アニメSHAMAN KINGのBōZがメラ最高という話

はじめに

小生、シャーマンキングにドハマりする事約20年。
この度Twitterだけでは書き足りず、初めてnoteというものを書いている八ゲぴゑ口と申す。
最近好きなものはシャニマス。

アニメSHAMAN KINGが2021年4月よりテレビ東京系列で放送をスタートしております。
個人的には、約20年の時を経て初めてのアニメリアルタイム視聴ができるため幸せいっぱい、今が人生最高の時と言っても過言ではない。
そんな人間です。

さて2021年6月3日(木)にアニメSHAMAN KING第10廻「炎の夜」が放送され、今回の放送分では原作第65廻~68廻(KC版8巻収録)がアニメ化されました。
今回のお話ではとあるキャラクターが登場し、公式Twitter(@SHAMANKING_PR)でも、そのキャラクターと追加キャストについての告知がされていました。

その名も米田善と杉本良。
二人は作中でうわさの仏教系ユニットBōZ(ボーズ)と名乗っています。
名前からお察しの通り、日本人なら誰でも知っている某超有名二人組ロックユニットのオマージュというかパロディというか元ネタがいるキャラクターです。
ちなみに元ネタ的に考えると稲が米になって松が杉になってる感じです。
今回はこのBōZの新規に発表されたキャラクターソングについて、
メラ最高!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ということが言いたくてnoteをしたためている次第です。
拙い文章ではありますが、自分なりにメラ最高だと思う部分を書き綴ってみます。
なお、ここに書いてあるものは全て個人の感想です。

新キャストについて

まず今回登場したBōZですが旧アニメシリーズとは担当声優が変更されています。
旧アニメシリーズでは米田善(旧アニメでのキャラクター名は聖善)を檜山修之さん、杉本良(旧アニメでのキャラクター名は神代良)を小野坂昌也さんが演じていましたが、新アニメでは米田善を谷山紀章さん、杉本良を鈴木達央さんがそれぞれ担当することになりました。
新アニメで旧作からキャストが変更されてしまうことは、リメイクアニメありがち残念シリーズその1ですが、今回のキャスト変更に関しては意味のあるものだと個人的には考えていて、実際そうだったと思います。

アニメSHAMAN KINGの特徴の一つに旧アニメから継続して出演されているキャストが非常に多いことがあります。この手のリメイクアニメとしては異例と言って良いでしょう。この異例がスタンダードな世界になって欲しい。
継続出演されているキャストはメインヒロインである恐山アンナ役の林原めぐみさん、ラスボスであるハオ役の高山みなみさん、主人公のライバルである道蓮役の朴璐美さん、主人公の親友である小山田まん太役の犬山イヌコさん、主人公の相棒で持霊の阿弥陀丸役の小西克幸さん、他にも多くの旧アニメ出演声優陣が名を連ねています。今考えると実力派のビッグネーム揃いで豪華すぎてビビります。ギャラの総額ヤバそう(こなみ)
キャスト変更がありがち残念シリーズと書きましたが、そのほぼ真逆と言えるほど旧作の豪華声優陣を引っ張ってきているアニメSHAMAN KINGは企画としてやたら力が入っているのを感じます。感謝。
では、その中で今回のBōZのキャスト変更にはどんな意味があるのか。

まず米田善役の谷山紀章さんですが、彼は声優業以外にもロックユニットGRANRODEOのボーカリストとしての顔も持っています。GRANRODEOはシャーマンキングと同じく週刊少年ジャンプで連載していた黒子のバスケシリーズの主題歌等で有名かと思います。
そして杉本良役の鈴木達央さんも、声優業の他にロックユニットOLDCODEXのボーカリストです。OLDCODEXは京都アニメーション制作のテレビアニメFree!シリーズの主題歌が有名どころでしょうか。
僕はGRANRODEOの大ファンでもありまして、その昔は君のぞらじおも毎週聞いていたので、多分谷山さんの声は親の声より聞いてます。かれこれ16年は聴いている好きなボーカリストが人生で一番好きな漫画のリメイクアニメで歌唱してくれるというので、生きていると面白いことがあるもんだなぁ、と思った次第です。
なので今回のキャスト変更については、多くの方々も思ったようにキャラクターソングの歌唱を前提とした上で、ミュージシャン活動を行っている歌唱力の高い声優をチョイスしたという明確な意図があることが分かります。

以下は推測ですが、旧作シリーズの声優陣をわざわざ多数引っ張ってきた新アニメの企画・制作側が、善、良の二人のキャストを敢えて無暗に変更するということは考えにくく、当然それなりの理由があるはずで、恐らくキャラクターソングの新録も含めて企画としてのパンチ力を上げたかったのかなと思っています。
そう考えると、音楽ユニットというキャラクターであるBōZの新キャストにアニソン界の二大ロックユニットGRANRODEOとOLDCODEXのボーカリストを選ぶという、実際の歌唱力も折り込んだ遊び心のある配役。無駄に力入ってて良いなと思いました。(作文)
もちろん初代キャストのお二人、そして檜山修之さんが歌唱されているキャラクターソング「JOH!仏」「ちみ・ちみMORYO」(両曲共に「シャーマンキングボーカルコレクション~歌の万辞苑~」収録)も好きでしたが、この新キャストには企画側の熱意を感じ、個人的には非常に好意を抱いています。興味以上の対象だということです。(中村悠一さんが演じるマルコも楽しみです)

