
「私達はまた会えるけど
それは二人の鼓動が止まった時よ」
群雲の涯ての扉を開け放ってしまいたい
「どうか幸せであるように
君がいない街でそっと祈るわ」
こぼれた涙は自分で拭かなくちゃいけないんだね
もしも夢で会えたその時は
悲しみも拭いて
目が合い照れ笑い繰り返す
それが幻でも
心はきっとまだ少し醒めたくないから
「私達とても脆いけど
これから先は弱さを見せれないの
美しく終わって強くありたいの
本当にこれが最後よ
君との日々を永遠抱きしめるわ
さよなら
さよならだけが人生よ」
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