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10minutes diaries/222

令和4年5月28日(土)

今日は、昨日イカれたパソコンを直しに渋谷に来て、ついでにドキュメンタリーの映画を見た。
ゴースト・フリートという、タイの漁船で何年にも渡って無賃で強制労働をさせているという内容だった。
人権侵害も甚だしい行為であり、漁船を逃げ出し異国で生活をせざるを得ず、家族にも会うことができないという状況に、思わず涙をしてしまったわけだが、こんな暑い日にクーラーの効いた映画館で、そこそこ居心地の良いソファーに身を預けながら、涙を流したとて、彼らにとっては何の意味もない。
昨日だって居酒屋で、誰がどのように漁獲したかわからない魚を食べて、これからだって、どうせそうやって友人と飲んで、談笑を続けるのだろう。

よく、「知ることに意味がある」という言葉を聞く。
もちろん知らないよりは知ることの方が大事だが、果たして知ることにどれほどまでの意味があるのか。
「じゃあ、行動しろよ」と言われそうだが、そこまでの覚悟なんてどこにもなく、ちょっと募金したりなんかして、何の意味もない、自己満足の罪滅ぼしをする。
「虚無るよねぇ」なんて逃げの常套句を並べて、また、静かに忘却するのを待って、時に「そんな世界もあるんだよ」なんて、アルコール片手に、偉そうに語ったりするんだろうな。

反吐が出る。
なんてものも、所詮はファッションで、安全な世界でぬくぬくと生きていくしかないのだから、クソな人間として、しっかり自覚して、驕ることなく生きてくことを意識することぐらいしか、できることはないような気もしている。
ということもまた、所詮、ファッションの域を超えないんだろな。

見ていただけたことが、何よりも嬉しいです!