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伊藤美来 Live Tour 2022『What a Sauce!』大阪公演 比べるより、並べよう
Q.あなたにとって伊藤美来の音楽とは?
A.毎日の生活に欠かせない、暖かな衣服、濁りのない水、良質な睡眠、優しく肩を揺する朝日、鼻孔をくすぐるコーヒーの香り。
生まれてから今日までに僕が触れてきた音楽が彼女の歌声でリプレイされているからだろう。魂の波長が合っている。当たり前のようにいつもそばにいて、すごい元気をくれる。全然当たり前なことじゃないのに。どの曲もいつの間にか懐に入ってきて、優しく、情熱的で、友達で、相棒で、恋人。そんな、カンケイ。
一週間後に東京公演を控えていることもあり、備忘録的に書いていくことにした。だから全曲の感想は網羅できてはいないのであしからず。
はい、ネタバレします!!(自衛してください)
渋い#伊藤美来会場Shazam部
— ばんぶーおじさん (@BambooNashem) April 9, 2022
Shazamを使ってフレンズ・オブ・ディスティンクションのグレイジング・イン・ザ・グラスを発見しました。 https://t.co/jXzLK93h6r
渋いwww#伊藤美来会場Shazam部
— ばんぶーおじさん (@BambooNashem) April 9, 2022
Shazamを使ってスモーキー・ロビンソンのクルージンを発見しました。 https://t.co/NqmQmBVZRq
まさかのジャズ。客層と合ってる?僕には!!ドンピシャ合ってます!!!
緞帳がわりの紗幕に5人のシルエットが映し出される。そのヒーローめいたポーズからライブは幕を開ける。
衣装は白基調。上着の両胸ポケットやスカートのポケットがブラウンのコック風。白のショートスカートの中には同じくブラウンのショートパンツを履いていてみっくの活発さも兼ね備えている。
これを見せられたら言うっきゃ無いよね、バラスーシ…(素晴らしい)
今回は舞台装置・照明にもかなり力が入っていた。ということで落書き初挑戦。
これが第一形態。(省略しているけどもちろん壁にもデザインがあって、ホワイト×ブラウンの配色だった)
ちょっと前にTVかなんかで見て感動したやつに似た、マトリクスムービングライトにテンションが上がる。
1粒1粒配色を変えたり、流れるように点滅させたり、ハートマークや文字を出したりしていて感動した。ムービングヘッドが動きながら流れたりすると光は不思議な軌跡を描いていて、めちゃくちゃ面白いなって見ていた。
マトリクスムービングライトがついてる照明やぐらも両サイドには縦に流れるLEDバーが付いているこだわりよう。
第二形態は上からLEDスクリーンが降りてきて、さらに中央階段が台座ごと回転して・・・
となりました。すごすぎて笑った。
多分上から見たからこんな感じ。やばいって。
ステージの回転はモーター音が聞こえたから電動っぽい。後述するPistachio~パスタゾーン、青100色ゾーンで大活躍。
客席側を照らすって言ったって、だいたい天井や後方壁を狙ってダボ回すくらいなのだが、今回はムービンライトもガンガン観客向けて飛ばしてくる。僕が最近行ったライブではあまりやらなくなった?演出で、少し懐かしさを覚えた。さらにオーディエンスブラインダー?(コール&レスポンスで客席を照らすときに使うやつ)もガンガンつけてくる。かなり明るいライブだった。演者からはきっと客席の様子がよく見えたに違いない。そしてレーザー雨の演出も。
ライティングはとてもリッチだ。そしてPopSkipLifeやRhythmic BEAM YOUのときのように舞台装置の大きな転換もある。相変わらず、びっくりさせてくれる。
No.6
幕が降りると壇上の5人はフロアに降りてきて一列になってパフォーマンスをする。ライトは明るく客席を照らし出す。
