2023船橋記念 レース分析と考察(2)

昨日のクイーン賞は、3歳牝馬ライオットガールの快勝

前でしのぎを削るパライバトルマリンとテリオスベルを見ながらじっくりと折り合い、直線では手ごたえ十分に抜け出す、まさに完勝といった内容で2つ目の重賞タイトルを手にしました

これからは私たちが引っ張っていくと言った決意表明のようなものを感じさせる力強い走りが印象的だった同馬

来年の活躍が今から楽しみになる、そんな気持ちを抱かせるような見事なレースでした

さて、本日は、昨日と変わり、古馬によるスプリント重賞の「船橋記念」が行われます。

次年度からの南関東ダート競争体系の改定を受け、本年度は変則的に1年に2回行われることになった船橋記念

本日は、このレースを分析してまいりたいと思います。なお、タイトルですが、今年2回目の開催となることを踏まえ、(2)と付けております。

【船橋記念 船橋ダート1000メートル】

船橋記念は、船橋競馬場ダート1000メートルで行われるスプリント重賞

近5年の勝ち馬を見てみると

2023年
ティアラフォーカス(父パイロ 米国エーピーインディ系)

2022年
キモンルビー(母父サウスヴィグラス 米国フォーティナイナー系)

2021年 2020年
キャンドルグラス(父サウスヴィグラス 米国フォーティナイナー系)

2019年
アピア(父ファスリエフ 米国ノーザンダンサー系)

と、米国血統の優位性が目立ちます

船橋の1000メートルは、スピードがあるだけでは押し切ることが難しい難コース

そのような条件の中で要求される適性は、道中ある程度のポジションをとりながらトップスピードを持続させ、そのスピードを維持したまま直線で減速率を最低限に抑えられるタイプ

これは、まさにアメリカ血統の得意分野

ダートにおけるスピード競馬の王道的な力が要求されるのが、この船橋記念と言えるでしょう

加えて、そのトップスピード持続力を補完する底力、パワーも同時に高いレベルで求められるということも、このレースの特徴

先述の4頭は、全て父か母父がノーザンダンサー系、もしくは、血統内にノーザンテーストを内包しているという血統構成

ダートにおける底力を強化する血を併せ持つことも、このレースでは重要であることを物語っています。

では、そのことを踏まえて、本日の注目馬を挙げたいと思います。

【注目馬① キモンルビー】

船橋記念、習志野きらっとスプリントと、船橋1000メートルの重賞を2勝。力は言うまでもなくこのメンバーの中では上位の存在

血統的にも、父がノーザンテーストの影響力の強いダイワメジャー産駒のコパノリチャード、母父がダートスプリントのスペシャリストであるサウスヴィグラスと、このレースへの適性の高い血統構成

2回目の制覇も十分期待できる1頭です

【注目馬② ギシギシ】

近2走は、ダートグレードに挑み、JRA勢の壁に跳ね返されてはいるものの、しっかり先行する脚力を見せ、その力の高さを見せている同馬

今年の習志野きらっとスプリントでは、先述のキモンルビーに0.1秒差まで迫る内容で、ほぼ力的には遜色ない存在

ペースが厳しくなり、前走1200メートルからの短縮ローテーションが奏功する展開になるようであれば、逆転も十分考えられる1頭と見ます。

【注目馬③ ブンロート】

最後に挙げたいのはブンロート

派手さはないものの、堅実な走りで重賞でもこれまで2回馬券圏内に絡んでいる同馬

その2回も、習志野きらっとスプリントと船橋記念と、この条件は得意としています

血統的にも、父が米国ノーザンダンサー系のクロフネ、そして、母父に、パワータイプのロベルト系であるシンボリクリスエスと、父側の高速ダートに対応できるスピードを、母父側のパワーで支えるという、このレースに適した血統構成

十分馬券圏内の可能性のある1頭ではないかと思われます。

以上、本日は、上記3頭に注目してレースを楽しみたいと思います。

予想はウマニティにて公開いたします。

こちらもご覧いただけますと幸いです。


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