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ソニックフロンティアをプレイしました(12/1追記)

10年以上振りのソニック

デジタルデラックス盤を予約

海外では非常にキャラ人気が高く、いろんなゲームにゲスト参戦し、ついには映画にまでなってしまった音速のハリネズミ君ことソニック・ザ・ヘッジホッグ。私くらいのおじ世代だと一躍有名になった作品がゲームキューブの「ソニックアドベンチャー2バトル」だった。とはいえ、当時はハードも持ってなかったため縁がなく、GBAでソニックアドバンスを友人から借りてプレイしてた程度であった。

そこからもソニックシリーズとは縁がないゲーム人生を送っていたのだが、ニコニコ動画で3Dのソニックがスペインがモチーフになってそうなオレンジの屋根を走り抜ける動画を見た時に、当時高校生だった私は非常に衝撃を受けた。ソニックワールドアドベンチャーというスケールのでかいタイトル、東京フィルハーモニーオーケストラの壮大なテーマ曲「The World Adventure」、軽快で気持ちの良いスパゴニア昼のテーマ「Rooftop Run」そしてBowling for SoupのボーカルJaret Reddick氏の歌うテーマ曲「Endless Possibility」といった良い楽曲群。そして私はそこからソニックシリーズに使われているところからつながりのあるアーティストの曲を買い漁った。ただ、当時はPS3も持っておらず、ソニワドはXboxでやるもの!みたいな風潮を感じていたため、結局プレイすることはなく手元には音楽だけが残った。今もよく聴いている。

誰得コーナー1 おじさんのソニックボーカル曲好きランキング
1位 Endless Possibility
2位 His World(Zebrahead版)
3位 Never Turn Back
4位 Dreams in an Absolution
5位 Fist Bump
誰得コーナー2 おじさんのソニックステージ曲好きランキング
1位 Rooftop Run-Day(ソニワド)
2位 Escape from the City(SA2)
3位 That's the Way I like it(SA2)
4位 Wave Ocean(新ソニ)
5位 Dragon Road-Day(ソニワド)
次点でWon't Stop,Just Go!(SA2)とかSand Oasis(ひみリン)など

その後、2011年の「ソニックジェネレーションズ 白の時空」の発売を機に、ソニックアドベンチャー初代および2をプレイしたことにより、私は3D(モダン)ソニックネイティブとなった。2Dクラシックは横画面であるが故に、視覚で得られる進む先の情報量がどうしても3Dより少なくなるため、個人的に3Dのソニックの方が好みだ。
そんな中、「ソニックのオープンワールド」と銘打った作品が出ると知り、どんなものか興味が湧いたのでプレイしてみることにした。

ゲームについて

トロコン
ソニックフロンティア(SONIC Fronteers)
発売日:2022年11月8日
ハード:PS4/PS5,Switch,Steam,Xbox
価格:6589円(通常版)
7689円(デジタルデラックス版)
プレイ時間:40時間ジャスト

PS5、デジタルデラックス版を購入。マルチハード展開なので不具合は多少なり(フラグ不具合や床抜けなど)あるが、ロードの待ち時間は非常に少なく(同一島内のファストトラベルがロード待ちなし)、グラフィックもきれいでかつパフォーマンスモードでソニックがヌルヌルと動き概ね快適にプレイができた。

難易度「カジュアル」でプレイしてます

あらすじ

いつものアレ

とある場所で、何かを企み古代のオーバーテクノロジーを掌握しようとして古代の端末をハックしようとした結果、電脳世界に閉じ込められたエッグマンと、カオスエメラルドの気配を察知しテイルス、エミーと調査に来たソニック。しかし島に接近したところ、飛行機は吹き飛ばされ皆は散り散りとなり、何故かソニックは全体的にブロックノイズがかかったようなグリーンヒルに飛ばされる。

ソニックは電脳世界から脱出

よくわからないままグリーンヒルを駆け抜けゴールに行き着くと、ソニックはひとり島に降り立つ。突如天の声がソニックに語りかけ、先ほどいたグリーンヒルは電脳世界のグリーンヒルで、電脳空間を行き来することができるソニックは島の抱える(?)問題の解決の鍵となる特別な存在であることを知らされる。

君かわいいね

スターフォール諸島と呼ばれるフィールドを流されるがままに探索しているところ、ソニックを監視する白い少年(?)が。彼はソニックをどうも目の敵にしているようだ。

ソニックの仲間たちの行方は?少年(?)の目的は何か、そしてこのオーバーテクノロジーに溢れる島々は一体何なのかという謎を解明していくのが今作の主なストーリーだ。

良かった点

おじプレイヤーにも優しいゲーム設計

カメラが遠いと先がよく見えて助かる
カメラを一番近くするとココの顔まで見える

今作は近年のゲームらしく、難易度設定が自由なのに加え、ワールド探索時のソニックの各種スピードのパラメータもある程度の自由度がある。ソニックは非常にスピーディなゲームのため、カメラが近いとどうしても目が疲れてしまうものだが、今作では「カメラの画角」「カメラの距離」の調整に加え、「ソニックの初速」「加速度」「最高速」「旋回速度」などのソニックの動作性能でさえ調整が可能となっており、様々なプレイ層に触れてほしいという意志を感じた。

また、ロード中や新しいアクションを手に入れると「仮想空間」という練習フィールドで技コマンドの練習をすることができ、技単体ではなく一連のコンボや行動も身につけられる(勿論、設定で練習をOFFにすることもできる)
バトルもオートコンボを備えており、攻撃ボタンの連打で爽快なアクションが得られる(ようだ。使わなかったので使い勝手はわからない)

