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神話の法則
オープニング
ジョーゼフ・キャンベルの著書「千の顔を持つ英雄」ではStarWars等「神話」がモデルとなった映画が紹介されています。「神話の力」を読んで知りましたが、人間が経験する最初の感情は「不安」と「恐怖」のようです。
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誕生前の陣痛時の子宮のリズミカルな動きが始まると途端に恐怖が生じ、そのときの不安と恐怖こそ、最初の胎児が経験する感情となり、それが自我の発現につながり、胎内から産み出されるそうです。
その後、歓喜や安心よりも先に「孤独」を感じるようです。生まれた子は母親との分離が嫌なので別の考えを生み出そうとする。出産時の苦痛は母親だけでなく、子供にも起こっているという事でした。
自分という存在は全体の一部でしかない。人生の旅に出るとき、私たちは目的地からどんどん遠ざかっていくのを感じる。自分はどこに向かっているのだろう?自分の本当の価値は何に基づくべきなのか?人生の不明瞭さは私たちを不安と恐怖に陥れる。神話は情報ではない。個人の経験、人類の経験である。 pic.twitter.com/HJOQIUa4W2
— あいひん (@BABYLONBU5TER) September 8, 2023
これだけの強烈なストレスを受けながら、この世に誕生することを忘れていることが、思考の分離をくり返す根源になっている。
そんなことに気づく事自体が難しいですし、知らなくて当然です。言い換えると「大人になる間に色々な儀式が存在する」というのが「過去の風習や儀礼であり、身体の変化」なので、七五三や立志式(元服)、成人式は「儀式・儀礼」に該当します。その事実に特に重要度も感じていませんでした。
しかし、人生は試練と苦難の連続であり、人生の束縛から解き放たれるためには、それを乗り越えなければならないのです。
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そう考えるとまさに出産は「最初の儀式」となり、最初の試練になります。私は胎蔵界は「環境」を表し、金剛界は「人生」を表すと思っているので宇宙は「膜の振動(胎動)」から始まったと推測しています。
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先述のジョーゼフ・キャンベルは、世界各国で語り継がれる神話には「一定のパターン」があることを発見し、ハリウッドで多大な影響力を持つストーリー・コンサルタントの第一人者クリストファー・ボグラーは、神話から感動や共感を得ることができるストーリー作りの法則を見出し、「神話の法則」として体系化しました。
それでは「神話の法則」を追いながら、自分の人生を振り返りつつ、人生のストーリーを完成させましょう。
神話の法則
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第一幕
日常の世界
物語は、誰もが当たり前のように過ごしている日常から始まる。主人公が悩みを抱えていたり、日常を楽しんでいたり、舞台は物語によって様々。
冒険への誘い
主人公の人生に重大な出来事が起こる。主人公は目の前の問題に対処するかどうか決断しなくてはいけない状況に追い込まれ、重大な選択を迫られる。
冒険への拒絶
主人公も突然の冒険旅行の申し出に戸惑い、その決断に伴う迷いが物語に現実感をもたらしている。
キーパーソンとの出会い
主人公がその変化を受け入れるかどうか迷っているとき、物語の重要人物が現れ、主人公は冒険の旅に出る。
第一関門突破
日常の世界から冒険の世界へと切り替わる重要な局面「ここを通ったら、もう元の世界には戻れない」と目的を達成するための意思確認が行われる。
第二幕
試練・仲間・敵
いざ冒険が始まると、主人公はさまざまな試練に直面する。試練ごとに仲間を得たり、より強力な敵を手に入れたりと、さまざまな経験を得る。
最も危険な場所への接近
冒険を完遂するためには、これまで経験したことのない危険を乗り越えなければならないことが判明する。ポイントは物語がクライマックスに近づいていると同時に、その障害を乗り越えた後に主人公が目にすることになる世界を予感する。
