かんそうぶん『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』
注意書き
普段映画の感想とか書かへんねんけど、ちょっと言いたいことありすぎるから珍しく書く。
先に言っとくけど自分の整理のために書くから読んでも面白いものじゃないと思う。
まして、ミッションインポシリーズを見たことない人とか見る予定がない人は読んでも時間の無駄だから、今すぐブラウザ閉じて秘密三国志に登録したほうがいい。
あと、バチバチネタバレするからこれから見る予定の人も帰ったほうがいい。
正直ボロクソに言ってるから、楽しく見たファンも帰ったほうがいい。
自分が何で”面白くなかった”と感じたかを言語化するための作業。
じゃあ始める。
①脚本がご都合主義すぎる
今回の監督はクリストファー・マッカリーで、彼は5作目から監督やってるんやけど。もう限界やな。
ユージュアル・サスペクツ作った監督とは思えん稚拙さ。トム・クルーズに認められて長期政権になってるらしいが、惰性でやってんのかトムの言いなりなんかわからんがクソ&クソ
以下、具体的に脚本でクソな点
AIが悪役って時代の最先端捉えてるようで、この手の暴走するAIの設定って10年前からこすられすぎてるぐらいこすられてて、新鮮味がない
ストーリーの無理くりな部分が全部”AIのせい”なんで納得感が全くない
自分で作った人気キャラのイルサ殺すのはマジ悪手。しかもグレース、イルサどっちかが死ぬって意味不明←これも"AIのせい"
イルサの代わりに作ったヒロインのグレースはキャラ薄すぎ、魅力薄すぎ。ただの詐欺師、スリやろ。なんでこんな奴が突然仲間入りすんのかマジ意味不明。このあたりのキャラの演出、設定が甘い
緊迫のアクションシーンにコミカルな部分挟む緩急はあってええんやけど、それはシリーズではベンジーの役目やろ。イーサンと運転が下手なイルサのカーチェイスのシーンは正直見てられへんかった。ちゃんとまじめにカーチェイスしろや
パリスの狂気な感じはめっちゃいいキャラ出せてたのに、最後裏切る理由がハントに見逃してもらったからって、安易すぎるやろ!せめてもっと葛藤とかを表現しろ!しかも列車の最終盤、がっつり刺されてたのに、ハントとグレース持ち上げるほどは元気で、やっぱりそのあと死んだと思ったら、脈ある!とかって生きとるんかい!!!!元気なんか、死ぬんか、どーーーーーーーっち!!!!!生きる!!!!(Byきんに君)次作も登場させるんやろ?ご都合主義にもほどがある!
1作目のキドリッジ再登場させる発想は良かったと思うよ。でも7作目やのに急に「IMFに入る前の因縁の宿敵ガブリエル!マリー!」とか言われても「?????????」なんだわ。マリーが撃たれる回想シーンも過去作のシーンかと思って、こんなシーンあったっけ?って思ってたらそんなシーンやっぱりないやんけ!2部作ならそういう因縁は1作目で明らかにするもんなんだよ!2作目の引きにもなるやろ!マリーって誰やねん!!!!!!!!!!!マジで!!!!
クリストファー・ノーラン以降、リアリティー志向が強くなって、スパイ映画とかアクション映画は正直作りづらくなってんんのはわかんねん。
だからこそ007シリーズも、ダニエルクレイグで初めてジャームズボンドの”生い立ち”や”ボンドの子供”、”老い”とか”死”に向き合ったわけや。制作側の葛藤が伝わるノー・タイム・トゥ・ダイは最高やったやろ。
そんな風潮の中で、この脚本はさすがにお気楽すぎるし、なんも考えてなさすぎ、ご都合主義にもほどがある。オールドタイプの映画観にこだわるトムのこだわりのせいなんかもしれんが、もう見てられへん。
なんか脚本固まってなくて、撮影しながら作っていった、みたいな記事もどっかでみたけど、それがほんまならひどい話やと思うで。
②シリーズの良さが台無し
このシリーズの面白さって以下のポイントやと思うねん。
緊迫の潜入任務
かっちょいいハイテク機器で敵を翻弄
度肝を抜くスケールのアクション
裏切りの連続!誰が味方なの?!
極悪非道な悪役
トム・クルーズのかっちょよさとノースタントアクション
変身!「お前ハントやったんかい!」
ハントチームの絆
ベンジーかわいい
よく007と比べられるやろ。1~4は共通やけど、5~7は他のスパイ映画には真似出来へん魅力やねん。
今作、良かったん6と9だけやん。
潜入任務なかったし、ハイテク機器も空港の顔認証のごまかしだけであとはAIに逆に利用される始末。スタントアクションですごかったの宣伝でこすられ続けた崖からの飛び降りだけ。裏切るのはまさかのパリス。まさかの理由。悪役としての魅力に欠けるガブリエル。ご都合的に突然故障する変身マシーン。死んだイルサと入れ替えで入ったグレースでチームもくそもない。ベンジーかわいい。
わしはJ・J・エイブラムス味がすごい3作目が最高に大好きやねん。
3作目ってこの項目全部盛りやったやん。
序盤の廃工場を遠隔操作の機関銃で掃射するシーン最高やったやん。正直勃起したやろ?デイヴィアンの強敵感半端なかったやん。一回捕らえたデイヴィアンを敵が救出した時の絶望感半端なかったやん。リンジー救出したのに爆弾でやられた時もそうや。
あれがミッション:インポッシブルや。
制作陣はパート2の前に、3作目見直すように。
おっさんとの約束やで。
③売りのアクションも正直イマイチ
それでもファンはこう言うかもしれない
「細かいことはどうでもええねん!アクションが最高やから!ええねん!」
ほんまか?そんなにアクション良かったか?
たしかに崖から飛び降りるシーンはすごかったよな。正直鳥肌たったよ。
でもそれだけやったやろ?
そのあとの列車への飛び込みはたぶんCG。
政府機関への変装潜入も、まさかの潜入シーンなし。
正直チビッたわ。もはやそれ映さんのお笑いやろ
空港の屋根走るシーンも、正直躍動感なかったよな。
銭形のとっつぁんのコミュニティのせいでお笑い。
カーチェイスも演出のせいでお笑い。
なんでFIATやねん。
列車の上で戦うシーンは1作目のオマージュなんか知らんが、007でも見たことあるこすられ尽くしたシーンやし、ガブリエルがどんな奇抜な手段で脱出すんのかと思ってたら、ただ待たせてたトラックに飛び乗るというゴミ演出で開いた口がふさがらなかった。
最後の川に落ちそうになるシーンも、何両列車移んねん!しつこいわ!
しかも最後は手負いのパリスが大人2人持ち上げるという謎。
お笑い。
トム・クルーズは御年61らしい。
もうお笑いアクションさせられてかわいそう。全部演出の問題やでこれ。
最後に
最後に。今シリーズ終わりやっていうから、あることに期待していったのに。全く触れられてなかったので最後に言わせて。
元妻のジュリアとブラントだけは成仏させてくれ!!!!
ほんまの最後に
あとトムとの関係で字幕をまだ戸田奈津子にしてるけど、もう彼女も限界や。
エンティティのこと”それ”って訳するのは分かりにくすぎる。
シンプルに”エンティティ”でええやん
その辺も時代終わっとんねん。
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