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伊集院光とらじおと、初めての一人暮らしと。

2022年3月24日、TBSラジオの朝の帯番組『伊集院光とらじおと』が最終回を迎えました。2016年4月から始まってまだ6年しか経っていないと思うと、やはり心のどこかで「早すぎる…」と思えてきます。4月から始まる向井さんのラジオもそれなりに楽しみにしているのに、複雑な気持ちです。

番組が始まった2016年4月は、私にとって初めての一人暮らしを始めた時期でもありました。大学院の研究室に毎日通う日々で、10時から18時までのコアタイム(研究室にいないといけない時間)が存在しました。朝8時30分くらいに起床して『らじおと』を聴き始め、9時50分というギリギリの時間まで聴きながら支度をするのが、私の毎朝のルーティンでした。

元々、月曜深夜に放送されていた『深夜の馬鹿力』リスナーでもありましたので、朝食や着替えをしながら伊集院さんの声を聴く毎朝が楽しくてしょうがなかったです。朝ラジオが習慣付いてる人には当たり前のことですが、朝のラジオって時計の役割も果たしているんですよね。

『らじおと』で言うなら、ニュースが始まったら9時、芸人レポーターの声が聞こえてきたら9時半頃、9時台のコーナーが終わりそうになったら9時50分で、ラジオに名残惜しさを感じながら家を出る。私はradikoのエリアフリーで聞いていたので、正確な時間ではありませんでしたが。

開始当初の番組コーナーはよく覚えています。
伊集院さんが95.4kgまで痩せるダイエット企画、
リスナーの思い出の味を探す『俺の五つ星』、
朝っぱらからアレなレコードを紹介する『アレコード』、
芸人リポーターのプレゼン能力が試される企画、
朝のラジオを聞いてこなかった私にとって、全てが刺激的な企画でした。深夜の伊集院光らしさもチラッと残しつつ、朝用に昇華させている感じが「流石だな」と感じていました。

金曜日の『有馬隼人とらじおと山瀬まみと』も好きでした。メインMCとして木曜日より積極的に喋る有馬さんと、とにかく明るい山瀬さん、THE ALFEEが多く登場しがちなアナログタロウさんによる曲紹介コーナーなど、平日最後の朝も楽しくすごせました。なにより、月から木までのタイムテーブルを引き継いでいるのが、非常にありがたかったです。時々、有馬さんの声を求めてbayfmのAWAKEを聴くことがあります。

こうやって思い出を書けば書くほど、どうして終わってしまうのかという気持ちになりますが、実は私、ここ最近『らじおと』を聞かなくなってしまったんです。

一番の理由は、研究室のコアタイムがなくなってしまったということ。時間が自由になったので、8時前に研究室に行くこともあるし、14時過ぎに研究室に行くこともある、なんなら平日休んで土日に行ってもいい。ルーティンが必要ない生活になってしまいました。二番目の理由は、コーナーが開始当初から色々と入れ替わり、新しく始まったコーナーが自分にあまり合わなかったこと。自分が好きな方がゲストとして出ていたらタイムフリーで聞き返す、そんな聴き方をしていました。

最終回だった今日も、リアタイではなくタイムフリーで聴きました。ゲストが伊集院光さんだったので。柴田理恵さんと喜入さんの質問に伊集院さんが答える度に、少しずつルーティンとして『らじおと』を聴いていたあの頃を思い出して、自分の中に留めきれなくなった感情を今noteに書き残しています。この人が持つラジオへのこだわりのおかげで、不安も多かった初めての一人暮らしの朝を楽しくすごせた、これは間違いなく大切な思い出です。

「『らじおと』が終わった後、ワンクールはどこのラジオにも出ない」
という発言をエンディングで聞いた時、伊集院さんがこの番組と共演者、スタッフ、そしてリスナーを本当に愛していたことが伝わりました。私も愛していたし、私以上に愛していたリスナーがたくさんいるはずです。

もし次、新しく朝のラジオを始めるとしたら、
どの局になるかはわかりませんが、
今度こそ局の周波数と同じ体重まで痩せてください。

6年間、お疲れ様でした。
これからも、深夜に楽しませていただきます。




いつもキレイに使っていただき、ありがとうございます。