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クレデンザ1926×78rpmの邂逅 #118~ジェルメーヌ・セルネイ『ソルヴェイグの歌』(1943)

先日、ソプラノのマーサ・アンジェリチとのデュエットでバッハの『われは急ぐ』(カンタータ『イエスよ、汝わが魂よ』BWV78より)をご紹介したメゾ・ソプラノ、ジェルメーヌ・セルネイ

彼女が歌ったグリーグの『ソルヴェイグの歌』(劇音楽『ペールギュント』より)。セルネイ33歳、1934年11月録音。

ジェルメーヌ・セルネイ(Germaine Cernay, 1900年4月28日 ル・アーヴル - 1943年9月19日 パリ)は、パリ・オペラ・コミック座のメンバーとして活躍する一方、コンサート歌手、そしてバッハの解釈者としても知らていた。
1927年にデビューし、1942年に引退して修道女になるまでの間、当時としては比較的多くの録音を残している。

修道女になったのもつかの間、翌年9月にてんかん重積状況に陥り亡くなった。享年43歳。

『ソルヴェイグの歌』は、グリーグが1875年に作曲した劇音楽『ペール・ギュント』からの1曲。
主人公のペール・ギュントが村の結婚式で出会った少女がソルヴェイグ。放浪の旅人であったペール・ギュントを待ち続けたソルヴェイグが、旅から戻ってきた彼に歌った子守歌。

SP盤時代、多くの女性歌手に歌われ、録音されてきたお馴染みの曲。

セルネイの優しくも儚げで翳りを帯びた歌声が、”待つ女”ソルヴェイグの心情をすくい取っているよう。


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