20231210sun

日記を始めようと思う。全然続かないと思うけど。

ボーナスが出たので衣食住を満たす買い物をしようと出かける。その前に間を挟んで本屋に行くかと思えば、漫画小説画集雑誌を買い、店を出る頃には外は暗くなっていた。
服を買うのが面倒くさくなってきたけど、財布だけでも変えたいと思って夕暮れの道路を車で走る。
10年ほど使ってきた財布を買い替えたいと思っていた。
思っていたというのは、間に合っていた。拘りがあるからということは正直全くない。100円ショップで財布を買ってもいいぐらいに思っていたし、実際使っていた。けど、脆すぎた。脆すぎたし、心の隅のほうで「30歳で身に付けるモノがダイソー基準でいいのか」という気持ちも少なからずあった。
財布を買いに店に入り、店内を見渡すとショーケースで守られた財布やバッグのコーナーが一つだけ見つかった。財布ってやっぱりそういうモノなんだなと思い見てみると、50%オフの値札が書かれたある財布があった。薄くなったエメラルドグリーンにラメが入った二つ折りの財布。安い。綺麗。そしてそれなりっぽい。
漠はその財布ならいいんじゃないかと思った。
というのも、ダイソーでも良いぐらいだし投げ売りのワゴンセールでも良いぐらいの気持ちがあったのに、決め手にかけるところがあって購入に至らなかったところもある。見た目がほとんどピンと来なかったからだ。
そんな価値観のやつが品定めすんなよって話だけど、あまり金を使いたくもない自分もいる。ボロボロの財布でも間に合っていると思っている自分も拭いきれない。
そしたらピンと来るものに身を委ねるのもいいんじゃないか。
そんな事を考えて30分以上経った。
一度外に出て、タバコを一本吸い、もう一度入りショーケースを開けてもらった。
10年振りの(マトモな)財布購入の瞬間である。
これをすぐ地元のやつらにLINEしたところ
「これレディースじゃない…?」
って返事があった。そう、女の人が使ってそうな財布ではある。
ただメンズの財布を見て何もピンと来なかった今までを考えると最も直感に近い財布ではあった。
なぜメンズの財布は基本暗い色ばかりなのか。
いやいいんだけど。
そしたらダイソーでいいやと思ってしまう。
別に良いんだよこれでみたいな返事を打って画面を閉じ、帰路に着く。
10年振りに財布を変えた。でも帰り際にダイソーに寄り、職場用のコインケースを買った。いいんだよこれで。

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