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ロードバイクで大腿骨転子部骨折vol.12

大腿骨転子部骨折手術から17日目〜
退院後日常生活2週目〜

まずは新居への引っ越し。
段ボールの山の中、新生活スタート。

身体の状況はというと、
しゃがんだりするのはさほど問題なく、正座は可能。
(これは入院時からできていた)
体操座りは右鼠蹊部が詰まる感じで、身体へ引きつけきれない。
あぐらは股が開ききらないので足を組めなくて難しい。

びっこ引きながら杖なしで歩けなくはないけど、段ボールを持って歩くのは流石に危ないので座って開けて出すだけ。

IKEAの棚を4台組み立てるミッションは、なかなか工程の多いタイプだったため、
作業時の体勢に苦戦。
梱包に入っていた厚手の段ボールを下に敷き、
立膝や正座を組み合わせながら、同じ座り方が続かないようにする。
同じ姿勢が続いた時の関節の固まるスピードが早く、ほぐすのも痛い。

なんとかできることを増やしていきたいという気持ちは先走りがちです。

自宅近所の病院に転院してのリハビリ初回は、
事故の状況確認と、レントゲン、
触診、歩行フォーム確認。

右膝上から腿外側の痛みは、筋肉の強めの張りと教わり、さらにマッサージと温め治療など。

「今、筋力が落ちて使えていないお尻やハムストリングスを使えるようにしてバランスを取れるようにしましょう」との事だったけれど、
自分の筋力がそんなに落ちているということに納得できなくて、
頑張って歩けばそのうち戻るでしょ、と自己判断してしまった。

実際、上半身トレーニングをして身体が温まって来ると、張りの痛みは穏やかになり少し歩きやすくなったりしたので、
特段尻やハムストリングスにフォーカスした運動はせずにいました。

次週、2度目の近所リハビリでは、
松葉杖を頼ってしまうフォームがつく前に杖なしにしてもいいかもしれませんね、なんて話になり、
これもまた尻ハム不足を指摘された上で、だったのですがやっちゃえ精神で唐突に杖なしスタート。

そして自転車を。
整形K先生の言いつけ通り、両足きっちり着くママチャリから
→結構踏める!なんなら股関節が動いてきもちいい!

24インチのBMXクルーザー
→これもいける!歩くよりよっぽどいいじゃんと。

久しぶりに自転車で風を切る快感。

僕の本懐はロードとピストなので、早くもっと動けるようになるぞ!とモチベーションアップ。

なのですが、そこからの二週間、運動として歩行の進歩がめちゃくちゃゆっくりになってしまったのです。

痛み止めをセーブすると、誰が見てもあれ?どうしたの?となってしまうヒョコヒョコした歩き方になってしまう。

膝上から外ももの張りがなかなかに強力で、足をつくのも痛いが、
使える筋肉がそこなので長く歩くとますます張る。
尻ハムはそんな調子で使えてないから進展がないと気づけていなかった。

オーバーヘッドプレスなどで扱える重量が増え出し、友人と飲みに行ったり、撮影オファーも増えたりで日常が戻った気分で調子に乗っていたかもしれない。

自己判断で進み、リハビリ時のアドバイスを聞き入れきれていなかった。

進みの悪さにヤキモキし出した頃
行きつけの美容院で、僕を見るなり歩き方の違和感を指摘されてしまう。
「いやいやこれは普通に気になりますけどどうしたんですか」から、
事情を話すと、荏原中延の”いぬい整骨院”を紹介される。

彼もBMX乗りで、膝の皿を割ってしまった事があり、
そこを松葉杖で訪ねて、帰りはなんと杖なしだった、
アシスタントの子も手首の炎症をあっという間に治してもらった、と!

某横綱や、ラグビー、サッカーのプロ選手も診ているところらしく、
その場で連絡してもらい次の日に行くことに。

「容赦なく痛いんで覚悟してくださいよ」との伝言をもらい、気合いをいれて訪問。

目つきの鋭い、体格もいかつい院長先生の関西弁のカウンセリングからスタート。
「それは痛かったでしょう、しんどかったですね。
いずれボルトを抜くとき、120パーセントにすることを目標に一緒にやっていきましょ!」
と、他の先生にも状況や方針を共有しながら説明してくれる。

・怪我そのものや手術の痕を修復しようとして組織が硬くなる
・なんとか使えるところで歩こうとしてハード肩凝りのようになって痛い

そこに対し、マッサージ、鍼、電気とやっていきます。
と、優しく頼もしい口調に安心。

マッサージは心地よいくらい。
からの、鼠蹊部のちょっと上の方に鍼20本!
以前、別院で鍼治療(腰の背中側)をした時は、刺したかどうかわからないくらいだったんですが、
今回は刺したところから膝あたりまで神経が繋がっているのがわかる不思議な感覚。
痛みはないが、身体の中があったまっていくような。

そして電気。
EMS的なものかな。ただ、患部にあててしばらく待つとかではなく、
ガンタイプの機械を、先生が直接患部に当て込んでいくスタイル。

鼠蹊部あたり、内腿、外腿、尻、と、これは笑うぐらい痛かった!

だけど眠っていた筋肉が目覚めるような、身体の中から熱くなる感覚で、
カチカチだったところはかなりほぐれ、よく動くように!
歩いてみても感覚が全然変わっていて、楽になっている。

かなり嬉しいが、そうなった上であきらかに尻ハムの筋力が低下しており、
動くようになった上で筋トレ頑張っていきましょ!と指摘されてしまう。

やっぱりガッツリ落ちてるんだーと、、、

早速帰りにジムでヒップアブダクションなどから尻ハム開始。

デッドリフトにチャレンジすると、持ち上げるための体勢を
右足が保っていられずブレブレ、、、
ただ、その刺激でもういっちょ身体に熱が入っていく感覚。

やるぞ。
新しい目標ができた!




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