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ハセガワ サバンナ RX-7(SA22C) 製作備忘録
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追記や訂正
・2022/10/30 Fig.58の表に間違いがあったため修正(後期型のドア内張の欄)
・2022/12/18 ボディカラー変遷とカラーコードについて追記
・2023/03/15 Fig.196-197の表に間違いがあったので修正(グレード SE-GTとボディカラー スペースイエローYWが入っていなかった)
・2023/03/17 リアワイパーの自作とサンルーフのスジ彫りについて追記
・2023/03/29 Fig.197のルネッサンスレッドについて訂正
・2023/04/21 前期最終型SE-Limitedの製作について追記
・2023/06/11 前期最終型SE-Limitedの排気管について訂正
・2023/06/13 後期型ターボGTの、ドア内張りのスジ彫りについて追記
・2023/07/16 中期型GT-Jの製作について追記
・2023/11/30 Fig.197の表に間違いがあったため修正(サイクロンレッドとサンライズレッドの移行について間違えていた)
・2024/07/03 後期型ターボGTの4点式ラゲッジベルトの工作について追記
・2024/10/16 前期型GTの製作について追記
・2024/11/08 パトロールカーの製作について追記
0. はじめに
∩゚∀゚)) ハセガワのセブンは良いぞ。最高だ。
1. 目的
togetterにまとめているハセガワ サバンナ RX-7(SA22C) 製作メモ(外部リンク)が長く見づらくなってきたので、手順の整理のためにまとめ直したもの。
前期型のキット(HC43)を中心に、2. 外装ではボディ外板の合わせ目やダボの処理、目立つヒケの箇所、リトラクタブルライトの開閉ロック機構の追加工作、エンブレムパーツの薄肉化および塗装、リアハッチガラスの着色について解説している。
3. 内装では、このキットの難所であるシートデカール貼り付けのやり方や、シートデカール貼り付けが難しい場合の代替案である単色内装の解説、またキットパーツの前期GTの内装から前期Limitedの内装へ変える工作について解説している。
4. シャシーでは、リアタイヤのトレッドの調整や、複雑な排気管の組み立てについて解説している。
前期型の製作については、2021年11月に製作したグリーンメタリック個体の製作メモと2022年4月に製作したイエロー個体の製作メモが混在している。工程はほぼ同一だが、省力化や色味調整などで改善できた場合はより新しい方を記載している。
また、2022年9月に後期型を製作したときに前期型と手法を変えた部分があるため、その差異となる部分の製作メモを5. 後期型TURBO GT(HC52)を製作するときの差異に記載している。
他に、6. メモ・リアワイパーの自作とサンルーフのスジ彫りには上位グレードの装備であるリアワイパーをプラ板と厚手のテープを使って表現する方法、およびサンルーフの寸法とスジ彫りについて記載した。
他社パーツミキシングや自作パーツ使用によるグレード替え工作の詳細なメモとして、7. メモ・1979年式 前期最終型SE-Limitedの製作、8.メモ・中期型GT-Jの製作、9.メモ・前期型GTの製作、10.パトロールカーの製作を記載した。11. メモ・ボディカラー変遷では時期ごとに採用されたボディカラーについて記載している。
2. 外装
・合わせ目処理および表面処理
バリエーション展開のために後期型サイドモールを取り付けるためのダボがあるので除去を忘れない(Fig.1)。
また、同じくバリエーション展開のためにボディ外板の一部(D22、E1、E2部品)が別体となっている。D22、E1、E2部品の合わせ目に当たる部分をペーパーで面取りし、その後ボディに流し込み接着剤で接着した(Fig.2)。合わせ目は面取りにより溝状になっているので瞬間接着パテで埋めた(Fig.3-4)。これで溶剤系接着剤の強固さと瞬間接着パテのヒケの少なさを両立できる。
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ボディ外板の合わせ目は溝状のプレスラインの近くにある。このプレスラインは中期型や後期型でよく見えるため、合わせ目消しの時に削りすぎると目立つ。
プレスラインは下に偏ったV字になっているため、なだらかな上側を削るとプレスラインが細くなってしまうが、切り立った下側を削ると細くせずに削ることができる。よって、合わせ目消しをする時にプレスライン上側にマスキングテープを貼って養生した(Fig.5-6)。
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プラの肉厚によりルーフとフロント前端にヒケがあるため、これを800番ペーパーで平滑にした(Fig.7-8)。
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・リトラクタブルライト開閉時の隙間調整、およびロック機構追加
リトラクタブルライト(以下、リトラと表記)の合わせはキツめであり、塗装後および完成後動かした時に摩擦で塗装が剥がれることが予期される。よってペーパーがけにより隙間を拡大した。
隙間が広くなり過ぎないことと容易に可動することを両立させる幅にする。リトラのカバーの左右の隙間は、タミヤのフィニッシングペーパー400番がスッと通るくらいが好ましい幅となる(Fig.9)。この作業のときはリトラのカバーを裏返してボディにあてがうと切削がしやすい。リトラのカバー後方の切削には硬質な当て木をしたペーパーで行う。片道ごく数回の切削で十分であるため、一度ペーパーで撫でてはボディに当てて確認を繰り返す。
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キットをそのまま組み立てると、リトラは開状態から手を離すと閉じてしまう。そのためプラ板の板バネとプラ三角棒を使ったロック機構を追加した。
ウェーブ社のプラ三角棒(3.0mm)を1 cmほど切り出して、リトラの部品の後方に接着した(Fig.10)。また、0.5 mm厚プラ板を5 mm × 30 mmに切り出し、シャシーのフロントストラットタワーの上面外側に接着した(Fig.11)。この加工により、プラ板の板バネがプラ三角棒の各面を押して開閉状態のそれぞれがロックされる。
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・エンブレムの薄肉化
平板に両面テープを貼り、その上にエンブレムを裏返して乗せる(Fig.12)。次にエンブレムを取り囲むように両面テープを貼り、剥離紙は剥がさないままにしておく(Fig.13)。そしてこの上からペーパーを当てると、切削性の悪い剥離紙がストッパーとなりエンブレムを均一に薄くすることができる(Fig.14)。この手法では0.3 mmほどの薄さになる(Fig.15)。
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薄肉化したエンブレムは強度が極めて脆弱である。両面テープから剥がすときには上に引き剥がすのではなく、横方向に押すようにする。
エンブレムはエナメル溶剤に対しても極めて脆弱である。Savanna RX-7エンブレムのスミ入れにはタミヤアクリルXF-1フラットブラックを薄めて流し込み、はみ出しを綿棒&マジックリンで拭き取った(Fig.16)。
フロントとリアに付くMAZDAエンブレムは凹面がメッキ、凸面が黒である。これを表現するために、まずガイアのExブラックを吹きつけ、次にTAKUMIスーパーミラーIIを吹きつけた。最後にコンパウンドを綿棒にとって凸面を擦って黒を露出させた(Fig.17)。凹面に詰まるコンパウンドは水を含ませた平筆で丁寧に洗い落とす。
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・その他ディテールアップ
ファンテックのスジボリカーバイド0.15 mmを使い、パネルラインのスジ彫りを片道5回ほどなぞって深くした(Fig.18)。
ドア、給油口カバー、およびリアの鍵穴をハイキューパーツのマイナスモールドに置き換えた(Fig.19)。ボディにある鍵穴を削り取り、その後ドアと給油口カバーには0.7 mmの下穴を開けてマイナスモールド 1.0 mmを、リアには1.2 mmの下穴を開けてマイナスモールド 1.5 mmを取り付けた。マイナスモールドは塗装後に取り付ける。
