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伊勢河崎一箱古本市 2018

今年の河崎は朝から雲ひとつない快晴だった。昼頃にはちょっと暑いぐらいで、それでも勢田川沿いに吹く秋風と、河崎の小径に立ち並ぶ21店の本屋を散策する人たちの本に向ける眼差し、お手伝いくださっている学生さんたちの笑顔がなんとも心地よくて、なかなか良い一日だったなぁとこのnoteを書きながらあらためて感じている。

売上も、散策舎の出店したイベントのなかでは過去最高かもしれない金額で、いわゆるきれいめな新古本を選んでもっていったため決して格安ではないにもかかわらず開始直後から古本がどんどん売れて、続いてお店から厳選して持ち出した新刊もちょこちょこ売れていった。
本を選ぶことの大切さと、偶然の出会いを必然に変えてしまう本の魅力に気づかされるのは毎回のことながら良い経験になる。伊勢外宮前にお店を構える散策舎としてはこの伊勢河崎一箱古本市は「ホーム」になるけれど、決してそこにおもねらないようにはして、常にクリティカルな選書を心がけていきたい。

そして本が売れたときの感動を書こうとして、それは例えば本箱から巣立っていく鳥のようであるとか、あるいは読者と本とが結ばれたことの幸せかなぁとか、たまたま見た夜空に綺麗な満月を見つけたときのこととか、いろんな想いが浮かぶけれど、やっぱりそれは散策するうちに見つけた素敵なものごとと、それを誰かしらと共有できることの喜びだよなぁと思って、いずれにしても今日、ここに我々が出店するぞと決意しなければ/また買われた方がこのイベントに行ってみようと思い立たなければ、この出会いは生まれなかったわけで、そういう一瞬のタイミングが無数に生まれていく、本屋の可能性の広がりが、一箱古本市の魅力なんですなぁ〜〜 というところでこのnoteを終わります。

ちなみにこんな本が売れました
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もしぼくが本だったら
スコットランド民話集
HIGASHIYA
ものづくりに生きる
SUBTLE
しゃれことば事典
美術論集ボルヘスのイギリス文学講義
GOODWORKS
カンポ・サント
ドイツで100年続くもの
ラ・ロシュフーコー公爵傳説
古伊万里入門
tuperatuperaさん数冊
果てしのない本の話 ……他。

また来年も、伊勢河崎でお会いしましょう!

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