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オクトラ大陸の覇者「全てを授けし者」第二部までプレイしました。

オクトパストラベラー 大陸の覇者メインストーリー「全てを授けし者」のネタバレを含みます。

前語り

分かる人には分かるタイトル画面

オクトパストラベラー大陸の覇者が配信されて2年、私がプレイを開始して1年4ヶ月くらいだが、ストーリーもいつの間にか「全てを授けし者 7章」まで配信されていた。

【おさらい】オクトラのストーリー構成
1節:「富/権力/名声を極めし者」
2節:「全てを極めし者」
3節:「富/権力/名声を授けし者」
4節:「全てを授けし者」
    序章〜3章…第一部
    4章〜6章…第二部
    7章〜…第三部←イマココ!
※4節から「第○部」という括りができています。
素材数2倍は「やってる」

個人的に「全てを授けし者」のシナリオの始まり方があまり好きではなく、そこから急にゲームに対するモチベーションが急落し、結果7か月半近くストーリーを放置してしまっていた。じゃあなんで2周年を少し超えた今になって急にやり出したかって?実は「流星の体験パス」をアクティベートしてしまったからだ。「素材売却時に売価を2倍」ではなく、「素材数を2倍にして売却」という驚きのバーゲンセール機能の存在を実は先日まで知らず、2周年が始まったころにクソすごろく遊技盤を周回してた時に研磨石を倍で売れることに気づかずプレイをしていたことを大いに悔やんだ。抽選箱に使えるはずだったメダルを返してくれ!!

…折角パスを体験してしまった以上、面倒くさい道中の敵の素材ドロップが効率化できて、武器も防具も作りやすくなるんだったらこの1週間以内に最新シナリオのマップにまで行き着いていたほうが良くね?となり、7ヶ月半のブランクを2日間のプレイで埋めてきました。おかげさまで辺獄武器IVがたくさん作れてリーフがすっからかんになりました。皆もトラベラーパスを買って自分でケツを引っ叩いてこのゲームをやろう!!

閑話休題。折角ストーリーをプレイしたのだし、振り返りをしたいと思う。

序章についてはこちら

「全てを授けし者」第一部

第1章「生と死の果て」

不穏な始まり
「灯火の守り手」

序章にて「欲のない世を創る」と言うサザントスにより聖火神以外のすべての指輪が奪われ、辺獄で彷徨う「亡者」が新たな現世の脅威となった世界。エドラスの女王アラウネを中心とした「灯火の守り手」たちは「亡者」に対抗せんと、辺獄へ立ち入る方法について話し合いをしていた。その中で、ソロン王から、かつて内戦によって滅んだホルンブルグ王国の伝承にヒントがあると言い、アラウネはホルンブルグ王国についての文献を調査することを決める。

ドニエスクからデモ行進

会議の傍ら、エドラス城外ではドニエスクの民衆が、王を殺し国を壊滅状況に追いやった仇敵である現在虜囚の身のタトゥロックの極刑を求めたデモが行われており、急遽アラウネはタトゥロックを処刑するか否かの決断を迫られることになった。

主人公も投票する

処刑の賛否は「灯火の守り手」たちの投票で決めるとのことで、それぞれの立場から意見を述べる。合理主義なゴッドファザーバルジェロ、攻め入られ国に大打撃を与えられたリーヴェン王のリシャール、海戦を交えたグランポート領主のエルトリクスは迷わず処刑に賛成。対して慎重派のアルティニア王ソロン、人の性善説を信じる聖火協会の神官リンユウは処刑に反対する。

かつての父王の台詞

投票の結果タトゥロックの処刑が執り行われることになり、アラウネ自らが手を下そうとするものの、姉エリカや父パーディスの思い出がフラッシュバックし、自らの守るべきものは何かと迷い結局処刑をすることができず、生きて罪を償わせると民衆に宣言。その後、サザントスの忠臣シグナと辺獄の亡者の軍勢が突如攻め入り場は混乱し処刑がうやむやになり、主人公"選ばれし者"たちは聖火神の指輪の導きにより亡者の世界「辺獄」へのポータルを開くことになる。

辺獄の街を解放する

現世がまるままひっくり返ったような世界「辺獄」に立ち入った主人公たちは、サザントスによって殺された指輪シスターズの一人「親指のパトス」の助けをもらい、辺獄内を探索する。辺獄は現世への未練が強い人間が死ぬと行き着く世界であるようで、その中でも特に強い妄執を持った人間が主人公たちの道を阻むこととなる。

