第85回 日本語勉強会
春分ですね。
国や地域によっては、この春分の時期が1年の始まりと考えるところもあるそうです。
しかし今年はとても寒いです。今の時期はちょうど、各学校の卒業シーズンですが、いつもなら咲いている桜が、卒業式に間に合わなかった地域も多かったのではないでしょうか?
その代わりに、入学式の時に桜がいい感じになっているかもしれませんね。
ber動詞とmen動詞
先日「ber動詞を覚える」記事を書きましたが、動詞によくある形には他にも「men-」がありますよね。
ChatAIさんに聞いたら
「Ber-動詞は自動詞だから目的語をとらないことが多いよ」
と言っていたので見てみると、
Berkata (言う、話す)
Berjalan (歩く)
Bertemu (会う)
などは、「○○を」という目的語Objectを必要としないことが多いです。
逆に「Men-」は、
Menulis (書く)
Membaca (読む)
Menggambar (描く)
など、「○○を書く」「○○を読む」のように、普通は目的語が必要になりますね。
これは、私がインドネシア語を勉強するのにも役立ちますが、逆に、みなさんが、日本語を勉強する時にも「自動詞かな?他動詞かな?」ということを判断する材料になるでしょう。
「壊」とか「滅」の入った言葉
壊滅って言葉は、『めちゃくちゃになってもう復活できないぐらいひどい状態』というイメージがありますよという話をしました。
では、なぜ、この言葉がひどいデストロイを連想させるのでしょうか?漢字の意味を考えてみましょう。
「壊」は壊れる、ダメになるという意味ですが、これだけではあまりひどいイメージはありません。
かんたんな機械の故障などにも
「壊れた」
といいますし、ちょっと調子が悪いものに対しても
「壊れたので修理に出しましょう。」
のように言いますので、復活することを期待していますね。
ということは「壊滅」のイメージを壊滅的に悪くしているのは「滅」の字ですね。
訓読みでは「滅びる/滅ぼす」と読みます。消えてしまう無くなってしまうのように完全になくなるようなイメージがあります。
『滅』を使った熟語も
・滅亡penghancuran
・破滅Menghancurkan
・死滅kepunahan
などのように激しくネガティブな語が多いです。
逆に「不tidak」をつけると「不滅」となり、死ななくなります。
日本の農業単位
土地の広さはいろいろな単位があります。いちばん分かりやすいのは、『㎡』ですね。
日本語では「平方メートル」または「平米」と言います。
しかし、農業においては、これ以外の広さの単位が使われることがあります。
一つは、a(アール)です。これは、長さのメートルを決めたときに「じゃあ、面積の単位も決めたらいいんじゃね?」ということでなぜか「10m×10mを1aとする」と決めました。
つまり、1a=100㎡です。
a(あーる)はややこしいので一般的には使われていませんが、日本の農業では、もう一つ
「反」
という単位も使われます。
10aの大きさが1反に近いことから
10a≒1反
として両方の単位が使われることがあります。混乱してしまいますね。
一般の人に
「お米を5反の田んぼで作っています」
という話をすると
「え?それって何㎡?」
って聞かれるのは日本でも同じですので、農業だけの特別な単位だと思います。
みなさんは、農業に関係することもあると思いますので
1000㎡=10a≒1反
10000㎡=1ha≒1町
を覚えておくとよいでしょう。
え?しれっと|新《あたら》しい単位「町」が出てきましたが10反のことです。気にしないでください。
農業に関する日本独自の単位は他にもあって、お米やお酒を数えるのは「1合」とか「1升」を使います。
お酒に関しては一般的に「ml」をつかうようになってきましたが、お米は、一般家庭でも「合」を使っています。
炊飯器でご飯を炊くときの水のラインが「1合、2合・・・」を基準にひかれているのです。長く続いてきたので、いまからかえるのは難しいでしょうね。
さて、㎡に変換すると
1合=180ml=180㎠
です。
とてもややこしいのですが、まあ、お米を炊くときにしか使いませんので我慢してください。
ちなみに「1升=10合」です。1升が10集まると、「1斗」になります。もう嫌~!!
