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平和な一日。感謝と思い出したこと

「〇〇ちゃん、今日は退屈だったね。
お母さん、何も遊んであげなくてごめんね。
やっと今日も夕方になったよ。お疲れさん」

長男が横になっている枕のすぐわきに私もゴロンとして、話しかけた。
テレビの方を向いていた顔がにっこりしながらこちらに向く。

今日はどうなるかと思ったけど、一日、この笑顔だったな。


noteでつぶやいたら、皆さんがエールやスキをくれて
私は前向きになれて、今日が始まったけど
ほんとに、長男にも、皆さんの声が届いたみたい。

いつもと比べたら、だいぶ長くて、お互い自由の利かない一日だったけど
声を掛けるたび、ニッコリして答えてくれた。
こんなの初めてだよ。


長男のお相手となると、私には遊んであげる方法が見つからない。

小さい時は、感触遊びが好きで、リハビリを兼ねて、新聞の切り裂きとか
豆やビーズをかき混ぜるとか、何かして時を過ごした。
その頃は、遊び=リハビリだった。

成長するにつれ、何をやっても気が進まなそうで、怒り出すようになった。
だから、触らぬ神に祟りなしと、2人きりになるとなるべく関わらなかった。好きな音楽やビデオなどにお守をさせていた。

2人きりのときに怒りだされると、私もパニックに陥り
何を言ったりしたりし出すか、我ながら不安だったのだ。
同じ虐待なら、安全確保しつつ知らんぷりの方が、まだましだ。


生後9か月の時、療育施設に母子入所をして
機能訓練をするプログラムに参加した。
3か月間、ほかの親子と一緒に生活と訓練をする。

言語療法士、作業療法士、理学療法士の担当が付き
主治医の監督のもとで、リハビリをしたり、親がやりかたを覚えたりする。看護師や保育士が、障害特性に沿っての、生活指導をしてくれる。
一日のメニューに沿って、けっこう忙しい日々だったと思う。
親子合宿みたいなもので、ほかの親御さんとの微妙な関係作りも気を使う。

担当の看護師さんに日誌を提出する。
その日あった楽しいこと、嬉しいこと、悩み、子どもや自分の変化等々
なんでも書いていい。

私はあるとき「子どもが可愛いと思えません」と書いてみた。
それは本音だった。書くのに勇気が要った。
返ってきたコメントには
「今はきっとお母さんは心配ばかりで、可愛いと思う余裕がないと思います。大丈夫、だんだん可愛くなりますよ!」
ふーん。そういうものか。半信半疑で、でも「こうあってほしい」的なのもなくて、安心した。

この訓練合宿的なプログラムには、3歳までに3回参加してみた。
2回目以降は次男を実家に預けての参加だった。

手遊びや前述の感触遊び、絵本の読み聞かせ、ストレッチ(すごく嫌がる)、声かけ、抱っこの仕方、しない方がいい姿勢、等等々。

そういうもので頭が一杯にならないよう、適度にサボりながら、楽しいことをしようと意識した。そうしないと、親子で楽しむってことが感覚としてわからなかった。
案の定だけど、私のことなので、水は低きに流れて行った(笑)
嫌がられると、「いいや、今日は訓練やめよう」という日が
どんどん増えて行ったのだった。

リハビリは年を追うごとにますます嫌いになり、力がついて抵抗するようになり、それなら遊びに重点を置きたかったけど、遊びであっても、長男は故意に何かさせようとする私にとても抵抗した。
そのかわり、偶然に触れたものなら、いつまでもその感触に浸っていた。

今でもそういう傾向があって、生活介護サービスでは、拒否されながらもあれこれ試してお気に入りを見つけてくれたり、どれも拒否で怒ってしまったときは、落ち着く方法を探してくれている(ほんとうにありがたい)。


そんな長男と、一日中家に居るというのは、自分自身さえ持て余している私にとっては、怖いことでもあった。
猛暑で、頼みのドライブも、できれば避けたい。ドライブするとなっても、ヘルパーさんに来てもらわないと車いすにも乗せられない。

なのに、この日は一日中、目が合えばニッコリで過ごすことが出来た。
我が家の歴史に残る一日だった!


noteでつぶやかなかったら。
「今日はこんなです~」ってつぶやいてみたら
いつも行き来してくださる皆さんから、エールをもらえた。
これがなかったら、不安だけで朝からどんよりだったと思う。

無理に自分を励ましても、鋭い長男には伝わるだろう。
彼もいっしょに不機嫌になって行ったかもしれない。

前向きスタートできて、ほんとに、皆さんのコメントや
スキに感謝しています。

□ □ □ □ □

サービス事業所に預けてきました。
銀行や買い物といった所用を済ませ洗濯物も乾かし、
落ち着きました。

今日は入浴の日で、休んでいる間にべたべたになった体を
すっきりさせてもらえます。

私も身軽になって、今日はまた伸びたゴム化します。
あ、でも午後からケア会議的なものがあるんだった。
けど、それもあんまり憂鬱じゃないでーす。


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