チアパスの激化:司祭の暗殺、サパティスタ゠コミュニティへの攻撃
原文:https://freedomnews.org.uk/2024/10/24/escalation-in-chiapas-priest-assassinated-attacks-on-zapatista-communities/
原文掲載日:2024年10月24日
著者:マテオ゠スガンバティ(Mateo Sgambati)
社会運動がメヒコ司祭殺害を糾弾、国家と共謀するカルテルとの対立激化で
メヒコ南東部のサパティスタ゠コミュニティに対する攻撃が報道される中、麻薬カルテルを非難していたイエズス会司祭の活動家が殺害された。マルセロ゠ペレス司祭は、先住民コミュニティの権利を擁護することで知られていたが、10月20日、サン゠クリストバル゠デ゠ラス゠カサス市で日曜礼拝を行った直後に銃殺された。
「ラ゠ホルナダ」紙によれば、司祭は、グアテマラ国境沿いで取引している複数の麻薬カルテルからその首に懸賞金を懸けられていた。カルテルは、大抵、地元警察や地元政治家と全面的に共謀している。米州人権委員会(IACHR)はペレス司祭のケースに対して予防措置を取るようメヒコ国家に命じたが、遵守されず、検察庁は誰が彼を殺そうとしているのか知っていた。ペレス司祭は次のように述べたとされている。「私はいつ何が起こっておかしくないと思っています。しかし、私の信仰は私の死よりも大きい。平和のために命をかける価値があるのです。」
一方、サパティスタが奪還した地元自治政府エリア(拙訳)の一つに住む人々は、チアパス州政府の支援を受けた近隣コミュニティの住民から攻撃や脅迫を受けている。脅迫の激化を受けて、モイセス叛乱副司令官は、チアパス州全体で参加者の安全が確保されるとは思えないため、今年の12月後半から2025年1月上旬にかけて行われる予定だった一連の「反乱と抵抗の国際会議:嵐とその翌日」をキャンセルするかもしれないと発表した。
サパティスタ蜂起が1996年のサン゠アンドレス協定によってメヒコ先住民族の自治を勝ち取って以来、南東地域でサパティスタ゠コミュニティに対する叛乱鎮圧戦争が続いている。しかし、チアパス州内の暴力は近年激化している。チアパス州が内戦の危機に瀕しているという事実に連邦当局の注意を向けさせようと様々な策動が行われてきた。誘拐・殺人・脅迫・封鎖がチアパス州全体に広がっている。グアテマラに至る前のメヒコ領最後の辺境となっている地域で、様々なカルテル間の衝突が間断なく続いている。この場所で先住民グループが国家当局と組織的犯罪集団との結託を非難しているのだ。