同性婚の是非
北海道の裁判所で
「同性結婚を認めないのは憲法違反だ」
という人たちの訴えが認められました。
だからと言って、
「日本では同性婚が認められるようになった」
と考えるのは少し早いです。
そもそもこのような裁判をしないといけないということは、今の法律が
「同性婚を認めない」
となっていることが原因ですし、その法律がなかなか変わらないのも、多くの人が、
・「法律の変更は必要ない」
・「同性婚は反対だ」
・「興味がない」と思っているからでしょう。
私がここで言いたいのは、そのようなことの是非ではありません。
むしろ、このような政治的なことにたいして
「絶対にこうである!!」
という意見を表明することは、対立する考えの人と争う原因になります。
日本ではよく
「政治と宗教、プロ野球の話はしてはいけない」
などとジョークのように言われますが、これは、個人の考えや意見がはねいされるもので、話し合ったところで一つの答えにはならないものなので、けっきょくは争いになってしまいます。
日本人はあまり明確な宗教をもちませんので、それに対して宗教的な教えが強い理論をぶつけると、ちょっと嫌な空気になるかもしれません。
かといって、みなさんの宗教や好きなスポーツを変えることも難しいでしょう。
ですから、お互いの意見を尊重して話し合いができるような仲になるまでは、政治や野球と同様に、宗教の話はしない方が良いでしょう。
ナ形容詞「秘密な」?
日本語学習の中での
「ナ形容詞」
は日本人の学校国語では、
「形容動詞」
と呼ばれています。
同じものとして考えても良いのですが、ナ形容詞の基本形は「○○な」なのに対してですが、形容動詞の基本形は「○○だ」となります。
今回出てきた
「秘密に結婚する」
という表現は、形容動詞の連用形(動詞などにつく)を
「(結婚)する」という動詞
に付けているので、文法的にはOKのはずなのですが、何か変な感じがします。
形容動詞の「秘密だ」が使われている例は、
「このことは秘密だよ」
のようにそのままの形で使われることが多く、「秘密な」で使われる例文が見つかりませんでした。
同様に、
「秘密に」という連用形(動詞などにつく)も
「秘密にする」
という「する」という動詞につく形だけが確認できます。
ChatAIさんに例文を考えてもらったら
「秘密に準備する」「秘密に進める」
という文も作ってくれましたが、やはりちょっと変な感じがします。
『秘密にしたまま、何かをする』という表現としては、
「秘密裏に」
という言葉を使うことがあります。
なにか大きな計画の下で行われているような感じがするので、個人のことについて
「秘密裏に結婚していました」
というのは不自然かもしれません。
同じナ形容詞でも、使われる形によっては「変な感じがする」というものがあるのですね。
難しい言葉
・対処する:あることに対して、適切なアクションをすること。Coping
・解決する:何らかの問題にたいして結論を出してかたづけること。Solve
・いかに:どのように。どうやって。Bagaimana
・ようは:大切なのは。要するに。Singkatnya/pendeknya
・遭遇する:出会う。出会ってしまう。bertemu.
あやしい?ネット通販『Temu』
bertemuの話で思いついたのですが、最近、ネット広告でよく見かける通販サイトに「temu」があります。アメリカの会社ということですが、おそらく
以前はWishという安いものを売るあやしいサイトがあったのですが、それっぽいのかなと思って評判を調べると
「意外と良い」
「意外と早い」
などの、意外にちゃんとしていそうなレビューがあったので、私もチャレンジしてみました。
同じように中国から発送されるショッピングサイトとしては『Aliexpress』もつかったことがありました。
あれは注文してから何か月も待たされることもあったり、商品がが間違っていたり、届かなかったりすることがあったので、この「Temu」も似たようなものかと思っっていました。
しかし、実際には2週間もせずにすべての商品が到着しました。すごい!
まあ、私は最近買い物自体をしないようになっていますが、仕事の道具などで必要なものがあればTemuで買うことも検討してみようかなと思います。
ちなみに、Temuの名前の由来がインドネシア語のbertemuかどうかについては、くわしい情報がありませんでした。インドネシア向けのサイトがありませんので違うかな?
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