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・ボディ塗装
1. ボディ全体に3Mスポンジヤスリ(マイクロファイン)をかけて塗装の足付けをした。
2. サフ(クレオスの1200番/ブラシマスター)を吹きつけ、乾燥後にスポンジヤスリをかけてサフのザラつきを除去した。その後5倍希釈サフを吹きつけスポンジヤスリの細かな傷を埋めた(Fig.20)。
3. リトラのカバーのフチと裏面、ボディ開口部のフチ(可能なら裏から吹きつける)、ボディのリアバンパー取り付け部、リアバンパー上下面に吹きつける。
4. リトラのカバー、フロントバンパー、リアバンパーをボディに仮固定してボディカラーを吹きつけ(Fig.21)。
5. リトラのカバーの回転軸には練り消しを嵌めて、ボディ側のリトラ回転軸受けにはテープを貼ってマスク。塗装の厚みでリトラがズレるのを防ぐ。
6. Exクリアーを軽く1層×6回 →3Mスポンジヤスリ(マイクロファイン)で梨地を除去 →0.8気圧〜1.0気圧でExクリアーをウェットに吹いてオーバーコート(Fig.22)。
7. タミヤコンパウンド3種で磨いた。
8. 窓枠はG020ガンメタル →C92セミグロスブラック/ラピッドうすめ液。窓枠塗り分けの各部の半径は画像の通り、上辺60mm、下辺60mm、Aピラー近辺40mmである(Fig.23)。
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・リアハッチガラスの着色
SA22C前期型の実車はリアハッチガラスのみブルーに着色されている(※マツダ所蔵個体を見る限り、後期型は4面ブルーガラス)。
まず、C92セミグロスブラック/ラピッドうすめ液とキット付属の窓枠マスキングシールを使ってリアハッチガラスを塗り分けた。その後、以下の通りに調色したタミヤアクリルのクリアーカラーを吹きつけた(Fig.24)。0.8 mL刻みである理由は、クレオスのMr.スプーン&スティックに付属する0.8 cc(0.8 mL)スプーンが基準となっているためである。
X-22クリヤー: 10 mL(1ビン)
X-19スモーク: 1.6 mL
X-23クリヤーブルー: 0.8 mL
X-25クリヤーグリーン: 0.8 mL
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タミヤアクリルを使う理由は、失敗した時(塗装ムラ、タレ、ホコリ付着など)にマジックリンを吹きつけると容易にクリアーカラーのみを落としてリカバリーできるためである。より美しい平滑さを目指すなら、研ぎ出しに強い硬質なラッカー塗料を使う。
以上のタミヤアクリル&マジックリンのリカバリー性能の高さより、フロントガラスのサンシェードにもタミヤアクリルを吹きつけている(Fig.25)。
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・サイドモールの取り付け
サイドモールの取り付けにはガイアノーツの超極細両面テープ(1.0 mm幅)を使用した(Fig.26)。液状ではないため取り扱いやすく、接着剤のはみ出しの心配がほぼない。完成から8か月経過しているが劣化の様子は見られない。
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3. 内装
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・シートへのデカール貼り
このキットのシートのデカールは、シートパーツの面積より僅かに大きくなっている。そのため、
・フロントシートへのヘッドレスト接着はデカール貼りの後に行う。
・シート中央の面積の広いデカールは2~3枚に分割して貼り付ける。
と辻褄が合いやすい。
フロントシート主要部は左右の箇所から貼っていく。貼り付ける面は3次曲面なので、デカール外周に切れ込みを入れる(Fig.27-28)。凸面に張り付けるためデカールの切れ目は重なり目立たなくなる(Fig.29)ので、思い切って深く切れ込みを入れる。
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フロントシート座面中央は、前方から13.0mm、5.5mm、2.5mmの三枚おろしにして貼る。順番は手前→奥→中央の順番で貼る(Fig.30)。
フロントシート背もたれ中央は、下側から13.5、7.0、3.5mmの三枚おろしにして貼る。背もたれ下側は三次曲面なので、格子の中央から1/4だけズラしたところに切れ込みを入れる(Fig.31)。この位置に切れ込みを入れれば予備の補修デカールは14ヶ所使える(Fig.32)。
ヘッドレストにも微妙な三次曲面が付いているので、デカールを前後2枚(前7.0mm、後5.0mm)に切り離して貼り付けた(Fig.33-34)。
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リアシート座面は、手前側から8.0 mm、6.0 mmの2枚に分割した。手前側は三次曲面であるため、デカール軟化剤(タミヤのマークフィットスーパーハード)を下に塗り貼り付けた(Fig.35-36)。リアシート背もたれは、下側から4.5 mm、18.5 mmの2枚に分割した。
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・シートのデカール貼りが難しい場合
1979年、前期型にSE-LimitedおよびSE-GTグレードが追加されたのと同時にLimitedを含む既存グレードにも内装の変更が行われた。この1979年式Limitedはデカール貼りが必要ないシートなので、デカール貼りが難しい場合の代替手段や、デカール貼りに失敗した場合のリカバリー手段にもなる。また、この年に新たなボディカラーとしてシルバー、マルーンメタリック、およびブルーメタリックが追加されたためボディ塗装の選択肢が増えるのも魅力的。
1979年式Limitedのボディカラーと内装色の対応表をFig.37に示した。いずれもモケット&ビニールレザーの混成である。
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・ドア内張りのステッチの変更
バリエーション展開のために、ドア内張りのステッチが前期型リミテッドのそれとはいくつか異なっている(キットパーツは前期型GTのステッチを表現している)。今回はテープを使った修正を行った。
1. ドア内張りの斜線のスジ彫りを瞬間接着パテで埋めて平滑にした(Fig.38)。
2. 0.5 mm厚プラ板を2 mm × 11 mmの台形に切り出してドアポケットを作成した(Fig.39)。
3. マスキングテープをカットしてドア内張りに貼り、前期型のステッチとした。組み立て説明書の図がそのまま原寸大なので、それを使いテープカットのアタリをつける(Fig40-43)。
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・その他内装のディテールアップ
ルームミラー鏡面: さかつうの2.0 mm洋白帯から適切な長さに切り出し、クレオスのMr.ラプロスの4種類で順次磨いて取り付けた(Fig.44)。
シートベルト: ベルトは日東のアセテート布粘着テープを細切りにしたものを、キャッチはプラ板工作で自作したものを、タングはタミヤのシートベルトAセットを使った(Fig.45)。
メーターガラス表現: メーターデカール貼り付け後、その上にセメダインのエクセルエポを盛り付けた(Fig.46)。
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4. シャシー
・リアタイヤのトレッド調整
そのまま組み立てるとフロントのトレッドはやや引っ込み気味、リアはツライチになる。好みによりフロントのトレッドは弄らずにリアのトレッドを狭めることにした。
ブレーキ部品(B21部品×2個)の裏側を画像のように切り詰めた(Fig.47)。また、デファレンシャル部品(B9部品)のダボを半分ほどに切り詰めた(Fig.48)。
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・排気管の塗装と組み立てについて
排気管は5個の部品(E3、E4、F1、F2、F3部品)を組み合わせる複雑なものである。あらかじめシャシーを治具代わりにして排気管を組み立てて接着しておき(Fig.49)、乾いたらシャシーから取り外す(Fig.50)。この手順にすると塗装後接着でメタリック塗料の粒子が荒れるのを避けられる。
