馬楽の時間 195

 自覚してます。私は世に言う主流ではありません。
 文の内容が批判的だったり皮肉っぽくなりがちです。
 学生の全国大会。総合競技で優勝しました。その時の審判長の講評は今も忘れません。「クロスカントリーでゴール直後常歩にした者がいたが、宜しくない」。それは私でした。「ああ、オレのことだ」
 前年、先輩が総合で優勝していました。2年連続田舎の大学にやられて悔しかったんだろうと思いました。その後オリンピックの候補にと連絡がありましたが、きわめて事務的な伝達で、候補には絶対しないと言ってるようなものでした。悔しかったです。未熟なのは分かっています。が、訓練してくれればそこそこやれた自信があります。ああダメですね。私は偉い人の話は聞かないから。
 2年後、我が帯広畜産大学馬術部は、馬場、障害、総合の三種目総合優勝に輝きました。帯広の街をパレード。自衛隊のブラスバンド、高校女子のバトンを先頭に、部旗を掲げ十数頭の騎馬の行進。沿道を埋める群衆。
 私は最後尾、ネコ(一輪車)を押してボロ拾い。誇らしかった。
 この頃学生のみならず一般の大会でも活躍した。
 でも日本の馬術界は興味を示さなかった。無視。
 特別な指導者もなく、自分たちで調教した馬での実績。「何かあるのでは?」と思わないのだろうか?検証もせず見ないようにする。場合によってはルールを変える。そんなことやってるから、どんどんレベルは下がる。
 悔しさは熱に変わる。大学を出てから本格的な馬術が始まったと言える。

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