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10minutes diaries/189

令和4年4月25日(月)

泥のように眠った。
泥のように、ってなんなんだろう。
でも、どちらかというなら泥になりたいという願望はあるかもしれない。
泥になりたいというよりは、もっとこの肉体よりも可変的なものになりたいという願望はある。
もちろん、細胞は死んでいくわけで、歳も重ねていくわけで、当然可変的ではないものなんてないのかもしれないけど、もっとわかりやすく可変的なものになりたいという思いは、いつからだろうか、思うようになった。

曖昧でいたいし、中庸でいたいし、浮遊していたいし、融解していたい。
何も決めずに、ただ流れる水のごとく、吹く風のごとく、ただ在りたい。
それだけなのに、願うのはそれだけなのに、なぜ、こんなにも難しいのだろう。

目が覚めて、昨日とは違う朝が来て、昨日とは違う僕がいて、昨日とは違う君がいて、昨日とは違うスマホを触って、昨日とは違う音楽を聞いて、昨日とは違う感情を抱いているはずなのに、何も変わっていない気がして、記憶という恒常性が、僕が融解するのを邪魔してくる。

どうせ逃げも隠れもできないし、生まれも死ぬもできないのだから、ただ、在らせてほしい。
どうか、お願い。

見ていただけたことが、何よりも嬉しいです!