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・他、シャシーの塗装と組み立て
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・リアシートの一部を兼ねるタイヤハウス上面: 説明書指定のブラウン。
・シャシー下面全体: エンジンルームの隙間とラジエーターに当たる部分にG012フラットブラック →下地塗料として全体にC333エクストラダークシーグレー → 塗料の吹き回りの表現として外周にボディカラーを吹きつけ →エンジン下部構造にC159スーパーシルバー →オイルパンにC92セミグロスブラック/ラピッドうすめ液。エンジン下部構造とオイルパンのマスキングには練り消しを使用している(Fig.51-55)。
・ブレーキパイプ: マスキングしてから、タミヤペイントマーカーのフラットブラックを綿棒に含ませて、ブレーキラインの彫刻にドライブラシの要領でごく優しく擦り付けた(Fig56-57)。はみ出すと拭き取りは難しいので、エアブラシでC333エクストラダークシーグレーをスポット吹きして上塗りしてやり直す。
・サスペンション主要部品: G022セミグロスブラック。ボルトがある部品には、爪楊枝を使ってボルト頭にタミヤペイントマーカーのクロームシルバーを乗せた。
・フロントブレーキ: C92セミグロスブラック →9.0 mm径でマスクしてC159スーパーシルバー。キャリパー裏側はタミヤペイントマーカーのクロームシルバーを筆塗り。
・リアブレーキ: C159スーパーシルバー →6.8 mm径でマスクしてC92セミグロスブラック/ラピッドうすめ液。
・排気管: 下地にEx02 Exブラック →SM204スーパーステンレス。
・ホイール: G121スターブライトシルバー。
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5. 後期型TURBO GT(HC52)を製作するときの差異
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後期型TURBO GT(HC52)を製作する上で、注意する差異は以下の通り(Fig.58)。
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後期型用フロントバンパーの他グレード用ナンバープレート取り付け部と、前期用の給油口カバーの鍵穴は不要である。よってこれらを削り落とす(Fig.59-60)。
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後期型TURBO GTでは不要なので切り落とす
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後期型のリアパネルは光沢ブラックである。また、ドア鍵穴、リアハッチ鍵穴、ドアハンドル、および窓枠は全てセミグロスブラックである(Fig.61-63)。
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リアスポイラーの合わせ目は凹曲面にあるので手磨きでの平滑化は難しい。合わせ目に瞬間接着パテを詰め込み硬化させ(Fig.64)、その後ウェーブのプラ-パイプ(外形7.0mm 内径5.2mm)に400番ペーパーを両面テープで貼り付けた即席の丸ヤスリを使って平滑にした(Fig.65)。
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埋め切れなかった浅い凹みには溶きパテを擦りこんでいる
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カタログ写真やマツダミュージアム所蔵を見る限り、後期GTのガラスは4面全てブルーガラスである。よってキットのガラス4面にブルーガラス色(※調色のレシピは前期型の項目リアハッチガラスの着色を参照)を吹きつけた(Fig.66)。
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MAZDAエンブレム、GTバッジ、およびROTARY TURBOバッジの塗装は、ラッカー塗料、タミヤアクリル、およびマジックリンを併用して塗り分けた。
まず凸部に乗せる色としてラッカー塗料を吹きつけた。この時、パーツの彫刻を潰さないよう吹きつけるラッカー塗料を5倍ほどに希釈している(Fig.67-68)。次に、凹部に乗せる色としてタミヤアクリルを吹きつけた(Fig.69)。最後に、マジックリンをごく僅かに含ませた先細綿棒を使い、凸部に乗ったタミヤアクリルを溶かし落として下地のカラーを表出させた(Fig.70-71)。使用した塗料は Fig.72 にまとめた通りである。
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テールランプのリフレクターは凸部が黒、凹部がメッキである。まず、消しゴムを当て木にした400番ペーパーを使って凸部のメッキを剥ぎ落とした。当て木をした理由は内側に傷がつかないようにするためである(Fig.73)。次に、油性ハイマッキーの黒の太い方(幅6mmほど)でひと撫でして凸部の黒を塗装した(Fig.74)。
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フロントシートのデカールを貼り付けるにあたって、背もたれ下側のデカールには横方向に切れ込みを入れてシートの3次曲面に追従させた。補修用デカールの縦方向の寸法が足りないことがその理由である(Fig.75)。それ以外のシート用デカールの切り分け方と貼り方は前期型の項目シートへのデカール貼りと同様である。
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ドア内張りも、キットパーツのステッチと後期ターボGTのステッチでは異なっている。
まず、このあとのスジ彫りをやりやすくするために鋭いニッパーやエッチング鋸などでウィンドウハンドルを切り離しておく(Fig.76)。次に、キットパーツのステッチを瞬着パテでパテ埋めした(Fig.77)。
平滑になったドア内張りにスジ彫りをして新しいステッチにする。ドア内張りの段差を含めない下端から10mmの箇所に平行に長いスジ彫りを入れ、次いでその下側へ1.3mmずつの間隔を開けて3本のスジ彫りを入れた(Fig.78)。スジ彫りの長さは、一番上はドアを全て横切るように、下側の三本はアームレストにギリギリ届かない程度の長さにする(Fig.79)。
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ターボ導入以降のラゲッジベルトは4点式となっている。まず、カーゴルームに彫刻されている3点式ラゲッジベルトを彫刻刀(平刀)と耐水ペーパーを使って削り落とす。
奥側の谷カドはペーパーのみで仕上げるのが難しいため、彫刻刀(平刀)を上と横の2方向から入れた。(Fig.80)。他の箇所も大まかに彫刻刀で削ぎ落とし、その後180→400→600→1000番ペーパーで順次擦り落とした(Fig.81)。最後に傷のチェックのためにグレーサフを吹いて、可視化された凹みにラッカーパテを塗りこんだ(Fig.82)。
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塗装後、日東のアセテート布粘着テープを細切りにしたものと、タミヤのシートベルトAセットの金具を使って4点式ラゲッジベルトに置き換えた(Fig.83)。貼り付け位置はリアシート裏に隠れる補強リブや三角形の凹みの彫刻が参考になる(Fig.84)。
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6. メモ・リアワイパーの自作とサンルーフのスジ彫り
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希薄燃焼式導入時の前期型(1979年~1980年)のSE-Limited/Limited、中期型(1980~1983年)のSE-Limited/SE-GT/GT-X、後期型(1983~1985年)のSE-Limited/GT-Xにはリアワイパーとウォッシャーが装備されている。プラ板工作でリアワイパーとウォッシャーを自作する方法もここにメモする。
リアハッチガラス内側にあるワイパー基部の表現として、厚手のテープを切り出して貼り付ける。ここではニチバンの製本テープ(黒)を3.5 mm×7.0 mmに切り出し(Fig.85)、その角をナイフで落としたものを貼り付けた(Fig.86)。貼り付ける位置は、ガラスのヒンジから垂直に下ろした部分にテープ右端が接するようにする(Fig.87)。
