#5 ビジネスアーキテクチャって何だ?

このブログも5回目となります。前回はIPAが言うところの5つの「DX推進デジタル人材」の一つである「ビジネスアーキテクト」が行うと指定されている仕事について、かかわり度が”aランク”スキルの具体的な内容を考えました。以下にその「ビジネス変革」カテゴリーで指定されたスキルを記します。

(サブカテゴリー:戦略・マネジメント・システム)
 ・ビジネス戦略策定・実行⇦#4で仕事内容を検討済
 ・プロダクトマネジメント
 ・変革マネジメント
 ・システムズエンジニアリング
 ・エンタープライズアーキテクチャ
(サブカテゴリー:ビジネスモデル・プロセス)
 ・ビジネス調査
 ・ビジネスモデル設計
 ・ビジネスアナリシス
 ・検証(ビジネス視点)

次に「プロダクトマネジメント」カテゴリーで指定された具体的な仕事について考えます。プロダクトマネジメントについてはご承知の方も多いかと思いますが、一般的に「製品の企画開発から、製造、ビジネスモデル作成、市場投入、継続的なサポートと製品改善を戦略的に行う業務である」と定義されます。つまり、自社のプロダクト(製品)の開発から終売までのプロダクトライフサイクルにおけるすべての事象をマネジメントするもので、大変な役割を持つ立場になります。もちろん、プロダクトマネージャーがその全責任を負う訳ですが、多くのチームメンバーがそれぞれの担当分野で協力して、作業を行っていくことになります。また、プロダクトマネジメントのスタイルも様々で、どのようなプロダクトマネジメントを実施するかは、企業の考え方に依存します。
要は、プロダクトマネージャは「ビジネス観点とテクノロジーとマーケット要求を理解した製品開発のチームリーダー」ということになるでしょうか。この中には、マーケティングやビジネスアナリシスそれにデザイン思考、デジタルテクノロジーなどの要素が含まれるのは言うまでもありません。このように「プロダクトマネジメント」と一言で済ませていますが実はかなり高度な要求を行っていることになるかと、筆者は考えます。

「変革マネジメント」についてはどうでしょう。「変革マネジメント=チェンジマネジメント」とすると「変革マネジメント=組織変革マネジメント」ということになります。では「組織変革マネジメント」とはなんでようか?

これも大変なお仕事の分野です。チェンジマネジメントはBPRの実行に伴い組織の形態の変革をマネジメントする必要から発生した役割です。変革特に組織変革の実行は、マネージャから職務実行者まであらゆる組織人にとって抵抗感の大きな事柄になります。抵抗感を排除するためには、変わらないことによるマイナスの影響がはっきりと見えること、理解できることが必要になります。そうでないと変革のモチベーションは一切働きません。働かないどころか抵抗運動が発生する場合があり、足を引っ張ることになりかねません。このような現象を避けるためのステークホルダーホルダーエンゲージメントがまず第一の仕事なります。
そのために、説得力のある変革の目的、理由、方法論、工程、将来像などステークホルダー毎に示し納得してもらうことが必要です。

次回は、
・システムズエンジニアリング
・エンタープライズアーキテクチャ
の2つについて考えて行くことにします。

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