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ポーカーを麻雀に例えたら⑥役の強さ編

前回はレイズの強弱について麻雀に例えてみました。今回はレイズの強弱を決める為にも、「役の強さ」について麻雀に例えていこうと思います。

注意・今までで最も長い記事になります。

一般的には弱い役から順番に紹介するものですが、その前に役を大きく3つに分類します。ペア・ストレート・フラッシュです

役① ペア 

同じ数字の組み合わせです。以下の順番で強くなります。
ワンペア═ツーペア═フルハウス
        ╙スリーカード═フルハウス

ペアの特徴として、役だけでは勝てません。
数字が強くなければ勝てません。なぜならゲームの大半はワンペア・ツーペア同士で決着するからです。フルハウス同士でぶつかる事もあります。

役② ストレート

5つの連番で完成します。特徴としては序盤から狙い易いという事です。75や63といった弱いハンドでも狙う事が出来ます。
※完成するとは言ってない

役③ フラッシュ

同じマーク5枚で完成します手札の2枚のマークが揃うだけで狙えるので、Q3やK4といった半端な手でも狙う事ができます。
※完成するとは言ってない

確定のペアvs可能性のストレート・フラッシュ

何故この分類が必要かと言うと、手札を見てどの役を狙うか明確にする為です。

ストレートもフラッシュも、完成しなければ役なしです。2のワンペアにすら劣ります。また、完成する為には相手のレイズに応じてチップを支払わなくてはなりません。それでも、完成すれば参加者全員に対して勝てます。ストレートやフラッシュは多人数に対してこそ価値がある役です。

一方のペアは、相手にストレートやフラッシュを作らせない為に、重いレイズを相手に課します。最も強い数字を持ってこそのペアですので、ペアは1vs1向けの役と言えます

以上をふまえて、それぞれの役を麻雀に例えてみましょう。ポーカーに速度はありません。打点が全てです。

①Q以下のペア=平和のみ

はっきり言って、Q以下でペアを狙うのはオススメしません。
Q以下のペアで勝つ為には、
1.ペアになる
2.それ以上のカードが場に出ない
3.もう一枚のカードでも勝つ
という三重の条件があるからです。

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画像では左下のプレイヤーがQ7でフォールドしており、参加していたら負けていたかもしれません。

唯一の例外として、手札でペアが完成している場合は異なります。相手がAKやAQといった強力な手でも、重ならなければ勝てるという強みがあります。(ただし、相手が上位ペアの危険性もあります)
画像は勝ったシーンと負けたシーン。

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②Kのペア=タンヤオドラ1

Kのペアは先程の条件2が緩和される(Aのみ)為、若干戦い易くなります。ただ、条件3が一番大事です。仮にK2だったら、他に誰かがKを持っていると勝てません。画像では左上のプレイヤーに負けています。

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③Aペア=役牌ドラ3

Aペアはワンペアで最強です。ここからは、ワンペアvsツーペアの争いになります。
画像では4枚目(ターン)まで勝っていましたが、最後(リバー)で相手の8が重なり、負けてしまいました。

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このように、Aペアだから勝てるという事はありません。ツーペアを目指す上でAが必要なのです。

④ツーペア=対々ドラ2

ツーペアには偶然役(違う手札がそれぞれ重なる)と、自然役(手札でペア+場にもペア)の2つのパターンがあります。①で紹介したTTの画像は自然役になります。ここでは偶然役を解説します。

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偶然役としてのツーペアは他人に読まれにくく、画像のように相手が上位ペアであっても勝てる可能性があるのが強みです。例え相手がT9を持っていてストレートだったとしても、こちらにはフルハウスの可能性があります。カンドラチャレンジだと思って下さい。乗ったら勝ちです。

※例外 場にツーペアがある場合
降りた方が賢明です。複数人が参加しているなら、誰かしらフルハウスを持っています。場より上位のペアを持っていれば多少優位ですが、強いレイズに応じるのは危険です。

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⑤スリーカード=立直対々三暗刻

スリーカードには3パターンあります。

1.ペアからのスリーカード
自分がペアを持っていて、スリーカードに変化した……これが最も勝ちやすいパターンです。フルハウスへの可能性が最も高く、しかも相手に読まれにくい。弱いペアでも参加する価値があるのは全てこれが狙いです。

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2.手札の1枚がスリーカードに変化
これも勝ちやすいのですが、場に2枚でている分、相手に警戒されます。特にJ以上の強カードで発生した場合、押しすぎるとあっさり降りられてしまう事も。