プラ板ではなくテープを使う理由は、外側から接着面が良く見えるため接着剤の不足なく均一に密着させることと、接着剤のはみ出しなく綺麗に仕上げることの二点の両立が容易であるためである。厚みが足りないと感じる場合は更にこのテープの上に黒く塗ったプラ板を貼り付けて厚みをつける。
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ワイパーは0.3 mm厚と0.5 mm厚のプラ板で作る。0.3 mm厚プラ板からはアーム付け根部の段差とブレードを、0.5 mm厚プラ板からはアームを作る。切り出す寸法は図に示す通りである(Fig.88)。アーム部は切り出しが難しいため複数個切り出して良品を選ぶ。また、ブレードはより細い方が望ましいため、こだわるならば手作業でより細く切り出すか、エバーグリーンの極細プラ材(100番の0.25 mm× 0.50 mmや101番の0.25 mm× 0.75 mmなど)を切り出して使う。
曲面であるガラスに密着させるため、ブレードはペンなどの軸に一度巻いて曲げ癖をつけておく(Fig.89)。アームと付け根のプラ板は接着させたあと(Fig.90)、ペーパーを使ってクリップとピボットの角を丸めておく(Fig.91)。ガラスへの固定はガイアノーツの超極細両面テープを使った。
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ガラス表面に出る取り付け部品を表現するためウェーブのR・リベットの1.2mm径(Fig.92)を接着する。接着には水で拭き取ることができてプラへの攻撃性が弱いセメダインハイグレード模型用が使いやすい。
ルーフ後端中央には、0.3 mm厚プラ板を細長い三角形に切り出して作ったもの(大きさは1 mmほど)を接着する。これでリアワイパーとウォッシャーを表現できる(Fig.93-94)。
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カタログにはサンルーフを含めた上面図が掲載されているが、サンルーフの寸法は表記されていない。海外のパーツショップの採寸によれば、33.625 インチ × 23.75 インチ(854 mm × 603 mm)である(外部リンク: https://lrbspeed.com/product/fb-sunroof-delete-panel/) 。これを1/24にすると35.6 mm × 25.1 mmほどになる。
まず製本テープを35.5mm × 25.0 mmに切り出したものをルーフに貼り付けてガイドの基準にし(Fig.95)、次いで2mm幅に細切りした製本テープをはみ出すように貼り付けてスジ彫り工具のストッパーにした(Fig.96)。これらのガイドをもとに角以外の四辺にスジ彫りした(Fig.97)。
続いて、既製品のテンプレートや4 mmポンチで打ち抜いた製本テープなどをガイドにして角に半径2mmのアールのスジ彫りをした(Fig.98-99)。テープを使う場合は定着の強固さがあるほどいいので素手で扱わず、また粘着力が少しでも落ちていると判断した場合は新たに作り直す。テープ粘着剤の残りはエナメル溶剤で拭き取れる。
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サンルーフ開口部の段は、0.3 mm厚プラ板をFig.100-101のように切り出して、強力両面テープでサンルーフ開口部裏側に貼り付けた(Fig.102)。
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7. メモ・1979年式 前期最終型SE-Limitedの製作(ベース: 品番HC43 前期型Limited)
製作ツイートのまとめ: https://togetter.com/li/2128689(外部リンク)
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※使用した塗料
・外装の塗装
ボディカラー: C29艦底色を下地に吹きつけ→クレオスのクランベリーレッドパール
・内装の塗装
ダッシュボード: 前期型Limited説明書指定ブラウンとC159スーパーシルバーの塗り分け→C92セミグロスブラックで細部塗り分け
ステアリング&シフトノブ&シフトブーツ: C41レッドブラウンとC159スーパーシルバーの塗り分け
アームレスト&ステアリングコラム: C29艦底色
シフトノブ&シフトブーツ: C41レッドブラウンとC159スーパーシルバーの塗り分け
センターコンソール: C41レッドブラウン(上部)と、前期型Limited説明書指定ブラウン(下部)
センターコンソールのボックスカバー: 前期型Limited説明書指定ブラウン
シートなどの本革: C41レッドブラウン。かつ、シートにはタミヤスミ入れ塗料のブラックでスミ入れ
ドア内張り: 前期型Limited説明書指定ブラウンとC41レッドブラウンとC42マホガニーの塗り分け
シートベルト&シートベルトキャッチ&ラゲッジベルト: グレーサフを下地に吹きつけ→C44タン
・外装の加工
前期初期型Limitedとの外装の差異は、
・サンルーフが装備されている。
・リアワイパーおよびリアウォッシャーが装備されている。
・左フロントフェンダーのSAVANNA RX-7エンブレムの右隣りにSEバッジが取り付けられている。
・サイドシルおよびリアの裾にチッピング塗装が施されている。
となっている。
サンルーフ、リアワイパー、およびリアウォッシャーノズルの表現については、先述の6. リアワイパーの自作とサンルーフのスジ彫りに書いたとおりの手順を行った(Fig.103)。
SEバッジは、まずさかつうの1.5 mm幅/0.1 mm厚の洋白帯を平行四辺形になるよう切り出し、次にその上に自作デカールを貼り付け、最後にセメダイン・エクセルエポを気泡が入らないように盛り付けてデカールを保護した(Fig.104)。デカールのデータを作るとき、前期最終型のカタログにモノクロの側面図が載っていたためこれを参考にした。
サイドシルチッピング塗装の表現は、C181スーパークリアー半光沢とC182スーパークリアーつや消しを1:1で混ぜた1/4ツヤのクリアーを吹きつけた(Fig.105)。サイドシルはプレスラインの稜線上ちょうど~稜線上からわずかに下を目印に塗り分け、リアの裾は下端から5.5mmほど(リアバンパーの角のあたり)を目安に塗り分けた。
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・内装の加工
内装の差異は素材を含めて多い。外形の違いは、
・運転席の左メーターの時計がデジタル式である(※インクジェットの黒の発色が不満だったため反映できなかった)
・フロントシートのヘッドレストがより高い位置に来る。
・フロントシートのステッチが2本多い。
・リアシートのステッチが2本少ない。
・ドア内張りの形状がLimitedと異なる。
となっている。
フロントシートは後期型の大型ヘッドレスト付きのものを使用した。シルエットが上側に伸びていることを表現することを狙いとしている。より正確に作るなら前期型のシートを使い、ヘッドレストを上側に移動させ、空いた部分をパテ埋めする。
フロントシートに対して、0.15 mmスジ彫りカーバイドを使ってステッチを画像の通りにスジ彫りした(Fig.106-108)。基準となるステッチから1.5 mmほど離れた場所にスジ彫りしている。
リアシートは、瞬間接着パテを使ってステッチを2か所(上から1本目と3本目)埋めて平滑にした(Fig.109)。
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ドア内張りはまずウィンドウハンドルを切り落とし、かつステッチを瞬間接着パテで埋めて平滑にした(Fig.110)。その後0.3 mm厚プラ板で作ったパワーウィンドウスイッチを接着し(Fig.111)、次に画像(Fig.112-113)の通りに切り出したマスキングテープを順次貼り込んだ(Fig.114-119)。
ドアポケットの表現は、まず1.0 mm厚プラ板を6 mm×13 mmに切り出したものから形を追い込んでいき、次いで上端内側のフチを斜めに削いでポケットに見えるようにした(Fig.120-122)。
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・シャシーの加工
