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生活の建築知識.44

おはようございます。

頻繁に起きるわけではありませんが、たまにいわゆる水のトラブルが起きたと連絡があることがあります。
戸建でも大変ですが、マンションなどの集合住宅では、最悪下階にまで影響が及び大きなトラブルもなる可能性があります。
トラブルの理由はいくつか考えられますが、それぞれの理由に対しての対策を今回は説明していきます。

給水・給湯管からの漏水
給水・給湯管は常に水圧がかかっており、何かしらの要因で漏水をすると大量の水がとめどなく出てくることになるので、大きな損害を発生させる可能性があります。
漏水している場所が目視で確認できる場合は、その付近にある止水栓を閉めましょう。
それでも水の勢いが止まらない場合は、各世帯に必ず付けられる水道メーターの横にバルブも一緒に設置されています。
これを閉めれば世帯内の全ての水が止まります。
閉めてから水道業者に修理依頼を連絡するようにすれば被害を最小限で留めることが出来るはずです。
もし目視で確認が出来なかったとしても一度バルブを閉めてみてください。
これで止まれば給水・給湯管からの漏水である事がわかります。

排水管からの漏水
排水管からの漏水の場合、常時水が出続けることはありません。
どこかで排水後に出てくることになりますが、ほとんどの場合は目視で確認が出来ない場所となります。
また漏水の仕方も少しずつの可能性もあるので、念のため給水バルブを閉めて様子を見ることにしてください。
漏水が止まり、どこで起きているかの場所をある程度でも確認したら水道業者に連絡してください。
場所がなんとなくわかるだけでも業者は対策しやすくなります。

防水層からの漏水
防水層とは、バルコニーや在来式の浴室に施されているものであり、下階に水が漏れ出ないようにするための防水の膜です。
防水層のあるところは基本的にそれを頼りに排水を行うため、防水層が切れてしまうとやはり漏水します。
こちらも目視では確認が難しいのですが、雨が続くような天候によって漏水が発生する場合はバルコニーなどの防水層が怪しいと言えるでしょう。
バルコニーでの防水層は修復がまだ行いやすいですが、浴室の防水層が切れてしまった場合は厄介となり、しばらくお風呂が使えなくなる可能性が高くなります。
在来式の浴室は自由は設計が出来てかっこよくできる反面、そういったリスクもあることをご理解してもらえると物件選びの際にも判断材料となるかと思います。
防水層が切れた時の対応としては、どちらも水道業者というより建築施工業者への連絡の方が良いかと思います。
また、マンションなどの共同住宅であれば管理会社に連絡しても対応してくれると思います。

どこパターンであっても、何か生活上の不注意で発生することはほとんどなく、多くが劣化から生じるものです。
ここ25年くらいの建物や配管も含む改修が行われた物件であればある程度安心できますが、古い物件では配管がかなり劣化しているケースがあります。
中古物件購入にあたっては、配管の更新がされているか確認してリスクの無有を理解しておけばより対処はしやすくなるかもしれません。
また、水道メーターやバルブがどこにあるかを事前に確認することや止水栓がちゃんと付いているかを確認しておくことも被害拡大を防ぐために大切なことです。
ウチでは起こった事がないと油断せずに、万が一の際に備えて一度確認を行ってみてください。

では、また。

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