新キャラクターソングの作曲者について

そして2021年6月3日(木)に放送された第10廻「炎の夜」の作中にて、期待していた通り挿入歌として新キャラクターソングである「JOH!仏~SANKIEMON~ -二経-」と「ちみ・ちみMORYO -二経-」が流れました。
このリニューアルJOH!仏とちみ・ちみMORYOですが、まずタイトルが良いですね。
タイトルに「二経」と入っているのがこの曲はVer.2であると主張しており、マジで旧2曲へのリスペクトに溢れています。だから気に入った(ドン。今回の新2曲は旧2曲と同様に作詞は元々原作内で原作者の武井宏之先生が書かれたものを使用しています。

歌唱は発表された新キャスト、作詞は従来通り。となると次に気になるのは作曲者です。
作中で聴いた限りでは明らかに旧作とは違うものになっており、今回新規に書き下ろされたものであることが分かります。僕は誰が作ってるのか気になり、第10廻のEDクレジットで作曲者の名前を確認したところで驚愕して思わずデカい声出ちゃいました。後でリビングにいた母に怪訝な目で見られました。
今回新キャラクターソングを作曲されたのはNoGoDのKyrieさんでした。

NoGoDはキングレコード所属のヴィジュアル系バンドで、Kyrieさんはそのバンドのギタリストになります。僕は一時期ヴィジュアル系バンドにハマっており、その当時NoGoDの曲もよく聴いていました。
このNoGoDというバンドですが、メジャーデビューした現在とインディーズ時代でバンド名が変わっています。
インディーズ時代のバンド名は「新興宗教楽団NoGoD」でした。字面のインパクトが竜さんの3段リーゼント並です。
バンド名が変わった経緯については僕は知らないため推測になりますが、恐らくメジャーデビューに伴って「新興宗教楽団は流石に……」という判断がどこかであったのかなと思っています。しゃーない。

ヴィジュアル系バンドはご存じの通り、主に化粧やファッションなどを用いて世界観を構築するもので、バンドによってはそれぞれ独自の設定があります。NoGoDは「新興宗教楽団」という独特の世界観が面白いバンドで、メンバーはライブを「布教」、ファンを「信者」、曲を「教え」と呼んだり、信者を「まだ祈れますか?」と煽ったりします。なんだかヤバい団体のような印象を受けますが楽曲はハードロックやメタルをベースとしたガチの実力派バンドです。
僕が熱心に聴いていた時期だと、七弦ギターや五弦ベースの構成による重めのサウンドとボーカルである団長のハイトーンなクリーンボイス(あとMCも上手い)と楽曲の幅広さが音楽性では魅力的な点かと思います。そんなバンドの七弦団員でリーダーであるKyrieさんが今回の2曲の作曲者です。
BōZという仏教系ユニットの楽曲の作曲者に新興宗教楽団の団員をチョイスするセンス!僕は作曲者の名前を見てテレビの前でデカい声出した後に「最高の人選!!」と一人でまたデカい声出してました。どういう伝手でNoGoDにオファーしたんや???と思ってましたが、普通にキングレコード所属だったことにはだいぶ後で気がつきました。(アニメSHAMAN KINGの音楽制作はキングレコード)というかクレジットに書いてあった。視野が狭い。

新キャラクターソングについて

そして日付が変わって2021年6月4日(金)に「SHAMAN KING Character Songs vol.1」として先の新2曲が各音楽配信サービスで配信開始しました。
配信サイト一覧
僕も日付が変わると同時に即アクセスし即購入しmoraのダウンローダーにパスワードが違うとログインを阻まれながら早速聴いてみましたが、これがまた最高の出来なんですよね……。

聴けば分かりますが、とりあえず曲から溢れ出る元ネタの某超有名二人組ロックユニットっぽさ!まず元ネタユニットの曲っぽい路線から逃げなかったのが凄いです。原作と元ネタユニットへのリスペクトと同時に、この企画に含まれた遊び心と本気さを感じます。
「JOH!仏~SANKIEMON~ -二経-」はまずイントロから既に90年代前半頃の某ユニットっぽくてヤバいですね☆そしてどことなく(曲名は伏せますが)1枚目のミニアルバムの表題曲っぽさを感じます(間奏とか特に)。元ネタ側とBAD COMMUNICATIONしないように祈っています。ラスサビ前のお経シャウト(お経シャウトってなんだ)からの「ち〜ん」というSEもディ・モールトベネ!(非常に良しッ!!)。皆でお経を唱えながらブチ上がれるメラ最高なナンバーに仕上がってると思います。あとついでに除霊もできます
「ちみ・ちみMORYO -二経-」もイントロからして完全に(曲名は伏せますが)某探偵アニメの主題歌っぽすぎて笑うしかなかったです。やっぱり曲名の語感的にも元ネタの曲なんでしょうか。まさしくギリギリ崖の上を行くようにって感じですね。個人的には「今度だけは助けを呼びたい」のとこの谷山さんのがなる感じの歌い方が元ネタのボーカルに寄せてる感あって好きです。
さらにサビ終わりのところで入る、

