[HOU] ジェレミー・ペーニャを紹介させてほしい。

今回は22年シーズン、コレアが抜けたアストロズのショートでゴールドグラブを獲得する活躍を見せ、見事に穴を埋めてみせたジェレミー・ペーニャを紹介していきたい。

ジェレミー・ペーニャのプロフィール

アストロズ所属の遊撃手。背番号3。

1997年9月22日生まれ。25歳。
→小笠原慎之介、伊藤大海らと同世代。

183cm/92kg 右投げ右打ち

2018年のドラフト3巡目指名(全体102位)でアストロズに入団。
2022年4月8日のエンゼルス戦でメジャーデビュー。

22年シーズンは開幕直後にメジャーデビューしてから出場を重ね結果的にAL新人王投票5位に入る活躍を見せ、プレーオフでも大活躍。
リーグチャンピオンシップMVP、ワールドシリーズMVPに輝くなど大舞台でも活躍してみせたペーニャの選手としての特徴を22年シーズンの主要成績や各種指標を用いて紐解いていきたい。

ペーニャの2022年シーズン成績

主要成績

G 136
PA 558
BA .253
OBP .289
SLG .426
OPS .716
HR 22
2B 20
barrel 38
DRS 16
fWAR 3.4

各種指標

K% 24.2% (22.1%)
BB% 3.9% (8.4%)
HH% 36.7% (35.8%)
barrel% 9.7% (6.7%)
A exit velo 88.1 (88.4)
M exit velo 110.5 (122.4)
launch angle 8.7 (12.1)

GB% 47.7% (44.9%)
FB% 22.4% (23.1%)
LD% 25.3% (25.0%)
PU% 4.6% (7.1%)

zone con% 83.6% (82.0%)
chase% 37.8% (28.4%)
chase con% 45.3% (58.3%)
whiff% 29.7% (24.7%)

ペーニャの5ツールスカウティング

ミート C
パワー B
走力 A
守備 B
送球 C

ペーニャの5ツールスカウティングをつけるのは非常に難しかった。
もちろん異論は認める。
パワー、走力に関しては問題ないかな、といったところなのだが、ミートはゾーンコンタクト率とボールゾーンコンタクト率が大きく離れており、ボールゾーンスイング率も高いことからDでもいいのか?というところ。
守備に関してはDRSは16と非常に高いが、UZRはマイナスの数値。
エラーもメジャー全体のショートでバエズの次に多いというところで評価に迷うところだった。


ペーニャのここがスゴい!
・barrel率が高い
・スプリントスピード
・爆発力!

・barrel率が高い
2022年シーズン、ルーキーイヤーにして本塁打を22本放ったペーニャだが、ハードヒット率や平均打球速度は突出して高いわけではなかった。
その中で22本ものホームランを打てたのはbarrel率の高さに理由がある。
ハードヒット率に関しては平均程度ながら、barrel率は9.7%と10%に迫る確率で、ペーニャは打球に角度をつけることもできていて、より効果的な打球を飛ばせていることがわかる。
たいてい総barrel数の半分程度がホームランになるが、ペーニャの場合は22/38本がホームランになっていて、効率的にホームランを打てているのがわかる。
ショートを平均以上に守ることができて、その上打撃で20本以上のホームランを打てるのはチームにとってありがたい選手だと言える。

・スプリントスピードを活かした走塁
ペーニャはメジャーでも高いレベルのスプリントスピードを誇っており、baseballsavantでは95/100の高スコアを誇っている。
それはもちろん走塁にも活かされており、走塁での総合的貢献度を表すBsRは3.7と高スコア。(0が平均。)
一度ペーニャが塁に出れば走塁での活躍が見込め、得点に期待ができる。

・爆発力!
たいてい弱点と長所は紙一重なものだ。
これはまだルーキーだからなのかもしれないが、ペーニャは成績に割と波がある。

5月に打率3割を超え、OPS.800を超え活躍したかと思えば、6月は出塁率こそ.321の数字を残すも長打率は.373に落ち込み長打が減るも、続く7月には打率こそ.218と低いながらホームランは6本打ってみたりととにかく色々波がある。
様々なことを試した結果かもしれないがそれでも色んなところが上がったり下がったり面白い数字だ。

そして何よりペーニャの爆発力を表しているのがPOでの大活躍だ。
PO全体を通してペーニャは打率.345、OPS1.005の大活躍。
ホームランも4本放ち、アストロズのワールドシリーズ制覇に大きく貢献してみせ、リーグチャンピオンシップ、ワールドシリーズ両方でMVPを獲得した。
落ちる時期もあれど打つ時は信じられないくらいに打つ、そんなペーニャが来シーズンどんな活躍を見せてくれるのかはかなり楽しみなところだ。

・23年シーズンのペーニャのここに期待!
23年シーズンのペーニャには、「出塁率の増加」に期待したい。
ペーニャは総合的になかなかの貢献をした中で、出塁率だけは.289とやや物足りない数字に終わった。
ペーニャは走塁でも違いを生み出せる選手なだけに.300を超える出塁率に期待したい。
ただ、アストロズはスター揃いでペーニャが上位打線を打たずとも問題ないロースターなので、その辺りは他との兼ね合いを考えながらゆっくり育っていけばいい。

23年シーズンはメジャー2年目のシーズンとなり、簡単にはいかないかもしれないが、それもまた良い経験にして、将来に繋げていってほしい。

ペーニャがこれからどう活躍してくれるのか、非常に楽しみだ。

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