ツアーの幕開けだ
”Operation No.6 比べるより 並べよう
君だけが見る世界と 私の世界
混ざりあえたら光るよ”
Shocking Blue
会場は真っ青に染まる。ステージ内も、オーディエンスの顔も。白い光の筋、サーチライトが会場じゅうを駆け巡る疾走感。歌詞を力強く表示するVJはShocking Blue初じゃないかな。
閃きハートビート
MC
頭上からスクリーンが降りてきてライブロゴを映し出す。
Morning Coffee
Pistachio
イントロと同時にセンターステージが回転。店員役のダンサー2人とカフェテーブルと椅子。開店準備をするように並べていく。2番に入るとお客さん役のダンサー2名も。思わず見入る。
パスタ
さっき回転したステージの壁が真っ黒で味気ないなと思っていたら、それはLEDスクリーンだった。先程上から降りてきたスクリーンは天井部分、下の部分はカフェ内装を映し出す。(第二形態)
上手側のカフェテーブルに一人になったみっくは座ると、マイクを両手で持ってパスタを歌う。2番まで歌いきるとダンサーの一人がメニュー(今回のライブパンフレット)を持ってきて注文を取る。「パスタひとつ!☝️」と満面の笑みで答えると、本当にパスタが運ばれてきた!アウトロに入るとパスタをフォークで巻き始めて…た、食べた〜〜www。なかなか巻けずにしばらくクルクルしててかわいかったです。(フォロワー曰く、湯気が立っていたらしい)みっくは幸せそうな笑みを残して暗転した…
な…なんだったんだ…
MC
暗転中に全て片付けられると、お水を片手に「ほわーい…」すごく緩く返事をして登場。「食べ過ぎた…」と恥ずかしそうにもっちゃもっちゃしてるみっくは幾つになってもみっくだね。さっき食べたパスタは具なしペペロンチーノみたいな感じだったらしい。ニンニク臭かったらごめんと笑う。
気づかない?気付きたくない?
「大人な私も見てください」そう言って突入した大人な雰囲気ゾーン。ラップも完璧。紫ベースの照明、フィルインで白のストロボ。あいうぉんちゅっべいべっ…あいうぉんちゅっべいべっ…。気持ちがいいよ。。この曲を伊藤美来に歌わせたことが天才。歌えるみっくはもっと天才。すき。
土曜のルール
土曜に歌う土曜のルール。PopSkipの名曲の一つ。上手へ下手へ歩きながら歌う。客席を顧みずに。目に落ちた前髪で目元はよく見えない。そのアンニュイな横顔に見惚れてる。Please don't touch my heart…。みっくはまた僕の心をかき乱すんだね…。
ルージュバック
はぁ…美来……………………………………
傘の中でキスして
レーザーの雨。持っていた傘を振り返ってダンサーに渡すと、下手で別のダンサーさんへバトンパスしてはける。階段を登って、パス、はける。上手の壇上でパス。最後にまた美来が傘を受け取ると歌いおわり。
穴井さんがTSUTAYA EBISUBASHIの配信で語ったこの曲の誕生秘話がすき。伊藤美来のポップスを重ねてきた彼女にしか歌えないタイミング。音楽的性癖…もとい、センスが、こう、ドンピシャ過ぎて…それをデビューから知ってる伊藤美来という女の子が、ソロアーティストデビューして、完璧に歌っている姿を目にして…明るく強がるこの絶妙なトーンが胸にキリキリと痛みを与える。天才。
恋はMovie
ダンサー全員現れる。ダンサーさんが衣装を片手に持って踊っている。4thライブのみっくが着ていた衣装のように見えたけど…(ちょっとちがう?)。そういえば舞台には映画フィルムモチーフの装飾が吊り下がっている。なにかメッセージがありそうだ・・・
MC
「今までの私の曲とか想いとかを大事にして、新たな私を見せたかった。」青100色を歌うことを匂わせながらみっくは語る。少し緊張しているようにも照れているようにも見える。受け入れてもらえるのだろうか、これまでの私を、これからの私を。
