掌編「顔部」@爪毛の挑戦状

夘目「こりゃ、尾鼻。ほうじ茶が切れとるぞ」

尾鼻「夘目さんしか飲まないんだから、自分で補充してくださいよ」

夘目「何をいうかね。山頬クンならば、なくなる前にストックを置いてくれるぞ」

尾鼻「僕は山頬みたいにヤサシクありませんから。同郷だからって、中身まで同じと思わないでください」

山頬「夘目さんそれ皮肉ですか？はい、買ってきてますよ。というか私だって、ボランティアでやってるわけじゃありませんからね。ちゃんと部費から頂いてますし」

尾鼻「え！このお茶、部費から出てんの？僕ら飲んでないのに不公平じゃないですか」

山頬「あ、それは大丈夫」

夘目「バリッ(ほうじ茶を開ける)」

尾鼻「どういうこと？」

山頬「夘目さんの部費、みんなより多くもらってるから」

夘目・尾鼻「「えっ」」

彼らは今日も、来る日に向けて鍛練を積む。
全国福笑競技選手権大会の地区予選は、いよいよ来月に迫っていた。

尾鼻(おばな)…全国で約600人。和歌山県、兵庫県に多い。
夘目(うめ)…全国で約100人。岡山県、香川県とその周辺にみられる。
山頬(やまつら)…全国で約80人。大阪府、滋賀県とその周辺にみられる。

ウィキペディア等

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あと新入生の野口くんと、顧問の眉村先生がいます。