馬楽の時間 187
お母さんと息子さん。
鐙の話のつづき。とにかくリラックスが大事。下半身の力を抜いて、足を鐙にぶら下げる。イメージして下さい。
「つま先を前に向けろ」と教わりましたとお母さん。これどう思いますか?
「自然じゃないですね」。やってみて下さい。ダランとぶら下げるんですよ。つま先はどうなりますか。
「斜め前」。それが自然です。自然なのはリラックスにつながります。
人の足は前後に動きます。まれにサッカー選手は左右にも動かします。
鐙にダランとぶら下げると、脚は馬の腹に寄ると前回話しました。つま先が斜め前に向いているので、脚を後ろに曲げると、馬の腹に合図を送れます。ほんの少しの動きです。
膝は馬体から離れるかも知れませんが、それが正解です。ただし、必要に応じて馬体に密着する時もあります。と言うことは、馬体に密着しているかどうかは重要ではありません。じゃあ重要なのは?そう、リラックスです。
つま先がもし極端に外に向くならば(内に向く人は余りいないようです)普段の生活で直しましょう。いつも足の親指をくっつけている。歩くときもつま先を内に向ける。寝る時も親指をくっつける。さらに、右足を外向き、左足を前、左足を外向き、右足を前、両足外、両足を内と、最終的には自由自在に。私は極端に外向きでしたが、直しました。
鐙が短くなると、つま先は前から内向きに変わります。それが自然。
競馬のジョッキーは完全に内向きです。
つま先の向き一つとっても、固定して考えないことが大事ではないでしょうか。頭の中もリラックスですね。
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