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10minutes diaries/64

令和3年12月21日(火)

好きな映画の一つに、
「走れ、絶望に追いつかれない速さで」
という作品がある。
そもそも、多分、「絶望」とかそんなようなワードでネット検索しているうちに、この作品を知ったように思う。

僕は、この作品で中川龍太郎監督を知って、それから、他の作品も見て、大好きな監督の一人になった。
どうしようもできない心の空白と共に懸命に生きていこうとする、仲野大賀君のあの演技が本当に好きだった。

気を緩めると、すぐに、絶望に追いつかれる。
だから、常に、その前を、走り続けなければならない。
タイトルが秀逸だと思った。
本当にその通りだと思った。
絶望、空虚がいつも自分に纏わりついていて、それから逃げるように、何かやることを見つけては、貪りつくように取り組み、なんとかその存在を自分の視界から消そうとする。
これは、まさに、自分の人生そのもののような気がした。

ただ、最近になって、もう一つのことに気がついた。
もしも、絶望が動いているのなら、絶望よりも遅いスピードで動けば、それはそれで逃げられるのではないかと。
僕らの人生はいつの日からか、ものすごいスピードで回り始め、その中で、絶望は、虚しさは増殖されたという側面もあるような気がしていて、であるなら、逆にスピードを落としてみるということも、選択肢をしてはあるのではないかということ。

確かに、速度を落とした先にある景色を見てみたいというのはある。

見ていただけたことが、何よりも嬉しいです!