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るんるん🥰

当然、自分が子供の頃は子供向けのテレビ番組を見ていた。しかし、これもまた当然ではあるが、ある程度大きくなってくるとそういった番組は見なくなるものである。ただ、私には5歳離れた妹がいたので、自分がそのような子供番組を卒業しても妹がまだ見ていたのだった。

そしてそれから数十年が経って、自分に子供ができると今度はその子供がそういった番組を見るので否が応でも親も一緒に見ることとなる。なのでどこの家庭もそうだと思うがそれなりに子供番組に詳しくなってしまうものである。特にEテレ率は高くなる。「おかあさんといっしょ」に始まり、「いないいないばあっ!」、「忍たま乱太郎」、「おじゃる丸」…and so on。しかも再放送まで見るものだからいけないと思いつつ、「これ、前に見たじゃん!」って言ってしまったりするのである。

日テレでは間違いなく「それいけ!アンパンマン」。「〇〇まん」、「▽▽ちゃん」っていう子供に馴染み深い食べ物や日用品から片っ端から取ったネーミングの登場人物。そして一度は窮地に立たされるアンパンマン。でも最終的にはアンパンチで「バイバイキーン!」と言いながら遥か彼方に飛ばされる、ばいきんまん。もう、一昔前の「水戸黄門」じゃないか!💢って子供番組なんだよ、大人気ない!

そんなアンパンマンの中で、私が唯一感心したキャラクターがいる。そう、「かびるんるん」である。ばいきんまんの手下でどこからともなく発生し、よってたかって相手に取り付いてカビさせるというゾンビのような存在の敵キャラである。なのだが「カビる→かびるんるん」という発想のセンスによって、カビというネガティヴなイメージの存在を「るんるん」というワードが楽しく、可愛らしいものに一変させている。子供向けにはもってこいである。終いには、アニメを離れてもその秀逸さにより、バスルームでカビを見つけたりすると、自分でも驚くのだが思わず「かびるんるんがいる!」などと言っていたりする始末。恐るべし、やなせたかし。

そういえば私の妹が子供の頃見ていた少女アニメに「花の子ルンルン」というものがあった。確か「キャンディ♡キャンディ」の次に同時間帯で放送されていたはずだ。妹はまだ幼稚園生くらい。ってことは私は小学生の中学年くらい。このアニメは主人公のルンルンが幸せの「七色の花」をヨーロッパ各国で探し回るというストーリーなのだが、毎回、それらしい情報を得て現地まで行くのであるが、ことごとく見つけることができないのだ。約一年間、毎週毎週、あちこち探し続けても見つからない。であるのだが、最終回でようやく見つけることができるのである。何と、自分の家の裏庭で。なんじゃそりゃ!!!

ってまあ、大人になって考えると、幸せは身近な所にあるんだよ、っていうことが言いたかったんだと思うのだか、大人気の無い子供(!?)だった私にはこの結末が釈然としなかったのである。



話はアンパンマンに戻るが、私はこのアニメの最優秀者賞は間違いなく「バタコさん」だと思っている。顔が歪んだり濡れたりしてアンパンマンが非力になった時、バタコさんはかなり遠方から、しかもかなりの大きさと重量があると思われる新しい顔を百発百中で投げることができるからだ。そして古い顔を新しい顔で玉突き状態にして挿げ替えるのだ。力が強すぎれば古い顔もろとも新しい顔も飛んで行ってしまうだろうし、弱ければ古い顔を跳ね飛ばすことができない。なのでこの能力を生かして是非ともロサンゼルス・エンゼルスでピッチャーとして、そしてチームメイトのパン作り担当として活躍して欲しいものである。



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