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【BAL】Corbin Burnesをトレードで獲得!!

皆さまこんにちは。BAL担当のもくろーです。

さて、本日2月2日(金)午前中に衝撃的なニュースが飛び込んできました。
MLBを代表する先発投手の一人である、21年CY賞投手Corbin Burnesがオリオールズにトレードされたというものです。

このオフシーズン、オリオールズは豊富なプロスペクトを対価にホワイトソックスのDylan Ceaseを狙っているという報道がされるなど、先発投手の補強に動いていると見られていましたが、まさかBurnesを獲得できるとは思ってもいませんでした。

トレード内容

【オリオールズ獲得】
Corbin Burnes(投手/29歳)

ブルワーズ獲得】
DL Hall(投手/25歳)
Joey Ortiz(内野手/25歳)
ドラフト指名権(全体34位)

オリオールズ獲得

Corbin Brunes

言わずと知れた、MLBを代表する先発投手です。短縮シーズンの20年に防御率2.11という素晴らしい成績を残しローテーションへ定着すると、翌21年にはMLBタイ記録である10者連続奪三振を記録するなど大活躍を見せ、CY賞を受賞しました。そこから23年まで3シーズン連続で200奪三振以上を記録と抜群の奪三振能力を備えたブルワーズの大エースです。

投球の軸は打者の手元で僅かに変化するカットボールで、投球割合の半分以上を占めるまさに生命線とも言える球種です。そこに縦変化の大きいカーブとチェンジアップを組み合わせるというピッチングスタイルとなっております。

とは言え、球速の低下に比例して奪三振率は21年から12.61→10.83→9.29/四死球率は1.83→2.27→3.07と少しずつではありますが数字を落としてきているのが懸念材料ではあります。それでも球界屈指の好投手であることは間違いなく、何よりもNL中地区の他球団ファンの歓喜の声がそれを証明しているのではないでしょうか。

2023年成績
【MLB】
32試合/193.2イニング/10勝8敗/防御率3.39
WHIP1.07/奪三振率9.29/四死球率3.07

ブルワーズ獲得

DL Hall

2017年のドラフト1巡目(全体21位)で指名された左の剛腕投手です。

20年には球団のプロスペクトランキングでAdley RutschmanGrayson Rodriguezに次ぐ3位に選出されるなど、将来の左のエースとして大いに期待されていましたが、21年にはAAで31.2回/16四球、22年はAAAで76.2回/49四球とコントロールには課題を残していました。
それでも22年にMLBデビューを果たし、23年はリリーフとして平均96マイルの速球にチェンジアップ、スライダーを織り交ぜながら最終的に下記の成績を記録しました。

2023年
【MLB】
18試合/19.1回/23奪三振/防御率3.26 
WHIP1.19/奪三振率10.71/四死球率2.33

ALDSではレンジャーズ相手に2試合3.1回を投げ6奪三振無失点を記録するなど、3連敗を喫したチームで孤軍奮闘しその実力と将来性を示しました。24年は先発挑戦という話もあがっていましたが、移籍先のブルワーズでも先発で育てていく方針のようです。

Joey Ortiz

こちらは2019年4巡目(全体108位)で指名された内野手です。

高い守備力が魅力である一方でパワー不足が懸念されていましたが、22年にはAA/AAAで合計27本塁打を放つなど確かな成長を見せると、23年4月にMLBデビューを果たし、初安打も記録しました。しかしながら定着には至らず6月に降格、入れ替わりで昇格してきたJordan Westburgがそのまま定着したこともあり、シーズン中に再昇格することはありませんでした。

【MLB】
15試合
打率.212/0本塁打/打点/出塁率.206/OPS.448
【AAA】
88試合
打率.321/9本塁打/58打点/出塁率.393/OPS.885

MLB1年目は壁に跳ね返されてしまいましたが、先日発表されたMLBプロスペクトランキングでも全体63位(球団6位)と評価はまだまだ高く、これからの成長に大きな期待が寄せられていた選手でした。

ブルワーズでは本職の遊撃手/二塁手では無く、まずは三塁手としての起用が見込まれているようです。

詳細な選手像については、合同noteBAL担のジャンさん。が以下の記事にて執筆してくださっていますので、是非ご一読頂ければと思います。

トレード経緯の推察

ブルワーズとしてはBurnesが24年シーズン終了後にFAであり、また22年シーズン終了後の年俸調停の際に球団との間に軋轢が生じ退団確実と言われていたため、今回のトレードは想定の範囲内とは言えます。
また、正遊撃手のWilly Adamesが同じくシーズン終了後にFAとなることから、後釜候補の獲得を目指してたのでしょう。

オリオールズとしては、AL新人王のGunnar Hendersonが既にレギュラーを確固たるものとしており、更にはMLBプロスペクトランキング1位のJackson Holliday、そして昨年Ortiz自身と入れ替わりで昇格したWestburgConnor Norbyなど有望株が多かったため、相対的にOrtizのチーム内での優先順位が下がっていたと推察されます。
Hallも非常に魅力的な選手ではありますが、昨年改善の兆候を見せたとは言えコントロールにはやはり不安が残り、どうしても守りたいという枠には入れなかったのは事実と言えます。
また、BurnesにQOを断られた場合には補償で指名権が返ってくるのもあり指名権譲渡にも踏み出せたのではないでしょうか。

最後に

個人的には今回のトレードはかなり衝撃的なニュースでした。
つい先日の米投資ファンド・カーライルグループの共同創設者の一人であるRubenstein氏による球団買収からこのトレードと、オリオールズファンにとってはあまりにも刺激が強すぎる1週間になったのではないでしょうか。

Xでも度々発信しておりましたが、オリオールズは昨年101勝したとはいえ、内野で絶対的レギュラーと言えるのはHendersonただ一人です。24年シーズンに初めて1年間を戦うWestburgやデビュー濃厚のHolliday、Mayoはまだ不確定要素が大きいため、同じくトッププロスペクトのColton CowserHeston Kjerstadと併せて本格稼働させ野手陣の不確定要素を潰し、25年の守護神Felix Bautista復帰に合わせて勝負を仕掛けていく…といったストーリーを頭の中で描いておりました。
それに伴いOrtizは不確定要素を補う意味合いで残しておくのではと考えておりましたが、そのリスクの大きさと発生確率を天秤にかけて、今回トレードを実行したのではと思います。

また、今回球団を買収したRubenstein氏は全オーナーであるAngelos氏の2倍近くの資産を保有していると言われております。これによって買収補強に使える金額が大きくなったため、万が一上記の若手が転けてしまったとしても、現有戦力でやりくりするだけでなくFA戦線や金銭での補強も可能になったため、思い切った放出が可能になったという見方もあるかもしれません。

なんにせよ、喉から手が出るほど欲しかったエース級投手を手に入れることができ、先発投手陣もかなり見栄えが良くなりました。

Burnesを筆頭に昨シーズン後半に安定感抜群であったKyle BradishGrayson Rodriguezの強力2枚看板、TJから本格復帰を目指す元エースのJohn Meansに昨季13勝のDean Kremer、更にはCole IrvinTyler Wellsなど、一気に豪華な陣容になったと感じます。
怒涛の展開を経て、更に進化を続けるであろう新生オリオールズの開幕が待ちきれません、今年もオリオールズの応援をよろしくお願いいたします。

参考文献


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