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1-2リスフラン靭帯断裂

足部の外傷は多いですが、見逃すとダメな疾患が数多くあります。
その1つが1-2リスフラン靭帯断裂です。
当時、学校での授業では覚えた記憶はありませんが、臨床では結構な頻度で遭遇します。

発生機序
バイク事故、高所からの落下などで足で思いっきり踏ん張ったとき
夜間のランニング中などで、段差に気づかずに底屈強制してとき
などの強い踏み込み、底屈強制で発症することが多いです。

理学所見
足背部の腫れ
荷重困難
圧痛が第1、第2中足骨基部周囲にある
第1、2中足骨を把持して、上下に動かす(gliding)

画像所見
レントゲン撮影(体重をかけて足背を撮影)
※1-2中足骨基部の趾間の左右差の開きをみる
CT撮影
第2中足骨基部の剥離骨折(fleck sign)を確認する
MRI撮影
リスフラン靭帯の連続性の確認

治療
断裂していれば後遺症として荷重時痛が残ることがあるので、断裂した場合は手術加療が適切になります。部分損傷などのダメージでは保存治療でも対応可能ですが、fleck signなどがある場合、すなわち断裂した場合は手術加療で治すべきです。

まとめ
受傷起点から本疾患を疑い、理学所見で腫れ、荷重困難であれば疑う。画像検査で狙っていく。ただの骨折などもありますが、それはそれでよいのです。


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