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【企画参加】温泉ジャミラだった

くまさん発、おひたちさん企画に参加します。


私も、おひたちさんと同じく、2歳後半くらいのものです。

あたり一面、真っ白。
これは白い漆喰の壁に、湯気が立ち込めているらしい。
四角い天窓があって、そこから水色の空が見えています。
私は泣きたかったのか、すでに泣いていたのか、そこはあまりわかりません。

これが一番古い記憶です。

大人になってから、両親が古いアルバムを見ながら
「おまえは、ごくごく小さい頃に、じいちゃんばあちゃんと
糸魚川(いといがわ)の姫川温泉に行ったんだよ(糸魚川は、叔母さんが結婚して所帯を持っていた。実家からは当時「国鉄」を乗り継いで、3時間くらいかかった。新潟県上越地方)。
下痢が続いてたけどやっと治って、それからすぐだったから、よく行けたもんだなぁ。じいちゃんばあちゃんも、よく連れて行ったなぁ。自分たちもよくまあ、行かせたもんだな」
人ごとみたいに呆れながら言いました。

アルバムの中の写真には、実家の玄関前でぼや~っと立つ私。
白いレースの帽子、白いワンピース、フリルのついた白い靴下に赤い靴。
帽子にはピンクの小さい花が付いていました。
一人だけの、全身ポートレート!
初孫で、だいぶ可愛がってもらったんだなというのが、今、家庭を持ってみるとわかります。まあ、まだ弟は生まれていなかった頃だし。
このころからすでに、写真は仏頂面なのが三つ子の魂百までです。

記憶の白くぼやけた景色は、この白い服装の写真から逆に上書きしているかもしれません。
後年、祖父母の話によると、なにせ温泉を怖がって「じゃみて」ばかりいたそうです。(「じゃみて」はこの辺の方言ですが、今時の言葉で「ギャン泣き」です。ジャミラですね!)

企画に参加してこの記憶について書いているうちに、
私の「温泉嫌い」はここに起因するのだと、ハタと了解しました。
すごい!!
広い空間、白くもわもわする視界。投げ出されたような不安。
なるほどな~~。
いくつになっても、こういう新しい発見てあるもんですね~。

くまさん、おひたちさん、面白い企画でした!!
ありがとうございました。



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