答えだけ知りたがり社会にノーズ・フェンシング!

キン肉マンはコミックス派なのだけれど、新しい章が始まったこのタイミングで、プレイボーイの紙面での掲載が始まり、それを立ち読みしたことで、今週のウェブ連載に追いつきました。
今週のキン肉マンは、レオパルドンという超人が蘇って、何十年も前の登場を踏まえたうえで、激アツな展開で終わったのだが、それがTwitterで話題となり、ラストのページのスクショが貼られ、反応が多く見られていた。
キン肉マンは復活してから今もきちんと面白い漫画であるということは、そこそこ知られていたが、こういう反響はなく、これは、単純にレオパルドンが瞬殺されたという事実だけをもって完全なネタキャラとして扱われていたからだろう。
年月のスパンの長さも含めてえげつないほどに重みのある今週のキン肉マンのラストを思えば安易にスクショをしようとは思えない。何故ならレオパルドンの闘いは来週から始まるからであり、それが同じくノーズ・フェンシングで突き刺されたようにすぐにやられたおしても、レオパルドンがビッグ・ザ・ボディに向けた想いは震えるものがあることにロマンを感じることが出来ないのか。
霜降り明星のANN0での、粗品と三時のヒロインゲスト回にもいえる。
ことの発端は、前の週に、せいやが3時のヒロインの福田と食事をしたというトークをしだしたら、粗品が、福田とは合わないと言い出すという流れを受けてだ。この部分は、粗品のニューヨークを第七世代と認めないときのような嫌な部分が出ててめちゃくちゃ面白かったのだが、まさか翌週に3時のヒロインがすぐにゲスト出演するとは思わなかった。
せいやが、嵐ツボに出演した尾田栄一郎に、天才だと思う人一位に上げられたというトークもそこそこに3時のヒロインが出てきたのだけれど、全くスイングしないまま終わってしまう結果となってしまった。
野村克也が負けに不思議の負けは無しというように、具体的な争点が一つしかないのに、早々に福田がそれに対して謝ってしまう、福田一人で来なかった、粗品が思いのほか攻めないから福田も攻めきれなかったことで、大学生がやるドキュメンタルのように、探り合いに終始し全く爆発しなかったなど幾つも挙げられるが、一番は、呼ぶのが早すぎたということだろう。スペシャルウィークまで待てなかったのか。粗品のトークは、福田がその場にいないから面白かったのであって、対決してほしかったわけではない。対決するにしても、色々方法はあったと思うが、翌週に全員呼ぶというのが一番の悪手だったのではないか。今週のトークで、また粗品が陰口を蒸し返すことだけが楽しみだ。
どうしてこんなに早く呼んだのか、泥目線で見たら、これは、プロレスですよということにしたかったのではないだろうか。もちろん、プロレスファンに蛇蝎の如く嫌われる使われ方のプロレスであるが、あまりのスイングしなさに、そこにすら到達していなかった。
対立という路線から目を逸らせば、面白くなかったわけではない。ただ、ほんとうに、ただただスイングしなかっただけである。
神田伯山が、バービーの悪口を言っていたら、早速バービーのラジオに呼ばれていた。そっちは確認していないが、伯山が言うにはバービーにリスナーは男しかいないと仕掛けられたと言っていたようだが、武田砂鉄に担がれるきっかけとなったジェンダー感と相方のはじめが草場の影で泣いてしまうほどに、たるい攻めだなあと思ってしまった。
レオパルドンの再登場の回のラストも、福田や伯山を呼ぶことも、安易な答えだと思う。
もっと待てねえのかよ、質が低くても答えを知りてえのか。
文脈というのは、最適解を見つける過程で産まれる。質が低い答えだけを追い求めると、文脈は枯れていく。

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