得失点差から見るア・リーグ西地区およびア・リーグWC争い
お世話になっております。B-Cat（@BreakingBallCat）です。
誰かSEAを助けてください。
ア・リーグのWC争いはBAL、KC、MINで決着するかと思われたところ急にDETが盛り返してきており、更に我らがSEAも（一応）WC争いに残っている状況です。
ア・リーグ情勢は複雑怪奇。
なおこれらの状況に関して、SEAの凋落・HOUの挽回については得失点差から考えるとある程度予想できるものです。
一方で、ア・リーグWCの混迷は得失点差を裏切る展開も多く見受けられます。
この記事では、得失点差およびそこから導かれた推定勝率という観点からア・リーグ西地区およびア・リーグのWC争いを見ていきます。
得失点差とピタゴラス勝率のおさらい
詳しくは下記の過去記事、およびデルタ・ベースボール・リポート7の記事をご覧ください。
https://note.com/b_cat123/n/n496f7641128b
ざっくり言えば、得失点差からある程度の精度をもって勝率を予測することができます。
ここでは分かりやすいピタゴラス勝率を紹介します。
（なお、2乗となっている部分については1.83などの値が用いられることがあります）
$${勝率=得点^2/(得点^2+失点^2)}$$
また、各チームの得失点差およびそこから予測される勝敗数についてはMLB公式サイトの「Standing」ページにある「DIFF」「X-W/L」から確認することができます。
（MLB公式の勝敗数の予測に関してはピタゴラス勝率が用いられているようですが、係数については不明です）
参考資料：
https://www.gaimday.com/blog/mlb-standings-explained/#t-1675287245562
上からNYY、CLE、HOU
①：ア・リーグ西地区の地区優勝争い
ここで先ほどの画像を再掲します。
これは以前の記事でも言及していましたが、10ゲーム差付いていた段階ではSEAが上振れしており、HOUが下振れしていました。
詳細を述べると、得失点差からのSEAは貯金5、HOUは貯金1。実質2ゲーム差しか離れていません。
そのためHOUが追い上げてくること自体は予測していました。ここまでひっくり返るとは思っておりませんでしたが。
②：ア・リーグWC争い
１：MINのWC枠からの脱落
当初はWC3枠のうち2位にいたMIN。しかし9/23現在ではWC枠から1ゲーム差の4位となっております。
しかしこれも得失点差から考えるとある程度説明がつきます。
8/1時点で、MINは貯金11でWC2位になっていました。
しかしここで「DIFF」の欄に注目してみると、WC3枠以内に入っているチームの中で最も得失点差の値が小さいのはMINであることが分かります。
２：DETの隆盛、KCの不調
そしてこれは得失点差から考えると意外な点ですが、DETが巻き返してきた点とKCがWC2枠目から3枠目タイに落ちてしまった点があります。
まずDETの現時点での得失点差は+37。
ここで1ヶ月前のWC争いを見てみましょう。
8/21時点で、DETは借金3。得失点差は+1しかありませんでした。
ここからの1ヶ月で貯金を大きく作ったことはさることながら、得失点差でも+36を叩き出したことはかなり凄いです。
（仮に6ヶ月間このペースで行くと+216となり、現在得失点差トップのNYYが+147であることを考えると充実した1ヶ月であることが分かります）
また、KCに目を移してみましょう。
先ほどの画像（9/23時点のWC争い）を再掲します。
現時点でのKCの得失点差は+86。これはWC枠内3チームの中で最も高い値です。
得失点差から予測される貯金数は18。DETの予測貯金数8とは10の差がありますが、現在WC3位タイに甘んじてしまっています。
（なお我らがSEAも得失点差+53とWC圏内に入ってもおかしくないレベルですが、WC圏内から2ゲーム差つけられてしまっています）
ア・リーグWC争いの今後の展望
今後の展開を予想して記事の締めとしたいと思います。
現在の予想として、得失点差から見た時に上位3チームとなるBAL、KC、DETがWC3枠を占めると予想しています。
なお我らがSEAは流石に現在2ゲーム差がある（＆HOU3連戦が残っている）のが厳しいと見ています。
誰かSEAを助けてください。
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