この年式を境にして、サーマルリアクター式から希薄燃焼式に改められている。よって、後期型のキットから排気管の部品(M10部品)を流用した(Fig.122-123)。その他は塗装を含めて前期型Limitedと同様である。
(2023/06/11訂正) サーマルリアクター式から希薄燃焼式に改められたが、排気管は遮熱版のあるタイプである(中期型と同じ形)。よって、前期型の排気管部品(F3部品)の一部を切り取って使用した(Fig.124-125)。
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8. メモ・1980年式 中期型GT-Jの製作(ベース: 品番20635 中期型GT)
製作ツイートのまとめ: https://togetter.com/li/2187038(外部リンク)
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※使用した塗料
・外装の塗装
ボディカラー: 下地にガイアノーツのアルティメットホワイト→ガイアノーツのサンシャインイエロー
ガラス: 4面全てに、タミヤアクリルで調色したブルーガラス色
・内装の塗装
内装のカラーは改造したフロントシートを含めて中期型GTと同じ。そのため説明書と同じく、C13ニュートラルグレー、C33つや消しブラック、C92セミグロスブラック、C116 RLM66ブラックグレー、ガイアノーツのガンメタルで塗り分け。
・外装の加工
中期型GTとの外装の差異は、
・グレード名であるGT-Jのバッジを装備する。
・サイドモールを装備しない。
・サイドモールを装備しないことで、サイドマーカーはフロントフェンダーに直接取り付けられる。
となっている。
GT-Jのバッジデカールは実車写真を参考に作り、貼り付けてクリアーコートした(Fig.126)。実車写真は10.参考にした書籍やサイトなどを参照。
ノーズ下側の部品にはサイドモールを取り付けるための溝が彫刻されている。これはサイドマーカーの部品より幅が狭く、後の取り付けに活かすことはできないので全てシアノンで埋めて平滑にした(Fig.127-128)。
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・内装の加工
中期型GTとの内装の違いは、
・ステアリングホイールは4本スポークである(前期型上位グレードに装備されるものと同じ形状)
・センターコンソールはアームレストのない小型のものである。
・フロントシートの形状はハイバックタイプである。
・ラゲッジベルトを装備しない。
となっている。また、キットのドア内張りのステッチは前期型GTのものであるため、ドア内張りのステッチの埋め直しと彫り増しを行った。
4本スポークのステアリングホイールは、前期型Limited(HC43)のランナーを部品請求で取り寄せて使用した。塗った色はセミグロスブラックである(Fig.129)。
センターコンソールはアームレストがある後ろ半分をハイパーカットソーで切り離し、断面をシアノンで埋め、ナイフとペーパーで整えた(Fig.130-131)。
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ハイバックタイプのフロントシートは座面がGTと共通で、背もたれだけが違う。今回は形状が似ているタミヤのユーノス・ロードスター用のフロントシートと組み合わせて再現した。
座面はキットパーツを切り離して使う。ハイパーカットソーを使い切断するが、その時カットする面は最も深い谷カドに沿うようにした(Fig.132)。背もたれはタミヤのユーノス・ロードスター用のものを使った。その時カットする面はサイドサポートのラインに沿ってかなり縦に傾けた(Fig.133-134)。
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背もたれの断面はナイフで平らに整えた(Fig.135)。ステッチのひとつをシアノンや瞬間接着パテで埋め、その後、上と下のステッチの間を3分割するようにスジ彫りを入れて新たなステッチとした。間隔はおよそ3.5 mmほどである(Fig.136)。
座面の奥側のステッチをシアノンや瞬着パテで埋めた、その後、中央のステッチから4.0 mm奥側に1本スジ彫りを入れて新たなステッチとした(Fig.137)。
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背もたれと座面の接着は、まずごく少量のシアノンで点付けし(Fig.138)、次に継ぎ目を埋めるようにシアノンを盛り(Fig.139)、最後に綿棒でシアノンを拭き取って硬化スプレーを吹いて固めた(Fig.140-143)。
2つのシート背もたれの傾きを揃えるため、接着済みの1つ目のシートを目安に金属ブロックを平板に固定して即席の治具を作り、その治具にあてがって2つ目のシートを接着した(Fig.144-145)。
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ラゲッジベルトは装備されないため、彫刻刀とペーパーを使って削り落とした(Fig. 146)。平滑にする作業は5. 後期型TURBO GT(HC52)を製作するときの差異を参照。
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ドア内張りのステッチは後期型TURBO GTと同じである。よって、5. 後期型TURBO GT(HC52)を製作するときの差異と同様にステッチをシアノンで埋め、平行に4本スジ彫りを入れた(Fig.147)。
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・シャシーの加工
中期型GTとのシャシーの差異は、
・リアスタビライザー(B18部品)を装備しない。
・リアブレーキはディスクブレーキではなく、フィン付きドラムブレーキを装備する。
・タイヤサイズは165/SR13である。
となっている。
リアアクスル部品のリアスタビライザー取り付け部の凹みをシアノンで埋めてペーパーがけで平滑にした。また、すぐ近くに0.5 mm径ドリルで穴を開け、取り付けボルト穴の表現とした(Fig.148)。フィン付きドラムブレーキはキット同梱の余り部品がそのまま使えるためこれを使用した(Fig.149)。
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細い165/SR13タイヤは、同社ハセガワのBMW 2002 tiiのタイヤ(品番: T-71)を部品請求で取り寄せて使用した(Fig.150-151)。また、このキットは非常に大きくステアが切れるために内側リムが見えやすい。よって、ホイールの内側リム1/4~1/3をつや消し黒で塗りつぶして目立たないようにした(Fig.152-153)。
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9. メモ・1978年式 前期型GTの製作(ベース: 品番HC43 前期型Limited)
製作ツイートのまとめ: https://togetter.com/li/2424892(外部リンク)
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※使用した塗料
・外装の塗装
ボディカラー: Mr.カラー リバイバル CRE03ブリティッシュグリーン
・内装の塗装
実車の内装は真っ黒だが、今回は表現を揃える目的のため中期型GTの塗装を参考にした。C13ニュートラルグレー、C33つや消しブラック、C92セミグロスブラック、C116 RLM66ブラックグレーで塗り分け。
ダッシュボード: 全体にC116 RLM66ブラックグレー、オーディオパネルにC92セミグロスブラック
ステアリング&シフトノブ&シフトブーツアームレスト&ステアリングコラム: C92セミグロスブラック
センターコンソール: C116 RLM66ブラックグレー
センターコンソールのボックスカバー: C92セミグロスブラック
シート: タミヤラッカーLP-5セミグロスブラック
ドア内張り: C116 RLM66ブラックグレー(全体)、C92セミグロスブラック(レバー類)、およびタミヤエナメルX-11クロームシルバー(上部モールのスミ入れ)
・外装の加工
前期型Limitedとの外装の差異は、
・グレード名であるGTバッジを装備する。
・フロントガラスの黒いトップシェードがない。
となっている。
