当初は「デザイン」が付いていたバルミューダ社名の由来|BALMUDA Chronicle - 00
バルミューダの社名の由来については、創業者の寺尾玄自身がことあるごとに言及してきたので、聞いたことのある方もいらっしゃるかと思います。
寺尾は社名を決めるとき、まず声に出したときの力強さを意図し、冒頭に破裂音を持ってくることを考え付きました。その上で太古の昔と未来をつなぐプリミティブなイメージや、ラテン語の響きなどから着想を得て、最終的にBALMUDAという造語を考案します。
創業時の社名はバルミューダデザインでしたが、2011年4月にデザインを取ってバルミューダとなりました。実は、いずれバルミューダだけにするつもりで、あえて当初はデザインと付記したのです。理由は、聞き慣れない単語だから受け入れられないという危惧があったため。たとえば初めて取引先に電話したとき、「もしもし、バルミューダの〜」より「もしもし、バルミューダデザインの〜」と言ったほうが安心感があるし、理解してもらえそうな気がしたといいます。
創業した2003年から現在まで名乗り続けることになるバルミューダというブランド名ですが、ほかにも候補はたくさんありました。さまざまな案の中から最後まで残った有力な候補を2つほど、ご紹介します。
ひとつは「マゼラン」
マゼランは今から約500年前の大航海時代、太平洋へ抜ける海峡を発見したポルトガルの航海者、フェルディナンド・マゼラン(Ferdinand Magellan)から取ったもの。バルミューダは、古来からある道具の考え方を未来をつなぐ旅人のような存在でありたいという考えが当時からありました。製品開発ひとつひとつを「旅」と表現する社風とも合っています。
もうひとつは「ラスト モンスーン」
意味はそのまま「最後のモンスーン」。人々に深い印象を与える言葉の強さと、ロマンチックな印象が頭に浮かんだといいます。
寺尾はバルミューダ(BALMUDA)という語を編み出してから半年ほど、ほかの候補の検討も続けたそうですが、その後のブランドの存在をイメージし、現在の社名に至りました。
マガジン「BALMUDA Chronicle」では、バルミューダ創業からの物語を年代順にご紹介してまいります。