操られるマフレズ将軍

進んだ先のガイスト渓谷で出会ったのは、かつてのエドラスの将軍でエリカの夫となるが、西方と戦争中にゴンスカによって謀殺されたマフレズ。彼は現世に対し強い無念を残し亡者となって辺獄に留まっており、それをシグナによって操られ、主人公たちを襲うこととなる。

サザントスの次なる標的は…

マフレズを退けた主人公たちは現世に戻り、灯火の守り手たちに辺獄であったころを報告する。その後、シグナが突如城内に現れ「次こそ落とす」と宣言し消える。一方、辺獄にいるサザントスはエリカを次の操り人形に…

第2章「亡者の丘」

サザントスの穴を埋める

アラウネは新たな「灯火の守り手」のメンバーとして、かつてサザントスに師事した聖火騎士ロンド・レイヴァースを招集する。アラウネとしては大陸を脅威から守るためにも辺獄に関する情報を集めていきたい立場ではあるのだが、バルジェロはあくまでも「ヴァローレを守る」ことが第一優先で、大陸の守護に興味のない彼はヴァローレに帰って行ってしまう。

亡者となったソニア

アラウネはバルジェロの立場を理解するものの、彼らの力は大陸を救うのに不可欠であることから、主人公たちにバルジェロの様子を見に行くように依頼する。バルジェロがこのタイミングで帰った理由はかつての仲間ソニアの命日を弔うためであり、シロブドウの丘の墓参りをしていたところ、目の前に現れたのは辺獄の門と、亡者となり助けを求めるソニアの姿。

戦わさせられた挙句消される

ヘルミニアに下ったとはいえ、かつての大事な仲間を大事にしているバルジェロは、主人公の辺獄行きに同行し、そこでシグナに操られたソニアと戦うことになる。戦闘に敗北した彼女はシグナによりあっさりと消滅させられ、それを目の当たりにしたバルジェロはサザントスやシグナの脅威がある限りヴァローレの平穏もないと悟り、アラウネたちと正式に手を組むことを決める。

操られる亡者エリカ

バルジェロの協力を得られたことを報告しにエドラス城に戻った主人公たちに待ち構えていたのは、辺獄の門とシグナ。彼女は「話し合いをしに来た」と言いながらアラウネの目の前で亡者となったエリカの影を召喚し、操りはじめる。

リンユウの目的は…?

主人公たちはエリカを退け、バルジェロがアラウネに直接協力を申し出たところで改めて今後の方針について話し合い、現世で迎撃をしているだけでは不十分で、辺獄に赴く必要があるとの結論となった。その裏で、リンユウは一人タトゥロックと交流を続けており、タトゥロックもそんな彼女の「死の匂い」を察知していた。

辺獄のエドラス城で待ち受ける

第3章「虚ろなる女王の城」

現世の亡者は甦る

エドラス城では、亡者に関する情報共有が行われていた。交戦の結果、現世に出現する亡者は「影」であり、辺獄にいる「本体」を倒さない限りは際限なく甦るということが判明。

亡者迎撃戦

そうしている間にも現世には亡者「影」の軍勢がエドラス城に襲来し、灯火の守り手たちは各々の軍を引き連れて交戦する。タトゥロックの協力も得ながら、辺獄エドラス城に向かう主人公たち。魔改造された城内の頂上を目指し進む道中で、彼らはサザントスと遭遇する。

エドラス城での対峙

サザントスはロンドとのやり取りの中で、聖火守指長になってからもひたすら「人間とは生きる価値があるか、否か」について葛藤を繰り返しており、「名声を授けし者」にてセラフィナと交戦した際に、彼女の大きな"(この世の悪意がすべて集積されたような)闇"と触れてしまったことで、その悪意は人間の持つ底なしの谷のような”欲望”であり、その闇は人間の憎悪・醜悪な心そのものであると悟る。サザントスはその結果「人間たちこそが”闇”であり、滅ぶべき存在である」と結論付けて、今回の行動に及んでいることを明かす。そして、ロンドを見込んでか、サザントスはロンドも自身のサイドに引き入れたいと考えているようだ。ロンドはサザントスの豹変ぷりに愕然とし膝を落としてしまう。