前期型LimitedのキットにはおまけデカールとしてGTバッジのデカールが付属している(Fig.154)。これを任意の黒い素材に貼って切り出して接着する。今回はトリミングが容易である点とあらかじめ糊が付いていて使いやすい点から、製本テープを金属ヘラでなめしたものを用意し、それにセメダインスーパーXGを使ってデカールを貼り付けた(Fig.155)。接着剤の硬化後、デザインナイフを使いバッジをトリミングしてボディに貼りつけた(Fig.156)。
フロントガラスは青色に着色されることもないので、無塗装とした(Fig.157)。
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・内装の加工
前期型Limitedとの外装の差異は、
・フロントシートの形状はハイバックタイプである。
・すべて(白、赤、黄、濃緑)のボディカラーに対して、インテリアカラーは黒ビニールレザー&チェック柄である。
・Limitedのセンターパネルに装備されるカセットデッキがなく、小物入れの空間となる。
・ドア内張りのステッチが異なる(※無加工のキットパーツにアームレストをつけたものがGT)
となっている。
今回ハイバックシートを準備するときに予備パーツがなかったこと、そしてチェック柄の貼り付けのとき接着面で歪む懸念があったことの2点から、Fusion360と3Dプリントでシートを自作した(Fig.158)。チェック柄はコピー用紙に印刷したものに両面テープを貼って切り出したものを貼り付けている(Fig.159)。
ダッシュボードは、まずピンバイスを使ってカセット部分に起点となる穴を開口し(Fig.160)、その後デザインナイフを使って穴を徐々に拡げていって長方形に整えた(Fig.161)。最後に、裏から黒く塗ったプラ板を貼って塞いだ(Fig.162)。
ドア内張りは斜めのステッチが多数入るものである。キットパーツを無加工+アームレスト用の取り付け穴を開口して使うことで再現できる(Fig.163)。
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・シャシーの加工
前期型Limitedとのシャシーの差異はほとんどなく、トリムリング付きスチールホイールを装備するのみとなっている。
スチールホイールを他キットから流用する場合、フジミID-109(旧)サバンナ RX-3 後期型に入っているものが流用できる(Fig.164)。このホイールはポリキャップ受けがある形式なので、取り付けるためにはブレーキかホイールどちらかの加工を要する。また、センターキャップがローターの意匠をした三角形になっているのでこれを切り落とし、円錐台の形状の部品を接着する。
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しかし、このキットは再販が途切れて時間が経ち貴重品になっており、ホイールを別途部品請求することもできなかった。よって、今回はこれもFusion360と3Dプリントで自作することにした。
フジミの部品と実車写真を参考にしてトリムリング部分を切り欠いたホイールを作成し(Fig.165)、これにハセガワのセリカLB1600GT(HC60)から流用したトリムリングを接着した(Fig.166)。センターキャップの配色は、全体がガンメタル、頂部が黒、MAZDA文字が銀色である(Fig.167)。頂部は付属のおまけデカールを使っても表現できる。
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10. メモ・1978年式 パトロールカーの製作(ベース: 品番HC43 前期型Limited)
製作ツイートのまとめ: https://togetter.com/li/2460001(外部リンク)
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※使用した塗料
・外装の塗装
ボディカラー: 染料の染みあがり防止として下地にガイアノーツのサーフェイサーEVOシルバー。ボディカラーはMr.カラーGGX GGXホワイトおよび GGXブラックの塗分け
・内装の塗装
ほぼ前期Limitedに倣ったが、後述のグレード違いを表現するため一部塗り分けが異なっている。また、C318レドームで塗る箇所はすべてC19サンディブラウンに置き換えた。
ダッシュボード: 上面が説明書指定ブラウン、下面がC19サンディブラウン。
ステアリング&シフトノブ&シフトブーツ&アームレスト&ステアリングコラム: C92セミグロスブラック
センターコンソール: 全体にC19サンディブラウン、アームレスト部に説明書指定ブラウン
センターコンソールのボックスカバー: C92セミグロスブラック
シート: C19サンディブラウン。フロントシート裏側は説明書指定ブラウン。その後デカール貼り付け
ドア内張り: 説明書指定ブラウン(上側、後席全体、ドアハンドル、およびウィンドウハンドル)、C19サンディブラウン(ドア中央部)、およびC42マホガニー(下側)
シートベルト: 説明書指定ブラウン
自作シートベルトキャッチ部品(前席): 全体C92セミグロスブラック、差込口C3レッド
自作シートベルトキャッチ部品(後席): C92セミグロスブラックと説明書指定ブラウンの塗り分け
・事前のディテール考察と推測、および製作方針
パトロールカーを製作するにあたり、まずベースとなるグレードが不明であること、そしてパトロールカー実車そのものの写真がほとんどないことが課題となった。また、のちに資料を見た結果ベースとなったグレードは1978年式SuperCustomであることが分かったが、SuperCustomの内装の写真も発見できなかった。そのため、カタログの写真と限られた数枚のパトロールカー実車写真を元にした推測が必要とされた。
今回の製作途中にあたり、Twitter(現X)でkp61⊿ae111さんからパトロールカーのディテールにまつわる貴重な資料を拝見させていただきました。この場を借りて御礼申し上げます。
別のパトカー本でもう1枚見つけましたのでどうぞ👍 pic.twitter.com/bPwEaZNykd
— kp61⊿ae111 (@toyota1300) October 15, 2024
①1枚目の写真の上側
・「秋田県警察」および「はやぶさ」の文字の大きさと位置関係が分かる。走行中に撮影されたものであり、文字の太さは停車時より細くなっていることに留意する。
・流線形回転灯、円筒型回転灯、アンテナ、および助手席補助ミラーが装備されていることと、その位置関係が分かる。流線形回転灯は「警」の真上、円筒型回転灯は「察」の真上よりやや後方。パースが付くが、アンテナはドアガラス後端の真上。アンテナは走行中の風圧により後方にしなっていることが推測される。
・側面における白黒ツートーン塗り分けの境目が分かる。
・右側リアフェンダーに、スピーカーが後ろ向きに装備されることが分かる。
・路面が車体を映しているため雨天時の走行風景と推測できる。そのため、フロントガラスに映っている部品はワイパーである。
②1枚目の写真の左下
・2枚目の高解像度である写真と併せて、ナンバーは「秋88 は17-92」。
・流線型回転灯は片側のみではなく。左右二つ装備される。
・風圧の影響を受けない停車時の場合、アンテナは直立することが分かる。
・サイドモールが装備されないことから、グレードはSuperCustomまたはCustom。
・トリムリングが装備されないスチールホイールであるため、グレードはSuperCustomまたはCustom。
・ノーズの白黒ツートーン塗り分けの境目が分かる。リトラ前端をかすめるようになだらかなカーブが続き、次いでカーブが急になりフロントフードの継ぎ目ぴったりで終わる。
・シートベルトの色がベージュであるため、グレードはLimitedまたはSuperCustom。年式は1978年式と1979年式のどちらか。
③1枚目の写真の右下、および2枚目の高解像度の写真
・リアデッキにも「秋田県警察」の文字があることが分かる。
・テールの白黒ツートーン塗り分けの境目が分かる。ナンバー灯を二等分するように塗り分けられる。
・様々な必要機材が搭載されることが分かる。再現するのは非常に魅力的だが、今回は搭載を見送っている。
・リアシートの色はタータンチェック柄の布とベージュのビニールレザーの組み合わせ。これが当てはまるグレードは1978年式SuperCustomのみ。
・フロントシートの裏側は濃いブラウン。
続いて、マツダ公式が公開した写真も考察する。
1月10日は #110番の日 。
— マツダ株式会社 (@Mazda_PR) January 10, 2023
本日は、日本のパトロールカーとして活躍した歴代のマツダ車をご紹介します🚓
マツダ車のパトカーをご覧になったことはありますか?