3.場にスリーカードが出来ている
誰かに必ずフルハウスがいます。仮にいないとしても、Aがなければ話にならないので素直に降りましょう。突然カンドラが全部出たようなものです。乗ってなければ降りましょう。

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⑥ストレート=面混一通赤1

幸運にもストレートが完成したならば、しっかり押して賭けた分を回収しましょう。ただし条件があります。自分より強いストレートの確認です

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画像では思いがけない形でストレートが完成しました。しかしレイズできません。フラッシュにも負けますが、8のストレートにも負けるからです。(結局全員チェックで自分が勝ちました)

ストレートの難しさはこういう所で、他のカードもストレートに絡んでしまうと上位のストレートが生まれてしまいます。その究極がこちら。

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ボードでストレート作るな😱

こういうケースは稀の稀ですが、自分がストレートのどこを埋めているかは確認しましょう。上側なら安心ですが、一番下なら用心して下さい。

⑦フラッシュ=面清ドラ3

フラッシュはストレートより簡単です。4枚目が出たら慎重に。例え最初の3枚でフラッシュが完成しても、勝てるとは限らないからです。

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これは逆に4枚目を待ち構えているシーンです。相手が仮にフラッシュを完成させていても、こちらがAを握っている以上、4枚目のスペードが出たら勝てます。3枚出てるならもう出ないだろうと思ったら痛い目見ますよ?

⑧A持ちフラッシュ=面清一通一盃口ドラ2

場にペアがなければ勝ち確です。ペアが出来ているとフルハウスの可能性もありますが、そんなの気にしてたら永遠に勝てません。元気にレイズと叫びましょう!


⑨フルハウス=四暗刻

勝った!!と思った方はそこに正座。
ペアで説明したと思いますが、フルハウス同士ですら殴り合うのがポーカーです。場にツーペアがある画像、勝ったプレイヤーはA9でフルハウスが完成しましたが、降りたプレイヤーの中にKを持った方もいました。つまりそういう事です。役満同士じゃ決着つかないからドラ乗ってる方が勝ちって事です。


⑩フォーカード=大三元四暗刻

フルハウス同士で殴り合うシーンなのに、全員纏めて処刑するのがフォーカード。素直に諦めて支払うもの支払いましょう。

⑪ストレートフラッシュ=緑一色四暗刻単騎

フォーカードに比べると、相手に読まれてしまう分さらに成立が難しくなる役。俺は手札開いて自慢したいからレイズしないかも。

⑫ロイヤルストレートフラッシュ=純正九連宝燈

説明不要ですね。画像は二次予選トーナメントで、ロイヤルが見たいが為に玉砕しに行った俺です。こんなのをフォールドで終わらせるなんて面白くないだろ!

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本題 手札の適正を見抜く

めちゃくちゃ長くなりましたが、いかがでしたか?実はここからが本題なのです。まだ続きがあります。一休みして構いませんので、どうか最後までお付き合い下さい。

役の説明の前に、役を3つに分類しました。特徴も説明しました。ここからはレイズの話になります。自分は冒頭に言いました。
「レイズの強弱を決める為に『役の強さ』を麻雀に例えます」と。

役を3つに分類することで、手札の適正が見えて来ます。
例えばすぐ上の画像にあるJTという手なら、
ペア△・ストレート◎・フラッシュ✕
フラッシュの画像にあるAKなら
ペア◎・ストレート△・フラッシュ✕
という具合に考えられます。

手札の適正が分かると、レイズの適正も見えてきます。
ポジションにも大きく左右されますが、基本的にペア適正が高いならレイズ・リレイズで相手を絞ります。ストレートやフラッシュの適正が高いなら、出費を抑えつつ複数人から巻き上げるチャンスを伺いましょう。

大切なのは、複数の適正がある手札で戦う事です。特にストレートのみ、フラッシュのみで戦ってもほぼ勝てません。各画像に戻って他のプレイヤーの手札を見てみましょう。A持ち(ペア適正◎)か、ストレートやフラッシュの適正も兼ねている手札が多いです。

また、適正が生かされない場況でのレイズは止めましょう。33でのストレートの画像をよく見て下さい。AAや99といったペア適正の高いプレイヤーが何故レイズしないかというと、ストレートやフラッシュが生きる場況だからです。麻雀に例えたら9m高目の平和三色を聴牌したけど、一人は対々、一人は萬子染めで69mは生牌。寿人的には山8ですが、曲げますか?って話です。

以上、役の強さを麻雀に例えてみました。長文にお付き合い頂きありがとうございます。
参考画像が足らない所は、見つかり次第追加致します。

次回はトーナメントのルール「S&G」と「MTT」について、麻雀に例えてみようと思います。

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