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【出産記vol.1】母とは「役割」だけではなくて、 おもしろい「経験」なのかもしれない。

出産のストーリーは百者百様。
じっくりと聞く機会の少ない話ですが、出産した本人は決して忘れることのない出来事です。そんないろんな体験を聞いていこうという企画です。

記念すべきお一人目は、三人の子育てをする中野さん。
BABYBOOTH四国をご利用していただいたご縁でお話を聞かせてもらいました。
インタビュー・文章はライターの齊藤美結さんにお願いしました。

出産体験記VOL.1

3人の娘さんを育てる、パワフルな中野さん。

インタビューの間も、赤ちゃんが泣いたらお乳をあげたり、
わんぱくなお子さんとお話したり、ちょっと暑いかな?と赤ちゃんの微妙な変化を気にかけて、エアコンの温度を調整されたり、、インタビュー中も母としてテキパキと動かれていました。

画面越しではありましたが、「母」としての姿を見ていると、
「こんなにお母さんって、いつ何時でも、子どもに寄り添っているのか」と、想像以上の手塩にかけられた愛を感じずにはいられませんでした。

自分の母もこんな風に、心と時間を、丁寧に、つぶさに、私だけにかけてくれていたのか・・・。
母は私が母と認識するずっと前から「母」として、無償の愛を私にプレゼントしてくれていたのだった。

お母さんはいつになっても、いつまでも、子どものお母さん。
お母さんに、引退の二文字は無いのです。

お母さんという一人の人間が、人生における大きな決断と選択、努力のもとで、命を産み・育むという行動を起こしてくれたこと。1人の女性の勇気と行動に、心からの感謝を贈りたい。

そんな母の偉大さに気づかせてくれた、
中野さんの体験記。

母とは「役割」だけではなくて、
おもしろい「経験」なのかもしれない。

―本日はよろしくお願いいたします!
はい、よろしくお願いいたします!私、BABYBOOTHさんとの出会いは、とっても偶然だったんです。本当にたまたまインスタグラムで見かけて。予算にもぴったりだったので、ここしかない!と即決でした。

―そうだったのですね!実際にBABYBOOTHをご利用されてみていかがでしたか?
とっても良かったなと思います。撮影したのは、3人目の子どもなんですけど、今でも携帯にデータは入れていますし、将来子どもにも見せてあげたいなと。

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―3人もお子さんがいらっしゃるんですね!
はい。自分でも、3回も出産したんや!とは思いますね(笑)

―あはは、他人事みたいですね。(笑)
1人目はもう7年も前になるので。時が経つのは本当に早いです。小学生になる3月は、悲しくなりました。多分、旦那さんは何にも思ってないと思うんですけど(笑)
あっ、ちょっと待ってくださいね。
(そう言って赤ちゃんにおっぱいをあげる)

―あっ、そうだ。おっぱいをあげるってどんな感じですか?
あはは、たしかにびっくりしました。ほんまにお乳って出るんやって。不思議ですよね。私は母乳が出るので、ありがたいなと思います。特技として、どこでもお乳がだせるようになりました。(笑)

―お乳が出る、という事もそうですが、母になるって言葉では簡単ですけど、実際になることとは、全然違いますよね。
本当にそう思いますね。身体の変化も起こりますし、気持ちも変わりました。すべてが子ども優先の生活になりましたね。かわいくて仕方がないです。最近、小学生になった子とはよくケンカしますけどね。もう、いっつもケンカしてます。(笑)

―少し時が遡るんですが、中野さんはどんなお産だったのでしょうか?
私は赤ちゃんが欲しくて、20歳の時に結婚をしました。なので、一人目は赤ちゃんが欲しくてつくったんです。二人目はそろそろ兄弟をつくりたいな、と思ったんですけど、半年くらい子どもができず辛かったです。やっとできたと思ったら、つわりもひどく大変なお産でしたね。

―大変だったんですね。産まれたときの喜びもひとしおでしたか?
はい、会えたときは本当に嬉しかったですね。産まれてきてくれて、ありがとうと思いました。

―そして、三人目のお子さまも。
三人目は、好奇心の方が強かったんです。「自分が産める子ってどんな子どもだろう?」と思って。半年くらいかかったんですけど、妊娠中は会えるのが楽しみで仕方なかったですね。予定日より、三人とも五日早かったですね。

―いまの会話、すべて産むことを「会う」と表現されているのが、素敵です。
本当ですか。私の中では、産むではなくて「会う」感覚ですね。毎回、子どもと会えるのを楽しみにお産を迎えていました。

―会うのが、楽しみっていう感覚なんですね。お産のイメージがちょっと変わりました。それも三人目については、ご自分で「自分の産む力」を試したかったとはすごいです。
そうですね、不安より楽しみの方が大きかったです。「どんな子どもかな~!!」と、ワクワクでいっぱいでした。お産も割と楽で、ずっと笑っていましたし。「えっ!もう生まれたの!?」っていう感じで(笑)

