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投影日記

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美しいものも醜いものも。目に映る世界は自分を映す鏡。
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#完璧主義

いつもやさしい花

凍り付いていた時間が動き始めると、今と過去がつながって、分かってくることがある。 人と会った時に感じる見透かされそうな感じは、もしかしたら、友人が亡くなった時に感じた強い罪悪感からきているかもしれない、とふと思った。 たった1人の大事な友人が苦しんでいることに気付きもせずに、愛だの命は大切だのと子どもたちに説いていた自分なのだ。友人の自殺を知ったとき、自分を「偽善者」とののしった。善人ぶった自分が滑稽で夢や理想を放り出した。 今なら「誰にも分からなかったのだから」と客観

続・壊れるものがリアル

自分で書いておきながら、昨日の記事が気になってる。特に以下の部分。 これが僕のリアルな世界での作品第1号。これまでネット上に作品を残してきたけど、ひとつも「リアル」な形を持っていない。僕にとってデータはリアルではない。質量を持たないものはリアルではない。お化けに近い。枠のない世界は魅力的だけれども、永遠の命のように虚しさがつきまとう。壊れるものがリアル。コピーできるものはリアルではない。 15年前、仕事のデータやら写真データやらの入ったiPodをまちがえて初期化してしまっ