\\ Hi!! //

で、やられました。完全にそして輝く例のアレですやん。
やっぱりね、シャーマンキングですからね、「」の世界を巡る物語ですからね。2500年に開催の次回シャーマンファイトのテーマソングになってもおかしくない。あと世界水泳とか
作曲されたKyrieさん、よくこんな元ネタユニットっぽい曲作れるなぁと感心した次第です。あとこれは全然関係ないんですがNoGoDの1/3の純情な感情カバーはオススメです。

そしてこの曲をよりそれっぽくしているのが、歌唱を担当されている谷山紀章さんの歌唱力です。谷山さんはGRANRODEOでもハイトーンなボーカルが売りの一つですが、特にここ何年かは禁煙を始められた成果もあって、デビュー当時に比べてさらに音域が上がっており、40歳を過ぎてなおボーカリストとして進化しています。(近年の曲だとScorn(シングル「情熱は覚えている」のc/w曲)のキーがめっちゃ高い。)
痛風も再発していないようですし、切れたアキレス腱も完治したようで何よりです。
声優界で今回の楽曲のようなハイトーンシャウトが出せるのは、恐らく谷山さん以外にはそうそういないでしょう。

旧2曲も良曲なのですが、今回のリニューアルされた2曲は詞がまったく同じなのに、曲とボーカルの力でまったく別ものになっていて、元ネタの某ロックユニットにより近いテイストのとして作られているのでなかなか聴き応えがあります。単純に楽曲としてもかなりハイクオリティな仕上がりになっているかと思います。
個人的にはパロディ曲でいうと同じく谷山紀章さんが歌唱されている「Be wish! my soul」以来のヒットです。

終わりに

書くところが無かったんでここに書きますが、アニメでのBōZのイントネーション「坊主」の言い方でしたね。
元ネタユニット的には一般に広まってる平坦な感じじゃなくて、本人たちが言ってる「ビ」にアクセント置くやつ。
チョコラブのイントネーションが「ピクルス」の言い方と同じ、というのと同じ感じ。

と、そんな感じで新生BōZと楽曲についての感想文でした。
シャーマンキングが好きで、GRANRODEOが好きで、新興宗教楽団NoGoDが好きな僕なので「もしかして、いつの間にか俺が企画していたのでは?」と錯乱するぐらいに好きなもの詰め合わせのキャラソンが出てきてしまったため、何か書かなきゃ……という謎の使命感に駆られて筆を取りました。
そして原作を読み始めて20年ほど経ち、ようやく理解した気がします。竜さんの言うベストプレイスとはこれだ、と。この曲が俺にとってのベストプレイス……。
こんな素敵で面白メラ最高な楽曲を生み出してくれて制作に関わった全ての方にお礼言ってまわりたいです。
本当に…… 本当に……「ありがとう」……それしか言う言葉がみつからない……

今回配信されたキャラクターソングが「Character Songs vol.1」と銘打っているので、今後も新たなキャラクターソングが発表されるはずだと期待できます。というか先陣切るのがBōZってめちゃくちゃ攻めてますよね。名(迷)脇役であっても全然メインキャラでも何でもないのに。
個人的には旧作では音源化されなかった「マイ・ファウスト・ラブ」や「霊場慕情」や「ふんばり温泉の歌」などが聴きたいですね。2/3がファウスト作詞作曲やん。
それとは別になりますが楽曲関連で言うと、アニメ第5廻の作中で旧作主題歌の「Over Soul」が挿入歌として使われたような演出もまた見たいです。シャーマンキングは「シャーマンキングイメージアルバム」「歌の万辞苑」「ドラマCD恐山ル・ヴォワール」「シャーマン・ファイト・オブ・ボーカル」などイメージソングやキャラクターソングが豊富なので他の曲も使って欲しい。もっと軽率に使ってええんやで。もちろん今回のような新作も大歓迎です。

さて、アニメSHAMAN KINGは、この令和の時代にリメイクアニメで夕方枠にて4クール放送というなかなかトチ狂った(神)ことをやってきており、アニメの展開は旧作に比べてかなり早いですが、その分原作ラストまで完走するという制作側の意志を感じます。
とにかく今は、週刊連載時にプリンセスハオで蜜柑した時から考えると夢のような時間です。(プリンセスハオ自体はシャーマンキングという作品のテーマや、武井先生のユーモアも含めて作品を象徴する表現なので好き)
これからも毎週楽しみにしながら日々を生きていきたいなと思います。
といってもまだ10廻、1クール分も終わっていないわけで、アニメSHAMAN KINGはまだまだここからです。
来週の放送も楽しみにしながら、寝るぞーーーっ!!!(もうすぐ朝の5時)

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