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投影日記

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美しいものも醜いものも。目に映る世界は自分を映す鏡。
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#投影

いのちの変容

切り落とされた腕の元から 勢いよく伸びる新芽たち 光を求め、緑の手を伸ばす 春は変容の季節 これは投影 世界は自分を映す鏡 詩と写真: 漠(ばく) 写真題: 変容の季節

合わせ鏡|鏡せわ合

今日は9時には寝ようと思ったら、今ちょうど9時だ。仕方がない。9時半に寝よう。 近所の人から大輪のアジサイをいただいた。パートナーのオッサンが持っていた緑色の大ぶりな花瓶にはじめて花を生けた。濃いみどり色の丸い花瓶に、薄みどり色の丸いアジサイが奇跡的にいい感じだと思った。 夕方、僕がワンコの散歩から戻ってくると、テレワークを終えたオッサンが竹原ピストルの曲を大きな音で流していた。 とかく忘れてしまいがちだけど とかく錯覚してしまいがちだけど 例えば桜やらひまわりやらが

ゾンビパキラ

名前はパキラだったか。何年前にわが家へ来たのか分からない。5年ぐらい前かもしれない。いや、もっと前かもしれない。パートナーのオッサンが買ってきたのか、もらってきたのか分からないが、所有権はオッサンにある。 ずっと小さな鉢に植えられたままだったから、いつも小さな葉っぱが1つ2つ付いているだけだった。オッサンは完全にネグレクトしていて、肥料をあげたことは無かったと思う。時々僕が気まぐれに水をやるぐらいで生き延びてきた。栄養分を吸い尽くされた土はスカスカだった。すべての葉を落とし