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toward of narcissus

Twitterで書くと長文すぎて迷惑な駄文をnoteを使って書いた。

タイトルは好きなゲームのアレンジ曲の名。

この記事を読む方は大体2020年9月から自分(ばべ)がVRCで活動を始めてからVRC内で交流がある方か、それ依然にXBOX等で交流があった方か、たまたま見つけた人か…?

どちらにせよこの記事に時間を費やすぐらいならTwitterでTL見てた方が絶対にマシなオ○ニー記事だ。こういうnote記事は大体何かの話題について自分の意見を述べたりするのかも知れないが、これはただの支離滅裂な駄文、文章の書き方も起承転結もなっていない。はっきり言って時間の無駄なので、タブを消すなり戻るなりして下さい、数秒でも時間を取らせてしまい申し訳ございませんでした。


ここまでチラ見してまだこのページを離れず駄文を見る気があるなら、
どうぞ下にスクロールしてください。















2021年2月15日、私ばべは誕生日を迎えた。VRCで出来たフレンドさん達が沢山のおめでとうとリプライで祝ってくれたし、VRCを始める以前のフォロワーさんも祝ってくれた。こんな人間でも、誕生日は誰かが祝ってくれる。たったそれだけで少しの高揚感が沸いてきた。

定期的に鳴る通知音と強く降り注ぐ雨の中。ばべは誕生日という何時もとは少しだけ違う特別な日の中で、会社で仕事をしていた訳でもなく家でダラけていた訳でもなくぶらぶらと外に出た。俗に言う「不要不急の外出」である。



「―――着いた」

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午前11時の通勤の時間帯が落ち着く頃、電車から降り大雨の中で人気がない公園に足を運ぶ。到着したのは「東京都立葛西臨海公園」。東京都江戸川にある公園で、水族園や鳥類園、観覧車もある比較的規模がでかい公園だ。こんな大雨でなければ歩いている人もぼちぼち居たであろうに、俺は大雨を凌ぐには頼りない折りたたみ傘を差して歩き始めた。


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駅から出てほどなくして、遠くに観覧車が見える。大雨の中でも存在感があるそれに気を取られつつも歩き続けると、左に案内図があるのが見えた。

…どうやら目的地は、そこの観覧車の真下にあるようだ。でも折角ここまで来たのだから真っ直ぐそこへ行くのも気が乗らないし、のんびりと別方向に向かって足を進める。


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奥の葛西海浜公園にまで行き、近くのサービスセンターで海を眺めて黄昏れていると、雨宿りしているスズメ(?)と大雨強風の中、川を泳いでいるカモの集団が見えて癒される。こんな時でもすいすい泳いでいるカモ凄いな。これだけもこの公園に来て良かった気持ちだ。





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「あ~~寒っ!!」

サービスセンターから離れて少し歩いてから、屋根付きのベンチでまた休憩をする。今日は誕生日なのに、何故公園に来たんだ。出かけるにしたってもっと別の場所があるだろう、せめて何時ものように家でVRで映画鑑賞でもした方が良かった。屋根付きベンチの下、上着に付いた雨をタオルで拭いながらそう思う。 こんな状況でも飲む午後ティーは美味くて、気持ちを落ち着かせてくれる。

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ベンチの奥に日本庭園があって思わず写真を撮る。池が雨に打たれて綺麗だ。このままのんびりと時間を潰そうかとも思えてしまう。

…別に、この公園にはベンチで時間を潰しに来た訳なければ鳥類園や水族館を見にここに来た訳でもない。確かにVRCでの自分は日頃からケモノアバターを使っている。VRC上ではあるがケモノ関係のイベントにも出ているし、クリエイターの方とも交流している。それに単純に動物が好きだ。ならば暇つぶしがてらどちらか一つにでも入ってみようか。


――いや、ここに来たのは。理由がある。


「水仙…」

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ベンチの近くに咲いていた水仙を見て思い出す。…決して自分が体験した事でもないし、友人や知り合いの経験談でもない。…あの夏の日、スクリーン越しで見た遠い眩しかった日のことを。

前回の記事で、俺はあるノベルゲームの登場人物が死に往く最期の場所として選んだ兵庫県淡路島にある水仙を見に行こうとGoToトラベルを利用していこうとするも、緊急事態宣言によりその日程が水泡に帰してしまった事を書いた。この記事も駄文もいいとこだが、前回の記事もチラシの裏に書いてろレベルの駄文なので、見なくても良い。ただ簡潔にまとめると、馬鹿がずっと行きたい場所があったのに理由を付けて行かなかった結果、後悔したというだけの話。 (https://note.com/babe_vrc/n/na17e2791c52b )


「ただのノベルゲームのキャラがその場所で死んだ。しかも自殺で。死ぬ前に見たかったのが、オーロラでも富士山の絶景でもない。ただただ行こうと思えば行ける、水仙畑。 そしてそれに感化された陰キャオタク」

…これだけの文章で表現するには、余りにも悲しすぎる。俺は良い。…でも、narcissu(ノベルゲームの名)の物語は、それだけでは語れない。心が締め付けられる程、眩しすぎた。この駄文を見ている人にはプレイしてもらいたい。それでどんな感想を抱こうとも構わない。勿論無理にプレイしてくれとは言わない。…ただ、narcissuは今こうやって駄文を書いている陰キャオタクをこうして水仙がある場所に足を運ばせるだけの力があるという事実だけは、知ってほしい。



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…観覧車の近くに来ると目的の水仙畑が見えた。この場所が、緊急事態宣言中の最中、大雨の中でも足を運ばせるに至った場所。雨もドシャ降りで靴も濡れている。晴れてもいないので状況は良いとは言えなかったし、何よりnarcissuでセツミと主人公が見た水仙畑とは違う。…それでも、風に運ばれてほのかに香る水仙の爽やかな透明感がある香りが、目頭を少しだけ熱くさせた。

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写真を一通り撮っていると、ふとnarcissuの物語のシーンの一つ(おまけ)で、ヒロインのセツミが観覧車の中から熱心に外を見つめるシーンの事を思い出し、ふふっと笑いがこみ上げた。

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緊急事態宣言がなければ2月中にでも淡路島に行っていた。だが、それも3月まで延長されてしまって出来ない。3月になれば春の訪れ、この白い冬の象徴は枯れてしまっているだろう。

俺に出来るのは、他の都民のように緊急事態宣言そっちのけで不要不急の外出をして行きたかった場所をこの公園の水仙畑に映して馳せるだけ。千葉や埼玉の水仙畑に行っても良かったけれど、東京都民が他の県を跨ぐ行動をするのは流石に罪悪感があった。…だから、大雨で人が殆どいないこの公園の水仙畑を見ることだけで、充分だと自分に言い聞かすしかない。

雨や風にも負けず咲いている水仙畑を暫く見ていると、不思議と充足感を覚えた。この観覧車前に来る道中は水族館などにも寄ろうかと思っていたけれど、この充足感抱いたまま帰る事にしよう。 さっきから鳴っているTwitterの通知も見なくては。きっと沢山の人が祝ってくれてるに違いないと思う。

歩く度遠ざかる水仙と観覧車を背に、折りたたみ傘を風に煽られながら帰路につく。眩しかった日のことを忘れないために来た水仙畑は、雨に降られても儚く美しく、咲き誇っていた。









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