憎悪に支配された姉

城の頂上で姉エリカと対峙するアラウネ。エリカはすでにサザントスに支配されており、かつては父王パーディスの脅威から大陸の平和のために戦っていたことでさえ「どうでもいい。我が主の理想こそが全て」と言いのけてしまい、ペラギアとの交戦で戦死した重臣レブラントとともに、主人公たちに襲い掛かる。

呪王エリカ

戦闘中もアラウネの懸命な説得によりエリカは苦しみ、ついにはその「呪心」を溶かし勝利。かつて彼女たちの母が父の凶刃により処刑された日に、死んだ後なんて誰にもわからないから、悔いのないよういまを生きることを妹に説いた「本来のエリカ」に戻っており、妹アラウネがその精神を継承していると確信した彼女は、現世への執着を解消し消えていった。

辺獄にひとり

一方、人知れず行方をくらませていたリンユウは、ひとり辺獄に向かう。彼女は"あの"グラム・クロフォードの一族であるため、特に防衛手段を持たずとも、辺獄を自由に移動できるようだ。光を得た彼女が探す人間はただひとり…。

ベルケインに行った経験が活きる

現世のエドラス城を亡者からの脅威から守った「灯火の守り手」一同は、リンユウがいなくなったことを心配しながらも、次の一手として「フィニスの門」を探すことを決める。

「全てを授けし者」第二部

第4章「時を停めた国」

サザントスと母

冒頭に、生まれたばかりのサザントスと彼を抱く母の回想が流れる。サザントスは生まれて間もなく聖火守指長になることを運命付けられ、母から切り離されて育っていったことが判明する。

タトゥロックの「力」とは

主人公たちは、ベルケインの文献からホルンブルグ王国にフィニスの門があることを突き止めており、メンバーを選抜して旧ホルンブルグ王国領に向かうことになる。その際に、ロンドはタトゥロックの辺獄に関する特別な能力を持っていることから、彼女に同行を申し出る。タトゥロック曰く、現世に突如現れる辺獄につながるポータルは、フィニスの門が持つ膨大な力のひずみであるとのことで、辺獄に立ち入ってからもタトゥロックの「匂い」ガイドによりホルンブルグ王国に向かう。

ホルンブルグ城内にて

辺獄のホルンブルグ王国は、今までの辺獄とは少し様子が異なる。辺獄にいるにも関わらず、他の街にいた亡者とは異なり、彼らには妄執がない。タトゥロックはそれに気づいており、ホルンブルグ城の最奥に何が待ち構えているかを期待しているようだ。

玉座にいるのはアルフレード王

城の玉座に居たのは、ホルンブルグ王国のアルフレート王と、歴史上最強といわれていた聖火守指長ソンゾーン。ホルンブルグ王国はフィニスの門を守り、聖火守指長は鍵となる指輪を守る関係を続けていた。ロンドは今はサザントスによってそれらが掌握されてしまっていることを説明すると、ソンゾーンは門を開ける方法が「炎と主に歩む」ことだと言う。かつては最強と言われたソンゾーンも、聖火神の指輪を持つことでその力に溺れ、他の指輪も欲したことで「堕ち」、戦乱に身を投じホルンブルグ王国にて戦死したとのことだった。

聖火の試練

ソンゾーンはフィニスの門を開けたいというロンドの要望を受け、聖火の試練を授ける。試練の内容は「目の前の選ばれし者を殺す」こと。当然ながら躊躇するロンドに対し、ソンゾーンは容赦なく聖火の力を持って操る。
「そなたには足りぬものがある それは”覚悟”だ」と言われたロンドは、主人公を倒すのでなく、自身の根底にある「守りたいもの」を信じ、聖火の力にあらがうことで自らの覚悟を見せる。

つよくなったロンド

「聖火の導きとは、己が意思の行く末を示す」
「意志なき戦いを貪る者は、やがて、黒く堕ちる」
ロンドのその選択を「正しき道」であるとし、最後の試練としてロンドはソンゾーンと戦い、それに勝利。ソンゾーンはロンドを真の炎の継承者であることを認める。

ロンドはレイヴァース家

一連の戦いを見届けた(?)アルフレート王は、ロンドの名乗りから彼が竜石を守るレイヴァース一族であることを知り、フィニスの門の場所を教える。ソンゾーンはサザントスの闇が底知れないことをロンドに警告するも、ロンドは何とかしてみせると言い、フレイムグレースの教皇に今回の結果を報告すべく、王国を去っていった。

