見出し画像

ブカシ市内で感じる経済格差

現在私が住んでいる北ブカシのクラスター周辺は、Kota Bekasi(ブカシ市)の中でもかなり古くからの住宅と商店(toko)が密集する地域であり、穴のあいたコンクリート舗装を何度も埋め立てたデコボコ道を、3人乗り4人乗りの家族バイクや、野菜やらアクアのガロンやらを積載した三輪バイクがせわしなく行き来し、信号のない交差点では宗教的なカレンダーや人工セーム革の拭き取り布(インドネシアではkaneboと呼ばれる)などいろんな商品を売るおじさんが立って居ます。

狭いのに交通量が多いガタゴト道を挟んで、sembako(9つの生活必需品)商店、スマホショップ、warung(食堂)、biro jasa(BPKB自動車登録証明証やSTNK車両証明書などの更新代理業)、reflexology(足つぼマッサージ)など、ありとあらゆる飲食店・小売店・サービスショップが並び、その奥には無数の赤い瓦屋根の住居が密集しており、地域内で生活のすべてが完結する経済圏が出来上がっているようです。

個人的にはこのレトロなアジア的雰囲気満載のカオス地帯が好きなのですが、古くて傷んだ道路や橋、ちょっとした雨でバンジール化する排水設備の保全不足など、インフラ施設の老朽化が顕著であり、数km南に行った先のSummareconやHarapan Indahなど、モールやクラスター住宅などを兼ね備えた、比較的新しく再開発されたスーパーブロックに比べると、同じブカシ市内でも大きな地域間経済格差を感じてしまいます。

一般的に経済発展のためには地域外からのお金の流入必要があり、そのためには付加価値を生み出してそれを域外に売ってお金を稼ぎ、結果的にそれが付加価値を生み出す『質の高い雇用』を創出しますが、そこに旧態依然の小売業やサービス業ばかり出来てしまうと、付加価値を創出しにくい雇用しか生み出されず、生活が地域内で完結できて良い反面、地域内でお金を回し合うだけで発展しない『タコの足食い』状態になってしまうのかもしれません。