【BAL】オリオールズの若きスター!Gunnar Hendersonとは?
皆さまご無沙汰しております。オリオールズ担当のもくろーです。
久しぶりの投稿となりますが、どうぞよろしくお願いいたします。
さて、本日はオリオールズの若きスター、2023年のア・リーグ新人王でもあるGunnar Hendersonについてお話できればと思います。
彼が所属するオリオールズは100勝を挙げた昨年に引き続き、今年も前半戦終了時点で58勝38敗でア・リーグ東地区首位と好成績を残しております。
打線も(執筆開始時点では)絶好調で、6月はチームの月間本塁打記録を更新する60HRを記録し、シーズントータルでもMLB30球団トップとなる149HRを叩き出しております。これはAaron Judge/Juan Soto/Giancarlo Stantonのトリオが所属するヤンキースの140HRを上回っていると考えると、その破壊力が伝わりますでしょうか。
そんな強力打線の切り込み隊長として活躍するHendersonは、新人王を獲得した昨年より更に成績を伸ばし、ここまで走攻守でチームどころかMLBトップクラスの成績を叩き出しております。
今年の28HRはAaron Judgeに次ぐア・リーグ2位、fWAR6.0も同2位と素晴らしい成績を残しております。
savantも真っ赤っかですね
つい先日にはオールスターのホームランダービーへの出場が発表されるなど、まさにスター街道まっしぐらのHendersonについてお伝えいたします。
プロフィール
生年月日 :2001年6月29日
身長体重 :191cm/99kg
出身 :アメリカ合衆国アラバマ州
出身校 :John T. Morgan Academy
投打 :右投左打
ポジション :三塁手(遊撃手)
ドラフト :2019年2巡目(全体42位)
趣味 :狩猟、LEGO
LEGOはスパイクのデザインに組み込むなど相当好きなようで、6月にヤンキースとのシリーズでニューヨークを訪れた際にはLEGOショップを訪れる様子が球団に特集されていました。バチバチにやり合う前の暖かな日常ですね
また、もう一つの趣味である狩猟はオフシーズンに楽しんでいるようです。
学生時代は野球と並行してバスケットボールやアメリカンフットボールもプレーしており、特にバスケットボールではアラバマ州の独立学校協会 (AISA) で年間最優秀選手賞を受賞するほどの腕前だったそうで、彼の類稀な運動神経が伺えますね。
迎えた2019年のドラフトでは2巡目のトップ、全体42位で指名され、予定していたAuburn Universityへの進学を取りやめオリオールズへと入団します。この時のドラフト同期には全体1位指名、既にチームの顔へと成長したAdley RutschmanやKyle Stowers,そして今年ブルワーズで飛躍したJoey Ortizがおり、まさに黄金ドラフトと言えるでしょう。
24年の好成績の要因について
さて、プロフィールの紹介も済んだところで本題である今年の好成績の要因について考えてみることにします。
結論から述べますと、
『心身共に順調に成長することができたため』
ということかなと考えます。元も子もないですが。
皆さんご存知かと思われますが、彼は昨年21歳という若さでア・リーグ新人
王を獲得しました。
ショートを守りながらこの数字を叩き出す21歳、只者ではないのは誰からみたって明らかだと思います。
藤浪晋太郎のインタビューやその他記事を読んでも、野球に対して真摯に取り組む真面目な、控えめな好青年ということが伝わってきます。
現状の成績に満足せず、オフシーズンも真摯に取り組み、更には22歳という身体的にも伸び盛りな年齢…順当に数字を伸ばして今年の好成績に繋がった…と推測しても決して暴論ではないと考えます。
とはいえ、それで終わらせてしまっては元も子もないので、私なりに要因を考えてみました。
Hard Hit%の向上
Hard Hit %が52.0%から56.7%(+4.7%)へと上昇し、MLB13位と昨年の段階でトップクラスだった数字を更に伸ばし、今年は4位とMLBでも指折りの強烈な打球を放つようになっています。
選球眼の向上
out of zone swing%は23年の26.5%から21.3%(-5.2%)と大幅な改善を見せており、ボールゾーンの球に手を出さなくなったと言えます。
この数字はチーム内でも1位であり、昨年1位だったRutschmanの23.4%も上回っております。ちなみにMLB1位はKyle Tuckerの15.9%でした。異次元ですね…
対変化球の打率向上
変化球(Savantで示すところのBreaking)に関しては、昨年の.237(169-40)からここまで.330(97-232)と約1割も打率を上げるという脅威的な成長を見せております。
対左に改善の兆し
最後に対左に関して、昨年は.209(148-31),OPS.617と苦手にしており、シーズン序盤は対左の際はスタメンを外れることもありましたが、今年は.243(115-28),OPS.854と、対右と比べると若干数字は落ちますがそれでも充分な数字を叩き出しており、改善の兆しが見えたと言っても過言ではないでしょう。
ここまで挙げた4つの要因が、今年の好成績に繋がっているのではと考えます。
懸念点
懸念点を強いてあげるとすれば、やはり蓄積疲労による減速が挙げられます。出場試合の内訳はSSが93,DHが2とRutschmanのC60,DH31と比較すると一目瞭然。ホームランダービーもありますし、後半戦にHollidayが再昇格した暁には上手く休養日を作ってほしいです。
最後に
今回執筆するに当たって初めてHendersonのSavantをちゃんと見たのですが、どの指標を取ってもリーグトップクラスの数字を残しており、感嘆を通り越して正直恐怖すら覚えます。
何よりも、彼がまだ22歳という年齢であり、ここから更に成熟していくと考えると本当に末恐ろしい選手であると言えるでしょう。
オリオールズの内野陣はHendersonのほかJordan Westburgや、有望株のJackson Holliday,Connor Norby,Coby Mayoといった面々が控えており、ここ数年で黄金時代を築くことが期待されています。
その黄金時代の先頭に立つ存在になるであろう彼の活躍にこれからも期待したいです。
参考文献
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