シグナの警告

一方辺獄では、シグナが主人公たちがフィニスの門に近づきつつあること、ロンドを引き入れることの危険性をサザントスに説くが、サザントスは気にしておらず、むしろロンドを取り込める自信さえあるようだ。

第5章「フィニスの門」

辺獄のヴェルノート

辺獄でさまようヴェルノートと、亡者となったタイタスを見つけるサザントスのシーンからはじまる。

若い王様同士、何も起こらないはずがなく…

フィニスの門突入に向け、灯火の守り人一同は各々で準備を始めていた。ロンドは教皇に聖火騎士団の助力を依頼し、アラウネは今回のフィニスの門行きにリシャールと同行すると決断。バルジェロファミリーからはピエロとフラが赴き、エルトリクスやソロン王も軍を挙げて向かうことになった。

聖火があれば開くの…?

ホルンブルグ決戦場跡にあるフィニスの門で亡者の歓迎にあうも、さらにオスレッド二世率いるウォルド王国軍の加勢もあり突破。灯火の守り手一同はフィニスの門に入ることとなる。

ところどころに落ちてる手記

フィニスの門の最初のフロア「悔恨の間」では8つのポータルがあり、その先には原作よろしく、各キャラの「手記」を読むことができる。ざっくりとした内容を下記に示しておく。

・サザントスの手記 その1
新米聖火守指長として指輪探しをしていたころ、大劇場のあるエバーホルドの貴族の悪事を暴き制裁したところ、貴族に買われていた女性たちが貧しい暮らしに戻れないと不平不満を言うエピソードを通じ、欲からの解放なくして真に人間を救うことができないのではないかと考えるようになった。
・サザントスの手記 その2
エンバーグロウで王のようにふるまうタイタスは、かつて異民族を退けた英雄の姿からほど遠い存在と成り下がり、自らの権力を誇示することに固執している。サザントスはそれを悪と断じるが、勝者だけが歴史を語り、"正義"を呼称することができることを理解しており、タイタスに聖火教会の暗部への抑止力も持たせつつも、いつか自らの手で審判を下すことを考えていたようだ。
・サザントスの手記 その3
"碩学王"の指輪を持つパーディス三世との謁見の記録。大陸をわが物にせんと野望を掲げているように見えるこの暴君によって、エドラスの民は虐げられている。本来なら教会の命に反して討伐する必要があると思われるが、彼の討伐がオルステラ内外のパワーバランスを崩すという可能性もあり慎重になってしまうと判断した。しかし、エリカのまっすぐな目を目の当たりにしてしまい、彼は思わず目を逸らしてしまう。世界の邪悪を焼き尽くすために生まれたはずのサザントス自身の迷いが読み取れる。
・ジェンニッシュ王の手記
ジェンニッシュ王は辺獄の書を記した学者ザロモンにフィニスの門を開けさせようとした狂王で、「名声を授けし者」ザロモンの孫娘セラフィナの行動原理に大きく影響を与えた人物である。ベルンシュタイン王家は聖火教会初代教皇オディプスが黒呪炎で焼かれたエピソードが代々伝わっており、オディプスに関する研究によって失われた魔法の力を使うことができたようだ。ジェンニッシュ王はベルケインの地で「先祖の恥」として緘口令を敷かれているほどの悪名高き人物ではあるが、最後まで狂ったまま死んだようだ。
・レブラントの手記
エドラス王パーディス三世の重臣として仕えていた彼は、パーディスのやり方が正しくないと理解していたものの、”王”に仕える人間であり王に従うのは当然である。と思っていたが、娘二人を守るために自らの命を差し出した王妃ウルリカの死を機に、エドラスの未来に"光"をもたらす娘たちを何が何でも守ると決心した。「権力を授けし者」でアラウネをペラギアから守るために「盾」となり命を落としたことに後悔はなけれど、「全てを極めし者」でエリカをパーディス三世から守ることができなかったことが彼の最大の後悔であったようだ。
・ヴェルノートの手記
ヴェルノートは「リンユウの目を治す万能薬をつくる」という目標に対し研究を重ねていたところ、共同研究者の友人が銀髪の女性(セラフィナ)に助言を得ることで研究は飛躍的に進み、身体の活性化と病気が完治できる薬を開発できたが、その薬によって暴力が生まれ、責任を感じたヴェルノートと友人は罪を告白し、リンユウを置いてエンバーグロウに投獄された。しばらくして、投獄されたヴェルノートのもとになぜかリンユウを連れたタイタスが現れ、緋晶薬の研究をするように脅された。結末は「権力を極めし者」の通り、緋晶薬がまざった緋色の雪によりタイタスだけではなく、多くの関係のない一般人を死なせることとなってしまい、ヴェルノートもまた罪を重ねてしまい、リンユウの前で自死した。辺獄の存在となってからは自らの過ちの元凶となったタイタスへの憎悪が増幅してしまったようで、タイタス憎しで辺獄を彷徨う存在となっていたようだ。
・リンユウの手記
灯火の守り手たちから離れ、辺獄にひとり至った彼女。彼女にとって「光」をくれたヴェルノートは誰にも代えがたい存在で、彼女は彼の人間的な弱さでさえ受け入れて愛していた。辺獄で彷徨うヴェルノートをどんな意味でも「解放」してあげたいとの一心で、死を覚悟して単身辺獄に乗り込んだようだ。
・ミザの手記
「名声を授けし者」で養女ミザに固執していたモナリス司祭。当の本人はモナリスに対し強い憎しみを持っていたようで、セラフィナの手引きもあり緋晶薬を彼に注入し、彼が死亡してからは行方知れずとなっていたが、どうやら亡くなっていたようだ。明確な描写はないが、モナリスは最初からミザを「そうゆう対象」として引き取っており、18歳になったときに夫人を殺し、その後連日のようにミザを慰み者にしていたようだ。モナリスの死を何よりも願っていた彼女は目的を果たしたことで、現世にいる意義を失ったようだ。
かつての英雄であろうが操れる