―ちなみに、お産へのイメージは、お産の前と後で変わりましたか?
初めて生んだのは7年前でしたが、「女って強いな」って思いましたね。この痛みを乗り越えてお産をしたってお母さんってすごいなと。痛すぎて、死んだほうがいいなと思いました(笑)

―そんなに痛かったんですね・・・
はい、3人目は笑っちゃうくらいすぐに産まれたんですが。でも、痛くても、「また産みたいな」と思ってしまうんですよね。不安よりワクワクの方が勝っちゃいます。

―改めて思うのですが、その痛みを乗り越えて、命をうむって本当に神秘的ですよね。
いや~本当にそう思います。たぶん、このお産で感じた「不思議」は、自分が一生解明できないものなんだろうなって思います。それくらい、不思議な感覚です、お産って。でも、経験してよかったなと思いますね。

―そんなお産を経て、3人のお子さまを子育てされていますが、いかがですか?
「3人も子どもいて、大変やな」ってよく言われるんですけど、自分では「おもしろい経験させてもらってるな」って思っています。もちろん大変なこともたくさんあります。でも、それ以上に楽しみなこともありますよね。この子が20歳になったら、どんな子供になるんやろうって、今からドキドキワクワクします。

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ひと時たりとも逃したくない。
子どもとの記憶を、記録する未来への贈り物。

―お子さまが生まれてから、感覚に変化ってありましたか?
時間への感覚が大きく変わりました。ひと時たりとも、逃したくないと思いますね。子どもの寝顔を見ていると、「ああ今しかない、一瞬なんやな」って思えてくるんです。子育てが少し大変でも頑張れますね。あと数年たったら、抱っこすることもないし、一緒に寝ることもなくなってしまうと考えたら、どんなに狭くても今は一緒に寝ておこうってなります。(笑)

―時の流れが変わる、、おもしろいです。一瞬一瞬を大切にしていると、時間のたつスピードが変わりそうですね。
今は、1日経つのが本当に早くなりましたね。今を大事にするようになったなって思います。私、自分の子どもにも「今より若い時はないよ」って、よく言うんです。でも、この今を子どもたちが大人になったら忘れてるんやろうなって思うと、悲しくなりますね(笑)

―いまから悲しくなっちゃうんですね。
はい。だから、本当に写真って大切だなと。毎日子供の写真は撮っていますね。仕草が面白くて。(笑)

―子どもは見ていて飽きないですよね。
特に3歳の子どもは、予測不能な動きばっかりするので。(笑)本当に毎日が貴重ですね。

―“今を、子どもは忘れてしまう“と仰っていて、確かになと思いました。きっと自然に「お母さんに育ててもらっていた」感覚って、子どもはなかなか持てないですよね。母が無償の愛を最大限に注いでいる、赤ちゃんや幼少期の記憶は残らないので余計に。
はい、そういう意味でも写真って大事だなと思います。20歳の時も撮影していただいて、ニューボーンフォトと比べてみる、といったこともやってみたいですね。子どもと「こんな赤ちゃんだったんだ~」なんて話しながら一緒に見たいな(笑)ぜひまた、お願いしたいです!

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子がいつの日か大人になれば、
親にとって忘れられない尊い「今」は、
記憶の彼方へ飛んでいき、思い出されることすらないかもしれない。

赤ちゃんの頃すやすや眠る姿、
ケンカして泣きじゃくっている姿、
何の気なしにけらけら笑っている姿、
ちょっと緊張していた入園式での姿。

忘れられてしまうかもしれない、いや忘れる。
でも、それでも、親は子に精一杯の愛を注ぐ。

いつか忘れてしまう記憶を、
記録することで残す。

「いま」を記録することは、
注いだ愛情の証でもあり、
親が親であった当たり前の尊さに気づかせてくれる、
子どもへの未来のプレゼントにもなる。

いつの日か子どもと一緒に、
忘れてしまった愛おしい記憶たちを、思い出せる時間。

それが写真と文章の持つ、
もうひとつの役割なのかもしれない。

(斎藤美結)

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これからも、普通の親子の普通の出産ストーリーをたくさん聞いていきたいです。
自分の体験は自分だけのもの、感じ方も人それぞれ。
こうして出産体験をインタビューして残すことで、もしかしたら大きくなった子供が当時のお母さんの気持ちを知る事ができたらいいな、そんな風にも思っています。
出産は楽しいことだけではありません。辛かった記憶や嫌な思い出として残っている場合もあります。ただ、それを誰かに話すことで、自分自身の中でちゃんと消化していく、という側面もあります。
自分の言葉で話すことができる、ということはその事実を改めて自分で客観的に捉えることだと言います。他人に話すことで癒される。そんな効果がある、ということも助産師さんから聞きました。
お話を聞かせてくれる方がいたらぜひご連絡ください!
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(インタビュー形式もオンライン、チャット、なんでも大丈夫です。匿名でも構いません。文通でも構いません。お気軽に、お声がけよろしくお願いします!)

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