「あるよ!」という方はぜひ、いいねやリプライで教えてください。 pic.twitter.com/iKBrAc2HRY
・停車中の側面写真から、フォントの実際の太さが分かる。
・フロントシートのヘッドレストが別体ではなく、なだらかにシート側面とつながるハイバックシートであることが分かる。グレードはGT、SuperCustom、またはCustom。茶色がかって見えるが、光量や写真全体の色合いから色彩による断定はしていない。
・ドアガラスの映り込みから、助手席補助ミラーの端の形状は四角いことが分かる。
・この写真の個体にもサイドモールが装備されていない。
以上のことを統合して、ベースとなったグレードは1978年式SuperCustomであり、それにパトロールカーの装備を追加したものと判断した。
次に、ベースキットとする1978年式Limitedと、目的とする1978年式SuperCustomの差異について考えた。SuperCustomは実車資料が少なく、インテリアの参考になる資料はカタログに掲載されるブラウンのビニールレザー&レッドチェック柄のみだった。
そのカタログ写真を観察するなかで、Limitedのベージュ内装では後席トリムの中央部がベージュ色であるのに対して、SuperCustomのレッド内装では後期トリムの中央部はトリム上端の濃いブラウンと同色であることが分かった。この違いはSuperCustomのベージュ内装にも適用されると推測し、今回の作品では後席トリムをブラウンで塗っている。
また、先述の写真よりベージュ色のビニールレザーはより濃い色であると確認でき、他のLimitedの資料ではダッシュボードの下面色も同色であると確認できた。そのため、説明書指定のC318レドームで指定される箇所はすべてC19サンディブラウンに変更した。
最後に、パトロールカーについてのディテールを推測した。この車両は交通取り締まりを目的とした車両であるため、同時期のパトカーに装備されていたマイク付き無線機と手動ストップメーターを装備すると推定した。今回の作品では、マイク付き無線機はグローブボックスに、手動ストップメーターは小物入れの空間に装備させた。
また、パトロールカーにはグレード名を表すバッジは取り外されることが多いため、今回の作品でもバッジを取り外した状態にした。アンテナ取り付け部のルーフ内側は無線のメンテナンスのためカバーがあると推測し、ディテールを追加した。
以上をまとめると、
SuperCustomとして変更する箇所
・本来はグレード名であるSuperCustomバッジを装備するが、パトロールカーであるため反映しないと推測。バッジ取り付け穴を埋める。
・サイドモール(D1からD10部品)を装備しない。
・フロントガラスのトップシェードがない。
・フロントシートの形状はハイバックタイプである。
・ステアリングホイールは2本スポークである(ファミリアAPのSuperCustomに装備されるものと同一)
・ラゲッジベルトを装備しない。
・ドア内張りのステッチが異なる(※無加工のキットパーツにアームレストをつけたものがSuperCustom)
・インテリアカラーはベージュ色ビニールレザー&ベージュチェック柄である。
・本来はLimitedのセンターパネルに装備されるカセットデッキがなく小物入れの空間となるが、パトロールカーの機能のため反映しないと推測。
・リアスタビライザー(B18部品)を装備しない。
・トリムリングがつかないスチールホイールを装備する。
・タイヤサイズは165/SR13である。
SuperCustomの違いとして推察した箇所
・ドア内張りの後席側は濃いブラウン一色にする。
・ダッシュボード下面の色とシートのレザー部を同色のベージュにする。
パトロールカー実車写真より追加する箇所
・「秋田県警察」と「はやぶさ」のデカールを自作する。
・旭日章を装備する。
・流線形回転灯を2つ、円筒型回転灯を1つ追加する。
・右側リアフェンダーにスピーカーを追加する。
・ルーフにアンテナを追加する。
・左Aピラーに助手席補助ミラーを追加する。
パトロールカーの機能として推察した箇所
・グローブボックスに長方形の穴を開口し、マイク付き無線機を取り付ける。
・センターパネルのカセットデッキの箇所を手動ストップメーターに置き換える。
・ルーフ裏に無線機収納部のカバーを追加。
となる。
・外装
ナンバープレート取り付け部の左下にある、バッジ部品取り付け穴をしアノンで埋めた(Fig.168)。フロントガラスは無着色ガラスなので無塗装とした(Fig.169)。
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側面とリアデッキの「秋田県警察」のフォントは源柔ゴシック(配布サイト: http://jikasei.me/font/genjyuu/)を画像編集ソフトに書き出した後に加工したもの、リアフェンダーの「はやぶさ」のフォントはHG教科書体(使用しているパソコンに収録されていた)を使用した。「秋田県警察」のフォントの加工箇所は、①「秋」の6画目を左払いから右払いに変更 ②「県」の6画目の折れ目で縦棒がはみ出すところを、横棒がはみ出すように変更 ③「警」の「言」を左右に引き伸ばすように変更 である(Fig.170)。これらをハイキューパーツのクリアデカールTHに印刷して貼り付けた(Fig.171-172)。
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旭日章、流線形回転灯、円筒型回転灯、およびスピーカーはいずれもアオシマのパトロールカー用部品ランナーである99-73ランナーを部品請求で取り寄せて使用した。
旭日章は放射状にスジ彫りを入れ、中央部にシアノンを点描して造形を足した(Fig.173)。流線形回転灯は中身が空洞であったため、ウェーブのI・チップをゲートごと差し込んで回転反射鏡を表現した(Fig.174)。スピーカーは金型の離型の都合からスピーカー前方まで取り付けの足があったため、薄刃ノコギリとナイフで余分を削ぎ落とした(Fig.175-176)。ルーフにつくアンテナは金属線と金属パイプの組み合わせで表現した(Fig.177)。
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左Aピラーにつく助手席補助ミラーは、SA22C前期型を組むと余る後期型用ドアミラーを加工して作った。まず基部とミラー筐体を切り離した(Fig.179)。次にミラー筐体と基部に金属線を取り付ける穴を開口し、それに金属線を差し込んでステーを作った(Fig.180)。最後に、プラパン積層で周りを盛り上げることによってミラー筐体の細長い凹みを表現した(Fig.181-182)。
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・内装
フロントシートとステアリングホイールは3DCADと3Dプリントで自作した(Fig.183-184)。また、ラゲッジベルトは彫刻刀(平刀)とペーパーで削ぎ落した(Fig.185)。ドア内張りのステッチのスジ彫りはそのままでSuperCustomのものになる。そのため説明書通り無加工とし、それにアームレストを取り付けた。後席側の塗装は説明書指定ブラウン1色としている(Fig.186)。
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グローブボックス上側に長方形の穴を開け、そこにアオシマの99-73ランナーより切り出したマイク付き無線機の部品を取り付けた(Fig.187-190)。手動ストップメーターは0.3mmプラ板を長方形に切り出し、ポスカの点描とメーターデカールの流用により表現した。メーターデカールは飛行機模型のものから流用している(Fig.191)。