障害を取り除き辺獄の奥へと進む灯火の守り手一行は、サザントスから「死海守灰文書」などの教会の秘匿する禁忌について話をし、その後タイタスを呼び寄せて主人公たちを殺すように命ずる。タイタスを倒したところ、亡者となっても「英雄」であることに固執する彼に対し、サザントスはそれを強く非難、「家畜にも劣る屑」であると言い放ち、そして、タイタスが自分の父親かもしれない男であると明かす。

何度も言ってやんなよ

タイタスを一通りなじり、欲のままに生き多くの悲哀を生んだ罪深い人間であることを言い終わったところで、タイタスの憎悪に支配された亡者ヴェルノートを呼びつけ、ヴェルノートはタイタスに自らの手でとどめを刺さんと襲い掛かろうとする。

この後リンユウが刺します

憎悪が爆発しタイタスを数度刺し、憎悪に任せるまま刺し続けようとしたところ、突如タイタスとヴェルノートの間に入ったリンユウ。彼女は致命傷を負いながらもナイフを引き抜き、ヴェルノートに刺し返す。手記にもあったように、彼女はヴェルノートの贖罪と呪いからの解放のために、自らの手でヴェルノートを罰することを望んでいた。そしてヴェルノートはリンユウとともに青い光の粒となって消えていった。

「黒い炎」に触れたロンド

辺獄で消えた先には”虚無"しか残らないと言い去ろうとするサザントスをロンドは追いかけようとするが、サザントスの黒呪炎に包まれてしまい身動きが取れなくなり、逃してしまう。それ以上先に進めなくなった一行は、フィニスの門から一旦退却することになる。ロンドはかつてサザントスがセラフィナとの交戦の際に触れた黒い炎のもつ「人間の醜さをすべてさらけ出したような」ものに包まれていたことを告白する。リンユウを喪ったことに対し悲しむロンドに対し、タトゥロックが彼らの消滅が"浄化"である可能性を指摘し、辺獄に渦巻く黒き魂を鎮めることで、先に進めるかのしれないと言い、それに従うこととなる。

い つ も の

一方、サザントスは玉座で、次の相手を準備していた。

第6章「喪失の絶崖」

タトゥロックの助言に従い亡者を浄化する

辺獄の死者たちを「浄化」した主人公たちは、さらに辺獄の奥に向かう。灯火の守り手たちはタトゥロックがバルジェロに対して茶目っ気を出し始めているのに戸惑いを覚えはじめ、アラウネはそのような彼女を見て、人の良心の存在を信じたいと言う。