青100色
ステージ上段に佇み、一言一言を大事に伝えるように歌う。上下のスクリーンにはmvのイメージに沿った青色、風車(かざぐるま)のvjが広がる。
”太陽に投げた言葉たち 砕けて 光ってる
君は手のひらにならべたね 痛くないふりしてさ…”
胸にじわっと広がるのは温かい体温。その幸せそうな笑みをすごく近くに感じていた。
泡とベルベーヌ
最新の青と、最初の青。比べるのではなくて、並べよう。5年も経ったのにその声はびっくりするほど変わらなくて、キュートで、悪戯っぽかった。背伸びして歌っていた「はじめてです」、いまその声はびっくりするほど成熟していた。
MC
「みんなのクラップで元気をください!」
La-Pa-Pa Cream Puff
再び客席をよく照らす照明、大きく手を叩くダンサー。波打つように揺れる客席。
”響き合って 跳ねる音がなる方へ
伝えあって 新しい景色また見えてくる”
半音下げ、戻って、半音上げみたいな左足を軸にステップを踏むみたいな音階が好きすぎる
— ばんぶーおじさん (@BambooNashem) April 5, 2022
だから伊藤美来の楽曲センスは性癖どストライクなんよ。強すぎるんよ。こんなに楽しくて、かっこいいのに、上質なんよ。やーっば・・・。ライブで聴いちゃったね・・・。もう、戻れないね。
ミラクル
再びステージが回転して第一形態へ。
”踏み込んだその一歩ですべてが変わる…”
all yours
"夢を渡るの 離れていても
クラップを鳴らせば 心通い合う”
ワタシイロ
EN.Plunderer
”みんなと一緒なら どんな夢も叶う気がする”
アンコール衣装は、腰にオリーブグリーンのリボンがついた、ブラウンのゆったり目ロングパンツにライブT Aタイプ。実はGoodSong以来、彼女のパンツルックが僕は気に入っている。そのスタイルの良さが際立つ気がして。
エンドロール:青100色
恒例のエンドロール映像はおそらく初出し?の青100色リップシンクverだった。ライブを締めるスタッフクレジットが入ったエンドロールは、全スタッフが自信を持って創り上げたことの証明に他ならない。真っ赤になった手で鳴り止まない拍手を。
感想と…
驚くべきはその歌声の安定感。並々ならぬ努力を感じさせない豊かな表情。クールな横顔で時折強引さも見せる大人ゾーン。彼女たちが大事にしてきた音楽性。最新シングルをすべてやってくれたこと。そして原点回帰。
今回のライブツアータイトル「What a Sauce!(なんてソースなんだ!驚き)」。この由来は彼女がはじめて作曲した「パスタ」にかけたのはもちろんだろう。しかし青100色、パスタ、これまでに歌ってきた楽曲たちへかける思いを見聞きし、ライブセットリストを聴き込んでいくうちに、「ワタシイロ」へ続く回顧、自分へ、僕たちへの問いかけに思えてくるのだった。
もし「What a Sauce?」ってライブタイトルだったら「どんなソース?」って意味になるのかな。
「あなたの色は何色ですか?」と問うたワタシイロ。
「あなたのは何味のパスタなの?」と問うた本ライブ。
そして「いろんな青があるけれどどの青も私だったよ」と紡いだ青100色。
最新曲を網羅しながらも、5周年記念ライブとしてアーティスト伊藤美来の成長と歩みを辿ったロードムービー的構成。
彼女の音楽の根底にあるメッセージは、真摯な姿勢は、今日も変わらずに僕の体内で熱を持ち続けている。
帰り際に通路脇で観客を見送る穴井さん(とレーベルスタッフの皆さん)を偶然見つけた。ライブが終わってもうかなり経っているはずなのに、彼はまだマスクで隠しきれないほどの満面の笑顔をしていた。
その笑顔を見て勝手に嬉しくなった。
さあ、東京公演だね!
※この感想は僕の勝手な解釈によるもので、事実と異なります。
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