ルーフ裏側には0.5mmプラ板とウェーブのR・リベット1.2mm径から作った部品を貼り付けた。アンテナ基部の点検パネルの表現と、金属線アンテナの落ち込み防止の押さえ部品として使うことを目的とした(Fig.192)。
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・シャシー
リアスタビライザーを装備しないグレードなので、キット内のB18部品を使わず組み立てた(Fig.194)。また、スチールホイールは3DCADと3Dプリンタで自作し、幅の細いタイヤはハセガワのBMW 2002tii用のタイヤ(品番: T-71)を流用した(Fig.195-196)。
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11. メモ・ボディカラー変遷とカラーコード
実車カタログを出典として、前期型、中期型、および後期型のボディカラー変遷を以下に示した(Fig.196-197)。
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備考
・ルネッサンスレッドは海外に同名の塗料 Renaissance Red(カラーコード: R3) があるが、国内ではソリッドカラーであるのに対して海外ではメタリックである。そのため別種の塗料だと判断し、また該当するカラーコードが発見できなかったため不明とした。
(2023/03/29訂正) 1982年および1983年の国内カタログで「ルネッサンスレッドM」と表記されていたためメタリックだった。
12. 参考にした書籍やサイトなど
・究極のランボルギーニ(新紀元社。ISBN-13: 9784775315392)
リトラの開閉ロック機構追加工作手順を参考にした(90ページ)。
・自動車模型フル開閉 実践編(新紀元社。ISBN-13: 9784775317952)
リトラを動かす時の隙間調整の箇所を参考にした(71ページ)。
・月刊モデルアート2022年1月号(モデルアート社。ISBN-13: 4910087330425) ※電子書籍あり
掲載されているかっぱコーヂ先生の作例の、MAZDAエンブレムの塗装手順を参考にした。また、この作例ではメタリックグリーン立ち上げからクリアーカラーを吹き重ねる手法でマッハグリーンメタリックを表現している。
・月刊モデルアート2017年5月号(モデルアート社。ISBN-13: 4910087330579)
掲載されているSOF先生のコラムの、UVカットガラスの調色を参考にした。また、同コラムではクリアブラックやウィノーブラックを用いたUVカットガラス表現も載せている。
・モデルカーズ No.294 2020年11月号(ネコ・パブリッシング社。ISBN-13: 4910087051108)
掲載されている飯尾寿樹先生のR31スカイライン作品の、ヘッドライトインナーの塗り分け手法を参考にした。
・モーターファン別冊 初代RX-7のすべて(三栄書房社。ISBN-13: 9784779624209) ※電子書籍あり
1978年式GTの内外装が掲載されている。また、1978年3月におけるカタログの縮小版が全ページ載っており、ボディカラーにスペクトルグリーンが設定されていることや、ボディカラーに対応する内装の設定などが分かる。夕景ながらもインディマルーンメタリックやスターダストブルーメタリックの写真も掲載されている。
・The Colors of 1979-1980 - RX7Club.com - Mazda RX7 Forum https://www.rx7club.com/1st-gen-general-discussion-207/colors-1979-1980-a-1145545/ (外部リンク)
前期型のボディカラーが投稿されている海外のフォーラム。塗料の調色比率まで書かれているためとても参考になる。
・Photos of JDM series 1 1980 Savanna RX-7 SE Limited with 13,000km - AusRotary http://www.ausrotary.com/viewtopic.php?f=3&t=252196 (外部リンク)
前期型SE-Limitedの内外装の写真が掲載されている(ボディカラー:イエロー、内装:ブラウン)。デカール省略の際のブラウン内装のカラーの参考になる。
・1985 Savanna RX-7 GT / GT Turbo "The IMSA Special" JDM brochure - AusRotary http://www.ausrotary.com/viewtopic.php?f=23&t=250969 (外部リンク)
1985年における特別仕様車、IMSAスペシャルのカタログが載っている。ボディカラーとしてキャナルブルーメタリックが設定されていることや、GTに装備されたオーディオが確認できる。
・Erix7s RX-7 color codes Overview https://www.erix7.nl/mazda/rx7col.html (外部リンク)
海外モデラーによるボディカラーおよび内装色の考察。カラーコードが網羅されている。使用塗料はタミヤのカラースプレー/アクリル/エナメルとハンブロールが主。
・FFD4649のブログ -先週末に納車と相成りました。 https://minkara.carview.co.jp/userid/1423517/blog/45610099/ (外部リンク)
中期型GT-Jオーナーによる整備記事。GT-Jバッジの形状や装着位置の写真が掲載されている。
・1983 Mazda 929 Coupe https://car-from-uk.com/sale.php?id=420206(外部リンク)
1983年式Mazda 929の各部の写真が掲載されている。このスチールホイールは後期ターボGT/GT-Xのものと同形状であるため、3Dデータ作成の参考とした。
・ライバル那智渡の駆ったSA22C https://nosweb.jp/nostalgichero/tags/search/1978%E5%B9%B4%E5%BC%8F%20%E3%83%9E%E3%83%84%E3%83%80%20%E3%82%B5%E3%83%90%E3%83%B3%E3%83%8ARX-7%20GT (外部リンク)
前期型GT1978年式の詳細部分の写真が掲載されている。フルノーマルであり資料性が高い。
・パワードついんのページ -これも当時物です。https://minkara.carview.co.jp/userid/2450584/blog/36021743/ (外部リンク)
「少年ものしり百科・世界のパトカー消防車ものしり大博士」(ISBN不詳)についての写真がある。広島県警察のパトロールカーでは虫飛来対策の風防(バグガード) が装備されること、右側リアフェンダーに装備されるスピーカーが後方ではなく前方を向いていることが分かる。
・マツダ サバンナ 初代 RX-7 RX7 SA SA22C 前期 12A ロータリー 純正 エンブレム オーナメント ゴムパーツ モーター 等 -オークファン(aucfan.com) https://aucview.aucfan.com/yahoo/e1031578011/ (外部リンク)
前期型SuperCustomのリアバッジの写真が掲載されている。書体の形状や、バッジの四隅がそれぞれ違うカーブを描いていることが分かる。