亡者のパーティの価値

リシャールとアラウネが互いに大事に思っていることがわかるカットシーンを挟み、かつてヴァローレの森で見た館を見つける。そこでは辺獄にいながらも現世と同じようにパーティを行うヘルミニアの姿が。彼女もまた、辺獄にいながらも富への固執が捨てられずにいた。

ヘルミニアを倒した先に、サザントスの母ファラメの手記がおいてあり、サザントスは大陸を守り、人々を導く存在になってほしいという願いが書いてある

もともと配信時はここで前後編に分かれていたため、この手記をチェックポイントにしていたようです。
受胎告知

残りは「名声」アーギュスト。辺獄に建った彼の劇場で、彼はサザントスの依頼により「灯火の守り手」に向けて劇を書き下ろしたという。劇の内容は、サザントスの母ファラメをモチーフにした「救世主」の話。彼女は類まれなき聖火の素質を持っており、聖火神エルフリックから某キリスト教のような受胎告知を得て「神の子」を産む。というショートストーリー。

サザントスの負け

劇終盤にアーギュストから舞台に呼ばれた主人公たちは、アーギュストから救世主とその宿敵が大陸の未来を賭けるという体で戦いを挑まれる。戦いに勝利して主人公たちの勝利で劇終。救世主は想い半ばで散る…と言いながらアーギュストは消滅していった。

舞台の奥に、とある巫女の手記が置いてあり、巫女の島「アガペア島」と、指輪の巫女になるための修行が苛烈であること。そして手記を認める女性は巫女の資質がなく、自身も周囲からも巫女になることを望まずに、島で穏やかに過ごせればよかったと思っていた。しかし、サザントスとの出会いにより、彼女が特別な力を持っていて、その力を解放してもらったことから「小指のシグナ」となり、サザントスに心酔することとなったようだ。

サザントスたちと対峙

辺獄の最奥部、サザントスの玉座にたどり着いた一行。サザントスは、自らの出生を語り始める。生まれながらにして聖火守指長となること期待されており、彼自身もそれが使命だと思い、歴代の聖火守指長の誰よりも強いと評されるレベルにまで達していた。指輪をすべて聖火教会に戻してくれるという期待を受けながら彼はオルステラ中を動いていたが、その中で彼は教会が秘匿していた、自らの出生にかかわる記録を見つけてしまう。

生まれながらの聖火守指長

聖火守指長が持つ「青い炎」は先天的な素質が寄与する面が大きく、その才覚の正体については不明な点が多い、ただ一つわかっていることとして、炎の際は遺伝するということであり、サザントスの母ファラメは並外れた炎の素質を持っていたため、指輪を掌握せんとする教会にとっては何よりも離し難い存在であった。ファラメは結婚を機に神官職を辞そうとしていたのだが、教会はそれを拒否し、最終的には13年にわたり拘束し、その間に無数の男や教会関係者の「交配」させられた。彼女はその期間に4人の子供を産み、3人は才がないとのことで「処分」されたが、そのうちの一人に炎の才が認められ、それがサザントスであったということだ。

この時は本当に良い奴だと思ってた

自身の存在そのものが、教会の「欲」の結実であることを知ってしまった彼は、指輪探しを続けている永い間、自らの炎にひたすら問いかけ続けていた。この炎で滅すべき邪悪とは何なのか?彼はその答えをセラフィナの黒呪炎から得た。人間とは、醜き"欲"、真に滅すべき邪悪であると。

台詞もオルシステラだから、わざとなのか

そうして人間たちに見切りをつけたサザントスは青き炎を黒呪炎に変え、今いる人間の世界をリセットして新たに作り直そうとした。彼は世界を作り直すためにはオルステラの創造神である「原母神オルサ」が必要であることを理解し、かつてフィニスがそうしようとしたように、死後の世界(辺獄)で眠りから目を覚まさないオルサを、8つの神の力で目覚めさせようとしていた。

原母神オルサ
【「全てを授けし者」序章のおさらい】
「死後の世界」で眠りから目を覚まさないオルサを復活させるためには、大陸の守護者となった8柱の神々の力が必要。しかし、その力を行使した代償として、オルサが復活する代わりに大陸全てを闇に堕ち、人間が滅びることになる。
ロンドと共闘する