最大の試練
これまで経験したことのない過酷な状況が主人公の前に立ちはだかり、死と隣り合わせの体験に直面するが、最大の試練を乗り越え、勝利を手にする。
報酬
試練を乗り越えた結果、主人公は報酬を受け取る。その報酬とはアイテムや財宝の場合や救助を望んだ人物の生還。共通しているのは報酬がリスクを上回る。
第三幕
帰路
主人公は物語の冒頭とは別人のように成長し帰郷する。しかし、物語はまだ終わらず、故郷の安否を確認できないまま、別の展開が待ち受ける。
復活
荒廃した世界がかつての栄光を取り戻す。冒険を通して経験することはすべて、より良い未来につながるもの、あるいは物語の続編につながる布石として提示される。
宝と共に帰還
主人公は宝物を持って戻り、英雄として讃えられる。重要なのは、単に元の世界に戻ったのではなく、より良い未来が待っている。
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つまり、神話だけでなく、一人ひとりの人生にも同じ事が起こっているor起こりうるのです。それなので、自分の目標やゴールを設定し、それに伴って起こるイベントや出会いなどを当てはめながら、現在の心境や状況を確認することで人生をロードマップ化します。
そうすれば目の前のことに事に囚われることも減り、「大変」と感じることも「変化の最中」として受け入れやすくなると思います。
次にLSDなどの精神活性物質によるトリップ体験と「神話の法則」の類似点を見ていきます。
スタニラフ・グロフ
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国際トランスパーソナル学会の創立者スタニスラフ・グロフによれば、LSDは幻覚作用のある薬物などではなく、むしろ自由連想法よりも、精神の深層を探るための潜在的に強力な手段なのだといいます。
グロフは当初、クライアントのトラウマ体験を引き出す目的で、実験やセラピーを行っていました。しかし、実際に引き出されたデータはクライアントの出生時の記憶、胎児の記憶、前世の記憶、臨死体験など、グロフの予想をはるかに超えていました。
ここで被験者は、彼らが「”誕生の記憶”の領域」だと信じていたものを再体験しました。
この世界で関わり合う経験を通して自分を知る機会を与えてくれた。そして記憶の断片を通して、原初の存在の大いなる力を思い知った。人生の全ては深い悲しみに満ちている。しかし、愛はすべて包み込む可能性がある。本当の自分を知る痛みに耐える苦しみこそ、生の実感そのものかもしれない。 pic.twitter.com/RFVL6fXGUf
— あいひん (@BABYLONBU5TER) July 5, 2023
↑のツイート(ポスト)は、アヤワスカ体験によるものです。ユング心理学(分析心理学)における 『元型』との出会いや、東洋の文献に見られる悪魔的存在との出会いなど、体験は次第に個人的な領域を超え、人類の歴史の集合意識をなぞることもあります。
グロフの理論が最も重視するのもこの領域で、BPMの領域を以下の4つに分類しています。
BPM1
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胎児が子宮に回帰し、一体化を果たしていると思われる体験領域である。そこでは安全な子宮に包まれているという安心感が得られ、同時に「大洋的エクスタシー」と呼ばれる宇宙的一体感が訪れる。
しかし、母親が飲んだ有毒物質に飲み込まれる体験などネガティブな内容も見られる。また被験者は、世界中の様々な楽園や天国と言った元型的イメージや豊かな自然のイメージと出会う。
深いリラクゼーションが訪れる領域であり、稀に宇宙との神秘的一体感を得られるケースも見られる。
BPM2
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BPM1を超えた被験者は次に、出口のない狭い場所に閉じ込められた閉塞感を覚える。巨大な螺旋や渦巻、宇宙の暗黒などに飲み込まれ、監禁状態に陥る体験が訪れる。圧倒的な苦痛を伴う「地獄」とも呼べる体験である。
強制収容所に収容されるユダヤ人や精神病院に閉じ込められ、拷問的な行為を受ける患者の体験、地獄の罪人やプロメテウスといった「永遠の罪」を象徴する元型的な体験や、巨大な竜・クジラなどに飲み込まれる体験もここで見られる。
