クレデンザ1926×78rpmの邂逅 #130~ロッテ・レーマン R.シュトラウス『万霊節』(1941)
ロッテ・レーマン(Lotte Lehmann,1888-1976)53歳。
リート歌手として絶頂期にあった彼女にとって、所縁の作曲家であり、彼女が生涯最も大切にしたオペラ『ばらの騎士』(元帥夫人役)の作曲者リヒャルト・シュトラウスの代表的リート4曲『献呈』『セレナーデ』『万霊節』『あした』を収めた10インチ2枚組のSP盤より。
オペラに出演しなくなった彼女の、ドイツ・リートへの飽くなき探求心の賜物。
堂々としていながらも繊細で、ドイツ語の美しい発音が、シュトラウス歌曲の神髄を伝える。
これを凌駕するものが「あるだろうか?
『万霊節』はキリスト教で「死者の日」とも言われ、亡くなった人に心よ寄せる日とされ、ローマ・カトリックでは毎年11月2日がその日と定められている。
シュトラウスが曲をつけたのはヘルマン・フォン・ギウムの詩で、若人が亡くなった恋人の墓に参り、楽しかった5月を思い出す、という内容。
多くの歌曲を残したシュトラウスの作品の中でも、特に知られた名作である。
1941年7月2日、ニューヨークにて録音。
ピアノはパウル・ウラノフスキー。
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