「灯火の守り手」たちは、サザントスの世界リセットに対し、欲だって決して捨てたモンじゃねえ。乗り越えてこそ守るべき未来があると言い放ち、サザントスを止めるべくロンドと"選ばれし者"が戦いを挑む。

シグナの犠牲で8つの炎が揃う

サザントスと激闘を繰り広げたものの、彼は特に傷ついた描写はなく平然としている。原母神オルサを起動するために聖火神の指輪が足りないのだが、突如シグナが自刃し、彼女は「聖火神の指輪の代用」となる。8つの炎をそろえオルサを起動し、それでもなお止めようとするロンドを拘束し、彼の聖火を奪うことでサザントスはさらに力を蓄える。

サザントスがホクホクしている

「私は”神界”へ行く そして、母と共に世を創り変える」と宣言したサザントスは、その場から消え、そして世界は黒い炎に包まれる。

カッティーナ…

次に"選ばれし者"が目覚めると、そこはフィニスの門の外だった。彼らは仲間の安否を知りたくて、先ずはヴァローレに向かう。ヴァローレではバルジェロ、ピエロ、フラがちょうど帰還したところだったのだが、彼らは何をしにヴァローレの外に出ていったのかを思い出せなくなっていた。さらに、様子を見に来た"選ばれし者"たちに対し「誰だ、あんた?」と言い、主人公たちは自身の存在の記憶を忘れ去られていることに困惑しながら、第二部の幕が閉じる。

個人的な感想

個人的に、第一部の位置づけが「辺獄編(現世編)」だと思っている。オクトラ大陸の覇者は、どのストーリーでも結構人が死ぬ。通常のRPGであれば死んだらハイそこで終わり。となるところを、オクトラ世界ならではの「辺獄」という世界を使って、あの時に未練を持って死んだ人物が、どのような思いで死んでいったのか。ということを描きたかったのだろう。特に、全てを極めし者でパーディスの理不尽さに巻き込まれて死んでしまったエリカ、マフレズの夫婦については使いどころがあってよかったのではと思う(マフレズはもうちょいなんか入れたれよって思うが)、エリカについてはおそらくきっちりと「浄化」されているようなので、今後の展開次第ではなんか主人公たちを助けてくれそうな予感がします。ただ、第一部はあくまでも「辺獄の世界」のシステムを理解することに重きを置いている感じがあるため、話としては(最初のホラーじみた夢の描写があったが)淡々としているように思えた。

「全てを授けし者」序章において、個人的にはサザントスが特に前振りもなく急に世界に対し反旗を翻したような描写になっておりあまり好きではないという感想を述べたが、第二部でサザントスがどうして世界をリセットするまでの結論に至るか。という描写が散りばめられており、サザントスのある意味最悪の出生(聖火教会の「欲」の結実のようなもの)が彼の根底にあり、その事実を知ってからも自暴自棄になることなく、青い炎を持って世界を守り続けていたが、「名声を授けし者」のセラフィナとの交戦で、改めて人間の欲のどす黒いところに触れてしまい、積年のモヤモヤが爆発してしまって行動に移した。ということだった。青い炎を突如黒い炎にできたのはたぶん彼の「炎の才」のなせる業なのであろう。

サザントスは自身の出生について本当にトラウマを持っているようで、それがよくわかるのが辺獄におけるアーギュストの救世主出生エピソードにある。劇中において母ファラメは処女受胎をしサザントスを産んだとなっているが、その後サザントス本人から聞かされる真実は、多数の人間との後輩の結果、誰が父親かもわからない状態で出生したとのこと。そして、その父親の候補の中にはタイタスもいるってことが判明。いやキッツ…。これ、劇を先に見せておくことで実際を知った時のきつさが増すようにできてて、うまくサザントスに対する同情心を生み出すことができているなと思いました。
また、「名声を授けし者」で養父モナリスを半ば殺すようなかたちで処分し、その後サイドストーリーで行方をくらませてしまったミザについても、辺獄のメモから養父が彼女が18歳になるのを「毎年花を渡しながら」待って、18歳になった途端に慰み者にされてしまっているというこれもクッソきつい真実。養父を殺害してもらうという目的を果たしたからって死ぬ必要ないやん。聖職者の異常な性からしか得られないエッセンスがある。

