MLB選手紹介 vol.4 フリオ・ロドリゲス

今回は2022年にメジャーデビューし、見事AL新人王を勝ち取り、オフには活躍次第ではトラウトの契約を超えMLB史上最高額にもなりうる超大型契約も結んだマリナーズの新星、フリオ・ロドリゲスについて紹介していきたい。

フリオ・ロドリゲスのプロフィール

シアトル・マリナーズ所属の外野手。

2000年12月29日生まれ。
→根尾昂、吉田輝星と同世代。

191cm/103kg 右投げ右打ち

2017年 アマチュアFAでマリナーズに入団。

2022年、4月8日の開幕戦、ツインズ戦でメジャーデビュー。

ドミニカ出身で海外FAでの入団、しかも歳が同い年ということで、前回紹介したフランコと重なるところが多いフリオ。

フリオの22年シーズンは記録ずくめのシーズンとなった。
序盤から大活躍で、オールスターに選ばれると、ホームランダービーに出場して準優勝。
その後も活躍を続け、MLB1年目の選手としては史上初の25本塁打、25盗塁を達成。
守備でもセンターという守備負担の大きいポジションでDRSはプラスで、心奪われる派手なプレーも多く見せ、5ツールプレイヤーぶりを遺憾無く発揮した。
ここからはそんなフリオの選手としての特徴を22年シーズンの主要成績と各種指標から紐解いていきたい。

・フリオ・ロドリゲスの2022年シーズン成績

BA .284
→vs R .286/.519 .860
→vs L .275/.475 .831
OBP .346
SLG .509
OPS .855
HR 28
2B 25
barrel 48
DRS CF 3
fWAR 5.3

K%  25.9% (22.1%)
BB% 7.1% (8.4%)
HH% 50.7% (35.8%) AL上位5%
barrel% 13.1% (6.7%)
A exit velo 92.0 (88.4)
M exit velo 117.2 (122.4) AL上位2%
launch angle 10.1 (12.1)

GB% 46.3% (44.9%)
FB% 24.0% (23.1%)
LD% 22.3% (25.0%)
PU% 7.4% (7.1%)

zone con% 80.1% (82.0%)
chase% 33.5% (28.4%)
chase con% 51.4% (58.3%)
whiff% 30.4% (24.7%)

・フリオ・ロドリゲスのここがスゴい!
1.超優秀な打撃指標
2.抜群のスプリントスピード
3.全体的に安定感がある。

1.超優秀な打撃指標
→1年目からホームラン28本、二塁打25本と結果が出た要因としてフリオの超優秀な打撃指標があげられるだろう。

フリオはbarrel率、ハードヒット率、平均打球速度が軒並み優れていて、それらの指標は軒並み22年シーズンのムーキー・ベッツ(LAD)を超え、マイク・トラウト(LAA)にも迫るような高水準の数値を叩き出している。

こういうパワーのあるバッターらしく、空振り関連の指標が高く、コンタクト率もやや平均よりは低いものの、打球関連の指標が優れてるが故に打率もシーズンで.284となかなかの打率を残すことができた。

2.抜群のスプリントスピード
→フリオはスプリントスピードも非常に速く、普通ならシングルヒットになりそうなところをツーベースにしたり、はたまたツーベースになりそうなところをスリーベースにしたりとその足を活かし、さらに先の塁へと進んでいた。
積極的に先の塁を狙いにいく姿勢と、その抜群のスプリントスピードから、来シーズンはもっとツーベース、スリーベースの数を伸ばしてくるのではないか、という期待もできる。

盗塁もシーズンで25個と上々の成績で、近いうちに30盗塁以上も見込めそうだ。

3.全体的に安定感がある
→フリオは対右、左ともに.270以上打てていて、両方でOPS.830を超えるなど対右左を初めとした場面ごとの成績にあまり偏りがなく、割と高いレベルで安定感があるのもフリオの魅力だろう。

月別の成績を見ても、デビュー直後の4月とシーズンが終盤に差し掛かった8月にやや成績を落としたが、(とはいえ8月は打率.240でホームランも3本出ている。)その他の月はコンスタントに成績をあげられていて、9月は打率.383の6本塁打、OPSは1.189と大暴れした。

他にもホーム、アウェイ成績にあまり偏りがなくどちらも打率は.280ほどで、得点圏打率も.288、6本塁打でOPS.890とそれなりの強さを見せていて、どんな場面、どんな場所でも活躍できている。

・フリオ・ロドリゲスのここに注目!
→2022年シーズンに大活躍を見せ、一躍スターとなったフリオ。
フリオのプレーは打席だけでなく守備や、塁上でも輝き、一時も目が離せない。

22年は25本25盗塁を達成したが、フリオのポテンシャルを考えれば近いうちにトリプルスリーだって期待できる。

トラウトやベッツにも負けない打球指標を考えると次はMVPだって射程圏内だ。
未だ22歳と発展途上で、ここから更に上のレベルにたどり着くことだってできるかもしれない。

「本物」の5ツールプレイヤー、フリオ・ロドリゲスのこれからに目が離せない。

未だフリオのプレーを見たことがない、という方。
騙されたと思ってハイライトだけでも見てほしい。
そのダイナミックなプレーにワクワクすること間違いなしだ。

※使用しているデータはbaseball savant、fangrafhs、Wikipediaを参考にしています。

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