この領域にいる間、被験者は深い孤独にさいなまれ、人生は無意味であるという絶望感に包まれる。
BPM3
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BPM2を超えると、生と死の間を引き裂かれるような葛藤が被験者に訪れる。サド・マゾ的体験、強烈な性的興奮、悪魔との遭遇、糞便嗜好の体験、元型的な「火」との遭遇、英雄の冒険への参加体験など、BPMの中でも最も広範囲な体験が得られる領域である。
特に「ティターン的闘争」と呼ばれる自然の荒々しいエネルギーの爆発に巻き込まれる体験が多い。被験者は大きな苦悩とエクスタシーの間をさまよい、その感情が拡大され、魔物と天使の神話的闘争に参加することもある。
BPM4
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BPM3を超えると、被験者に実際に「死と再生の体験」が訪れる。まず被験者は恐ろしいまでの破滅感に襲われ、身体的破壊や絶対的呪詛など様々な形で「自我の死」を体験する。
目に見えない階段を一歩一歩登っていくように、人は人生の中で様々な経験を経て意識構造を変えていく。時に悩み、何度も立ち止まり、今までの常識や信念を覆すような自己喪失を経験し、自ら「本当に変わりたい」と思った時こそ、ダイナミックに進化するチャンスです。 pic.twitter.com/jNtfARwLcT
— あいひん (@BABYLONBU5TER) August 25, 2023
私自身、これまでの人生で何度も自暴自棄になり、自分の行動を他人や社会のせいにし、自分の行動が報われないと思い込んで感謝や達成感をないがしろにしてきました。
恨みや憎しみを行動に移し、自分の行動を正当化しなければ、自分の存在を維持することさえできないほど、私は自分自身を見つめることから逃げていたのです。
当時、私の心はとても貧しく、自分がやりたい目的を見失っていました。私は罪悪感や憎しみ、その他さまざまな思いを抱きながら自分の新しい生き方を支えてくれる人を探していました。
現状に我慢し続け、問題を先送りすればするほど、選択肢は少なくなり、焦れば焦るほど、他に選択肢はないと考え、さらに自分を追い込んでいきました。
「選択」とは決断を下す前の迷い、すなわち"心のゆらぎ "である。私たちは常に迷い、どこかで自分を見失う。しかし、すべての人生は正しく、すべてのプロセスも正しい。他の選択もあったかもしれないが、すべての人生には意味がある。 https://t.co/MVfmosGiub
— あいひん (@BABYLONBU5TER) September 2, 2023
ここで気づきます
人生は「存在する」のではなく、絶え間なく「存在し続ける」のだと。シェイクスピアの名言「人生は選択の連続である」ように、一つひとつの選択が今の人生を作っているのです。
エンディング
人類は、進化の過程で合理性を獲得した一方で、自分がいかに孤独であるかを自覚するようになった。そのため、私たちは人生を方向づける意味と目的を求める。しかし今日、私たちの人生に意味を与えてくれるものは何も存在しない。だから、私たちは自分自身で「何か」を見つける必要がある。 pic.twitter.com/xMrJmCN14a
— あいひん (@BABYLONBU5TER) August 15, 2023
自分という存在は全体の一部でしかない。時間の断片を通してこそ、根源的な存在の完全な力を見ることができる。人生の旅に出るとき、私たちは目的地からどんどん遠ざかっていくのを感じる。
自分はどこに向かっているのだろう?自分の本当の価値は何に基づくべきなのか?人生の不明瞭さは私たちを不安と恐怖に陥れる。あなたという望遠鏡は何を覗くのか?そして本当の目的は「旅そのものにある」という事に気づくだろう。自分が正しい軌道に乗っているか、そこからはずれているかを知りながらあなたの至福の喜びを追求する。
理性は、成りつつあり変わりつつあるものを通して神性に近づく努力と密接に関わり、知性はすでに固定したもの知られたもの・知りうるものに役立つものを利用する。
神話は情報ではない。個人の経験そして人類の経験である。
私の人生、みなさまの良心で成り立っております。私に「工作費」ではなく、「生活費」をご支援ください🥷