とはいえ、サザントスのやってることはまるでニブルハイムで自身の出生の秘密を知って狂ったFFVIIのセフィロスのごとく極端に走りすぎているしやってることについては全く共感できないけど、序章をプレイしてたときに思っていた「亡者で世界を満たす」というのは間違いで、新世界で無欲で無垢な人間を創ろうとし、それを統べる存在になろうとしていたようだ(なんかどっかのキングダムハーツのゼアノートに通ずる考えだな)

実は第三部の7章もボス直前までプレイしているので、次の世界の存在についてはすでに少し知っているのだが、それにしてもサザントスが"選ばれし者"を記憶から取り去る選択をした意味は何だったのだろうか。聖火神の指輪は手にすることができず、小指のシグナが特別な力(おそらく炎の才)を持っていて、これが指輪の力に成り代わることができるというというこれも後付けのチート設定のせいで、正直そりゃあねえぜって思っています。あと一生懸命戦ったわりにサザントスがピンピンしていて、かつせっかく発現したロンドの聖火も「もーらいっ☆」みたいな感じで取っていったのにも若干腹が立ったが。あと簡単にパカパカ開いた挙句、開けっ放しのフィニスの門どうするんだ?世界が滅んだからもういいのか?

時間をおいてストーリーを配信するという都合上、どうしても後出しになる事実が多くなってくるように感じているし、オリジナル版への収束がもうありえないレベルでスケールがでかくなってる(せいで、忘却世界なんてつくっちゃったのかななんて思ったりする)ので、改めてこの作品は「オルステラの舞台を共有した、オクトラの別作品」という印象を強める結果となった。まあ面白いか面白くないかで言えば、普通。。。

個人的な答え合わせ

過去記事に書いてたやつがあってたかどうかを確認するコーナー
指輪の力を使い倒された人間は瀕死か命を失うのがほとんどなのに、タトゥロックは指輪の力を使っても戦闘が出来ない程度には生き延びているということ。まあアラウネのポリシーでもある無駄な犠牲を出さないという展開上死なすことができなかったんだろうけど、ちょっとこれ後の展開で使えたり出来ませんか?
「授けし者をプレイしました」より

○思いっきりキーパーソンになりましたね。ストーリーではそのものズバリの発言はなかったのですが、追憶の覇者実装時にタトゥロックの一族は辺獄の世界を見ることができると明言していました。ガ・ロハの国章が目なのはそういうことだったんですね~

オリジナル版でクロスフォードの血を求めるリブラックがリンユウのことを一切言及しないので、リンユウはオリジナル版ではオルステラからいなくなっている可能性が高そうな気がします。
授けし者をプレイしました」より

○ヴェルノートと浄化されちゃいました。チリンチリーン。

最終的に指輪の不思議な力で指輪に関する記憶がリセットされますとかになったら逆にもうそれでいいよってなる気がする。
「授けし者をプレイしました」より

○指輪どころか世界が忘れてしまっているんですがそれは。。。

主人公たちは、これからフィニスの門を探す旅にでも出るのだろうか。とはいえ、フィニスの門自体はベルケインの人が場所を知っているはずで、行ったところで聖火神の指輪だけではどうにもならないのは明らか。
「全てを授けし者」のはじまり より

×フィニスの門自体はベルケインの人たちが場所を知ってる
→辺獄のホルンブルグ王から直接聞く
○行ったところで聖火神の指輪だけではどうにもならない
→そもそも指輪で開ける必要がなく、強い聖火で開けることができる
(これちょっとひっかかる)

黒の巫女となったシグナは死後の世界とのポータルを何処にでも開けることができる呪文を持っているので、各地で亡者でも侵攻させるつもりなのだろうか。
「全てを授けし者」のはじまり より

△各地で亡者でも侵攻させるつもりなのだろうか
→おそらくそのつもりだったけどエドラスしか襲えてない
 (辺獄世界をもっと広げるかと思ったら、意外となかった)

個人的な願望だが、8つの指輪意外の残り4柱の神々(ウィンヒルド、バロガー、ステオーラ、ドライサング)が出てくる展開があればいいなと思っている。好都合なことに、西ウィスパーミルも、東ダスクバロウも、北リバーフォードも、西エバーホルドもまだ主人公たちが立ち寄っていない地区なので、ワンチャンあっても良いんじゃないか。
「全てを授けし者」のはじまり より

×辺獄では一切登場しなかった
まあでも神界の中ボス戦BGMが「理を司る者」で、かつなんか話に「母と13人のこども」エピソードが出てるしこの線は今後に期待。


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