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ゼロクリに脳外科医が在籍しているのには理由があります

 初めまして。0歳からの頭のかたちクリニックで、一つ前のブログを執筆されている西巻先生と一緒に月曜外来を担当している阪本と申します。
今回は田中院長よりご指名に与り、人生で初めてブログ記事というものを書いています。拙い文章ではありますが、もしよろしければ読んでいただけるとありがたいです。

 まず初めに私のことを少し紹介させていただくと、2021年初旬に開院した当クリニック(東京院)で、開院から半年ほど経った2021年10月より診療に携わっていますので、ここで働き始めてから1年半が経過しました。
普段は大学病院で手術患者さんの入院治療や外来業務を行っています。中でも小児先天疾患を専門に治療を行っています。

 ここで皆さんにお尋ねしますが、脳神経外科医と聞いてどんなイメージを持たれるでしょうか?
普通に生活していてもなかなか関わることのない診療科ですし、変わった人なんじゃないか?堅苦しい人では?とっつきにくいイメージ…など、これまでもさまざまな印象を耳にすることがありました。
確かにおっしゃる通りだと思います。私自身、親族に医療従事者がおらず、小さい頃から病院に馴染みがありませんでした。親しい友人の病をきっかけに医師を志しましたが、幼少期の私にとって病院は怖い場所で、お見舞いに行くのも躊躇ってしまうほどでした。何科であっても、自分や家族が受診するときにはいまだに緊張しますし、もし親族が脳神経外科を受診することがあったらナーバスになると思います。
そのお気持ちがわかる分、できるだけその緊張を和らげられるように、話しやすい雰囲気を作ることができるように普段から心がけて診療をしています。誰に相談していいかわからない頭のことなど、お気軽に相談いただけたらと思います。
 
 最後に脳神経外科医がこのクリニックに所属している意義をお伝えします。それは頭蓋変形の中に一定の確率で頭蓋骨縫合早期癒合症と呼ばれる病気が潜んでいるということ。ヘルメット治療を行っている病院の頭蓋変形外来やクリニックにおける大規模な調査で、頭蓋変形が気になると受診した児たちの中に、この頭蓋骨縫合早期癒合症が1%ほど存在することが研究会などで指摘されています。はっきりとわかりやすい症例は直接大きな病院に紹介となりますが、見た目にはなかなか判断が難しい症例も多いのが特徴です。
 
 頭蓋骨縫合早期癒合症は通常、脳神経外科と形成外科で治療にあたります。当クリニック(東京院)には脳神経外科医が2人、形成外科医が4人所属しています。脳神経外科両名とも所属施設で頭蓋骨縫合早期癒合症を積極的に治療している専門医師です。ヘルメット治療同様ですが、この頭蓋骨縫合早期癒合症という疾患は治療開始時期が非常に重要な疾患となります。
疑わしい症例に早期に気付けることが、このクリニックにおける脳神経外科医の役割と考えています。

東京クリニック 医師 阪本浩一朗