被弾した際にソニックがリングを失うのは定番だが、リングはフィールドの随所に溢れる程に配置してあり、それでも困ったらサイループで円を描けば無限にリングが手に入るようになっている。

ここまで書いててわかるように、このゲームはとにかく優しい。優しすぎる。

自由に走り回れる爽快感

随所にあるランドマークを探す
マップが少しずつ解放されていく

オープンワールドと言うからには、だだっ広い一つのフィールドを走り回るのかと思ったのだが、実際はオープンワールドと言うよりも、マリオオデッセイのようなワールド選択式でそこからは自由にアイテムを回収できるといった箱庭ゲーという感じだ。ひとつひとつの島(ワールド)はそこまで広大でもない(と感じさせるほどにはソニックがめちゃくちゃ速い)のだが、フィールドには従来の作品で採用されてきたモダンソニックのたくさんのギミック(スプリング、リング、ダッシュプレート、風船、壁走り)が散りばめられてあり、それらを使うことでストーリー進行に必要なメモリーアイテムが手に入る。高さ方向の探索もしっかりあり、チェックポイント間はグラインドレールで繋がれていきスルスルと移動することができる。ブーストゲージも普通に走る分にはスカスカになることはないので、ファストトラベルが解禁されてもあまり使わなくても良いと感じた。

メモリーアイテムを取る場所によっては強制的に2D操作になるところも多く、フィールドに簡単なアスレチックがあるのも悪くはないし(その場所に近づくだけでカメラ操作を封じられてしまうのは少し面倒だが)、そのアスレチックを無視して横から強引に入って攻略できる場所もあったりと、箱庭ゲーらしい自由さも感じることができた。

スピード感を失わせない工夫

番号の書かれたランドマーク

直前にやっていたゲームが「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド」で、各地に点在する試練の祠のアクションパズルを試行錯誤しながらじっくりと解き進めていく感じで非常に面白かったのだが、このゲームは「ソニック」、何よりも大事なのは「スピード感」だと思っている。各ワールドの地図は点在する「?」マークの場所にあるミッションをこなすことでデータが開示されていく。単純に回し車を回したり、縄跳びや反復横跳びをしたり、時間内に指定された場所のスイッチに触れたりなど、ほんの一部を除いて純粋なアクションで謎解き要素はほぼないに等しい。でも、それでいい。ソニックがその場に立ち尽くしながらウンウンと悩む姿をプレイヤーは見たいだろうか。私は違うと思う。ストーリー中でソニック自身も「直感で何をすればいいかわかる」といった旨の発言をしているので、プレイヤーもその気持ちになってサクッとサイループなり何なりして終わらせられる。

ステージには4つのミッションが設定されている

各マップには従来作で言う「Act」が7個程度配置されている。アドベンチャー系にありがちな数分かかる広大なステージではなく、カラーズのようなコンパクトなものにまとまっており、各ステージはどれもこれも1〜3分以内に終わるように出来ている。そして、ストーリー進行に必要なアイテムが報酬にあるおかげで、一部のステージを除けばノルマも非常に優しく、2、3回のプレイで容易に報酬をコンプできる。

ステージの内容については、通常の3Dモダン、2.5Dモダンを基本として、走り抜ける系、レールグラインド系、ジャンプギミック系といった感じで分類されており、複雑なルート分岐や大幅なショートカットなどは殆どないように出来ている。どちらかと言えば、フィールド探索に力点が置かれているように感じた。

豊富なバトルアクション…?

バトルはスピーディ

これは良いところと悪いところの両方を含む。
ソニックの攻撃は、ホーミングアタックを起点とする物理コンボに加えて、空中で対象をロックオンしてL2をホールドすることで衝撃波を連射したり、L1R1のステップ回避、エアブースト中に攻撃することで専用のアクションを出すことができる。アクション自体は多彩で面白いのだが、先述の通りこのゲームは難易度が低いので、ほとんどの場合において脳死ホーミング+衝撃波かもしくはダッシュ+×で出せる強化版エアスラッシュの二つのアクション以外、使う必要がほぼない。コンボが続くとソニックはファントムラッシュという時限強化形態になるのだが、そのゲージは減り方がかなり早いため、上述の衝撃波系のコンボ以外でラッシュ状態になるのは難しいし、エアブースト系の派生攻撃は、衝撃波以外はハッキリ言って演出だけがかっこいいテンポの悪い攻撃で時間の無駄である。入力の都合上エアブーストで近づいてホーミングアタックをしようとして、ホーミング弾が出た。というケースはプレイした人ならわかってくれるはずだ。

フィールドの随所にいる中ボス

フィールドには随所に中ボス(強敵)がうろついており、近づくとカットイン演出が入る。中ボスは単純に殴ろうとしてもダメな場合が多く、ギミックを解くことで攻撃可能になるもの、またはパリィアクションを起点に攻撃が可能となるものに分かれる。初見では演出もあって、やってやろうじゃないかとやる気にはなれるのだが、一度倒したあとに復活した際、近所を通るだけで同様の演出が繰り返されカメラを奪われてしまうのは正直鬱陶しかった(敵によっては近づきすぎると専用のフィールドに引き込まれるので注意)。あと、敵のバリエーションが忍者系、タワー系などにコンパチがあるのだが、ぶっちゃけアクションにほとんど差がないので、どこが強くなっているのかわからない。

もう一つこのゲームのバトルで気になるのは、パリィの仕様である。おそらくこれは狙ってその仕様にして製作されたので仕方ないのだが、L1+R1をホールドすることで全方位に常時ガードカウンター判定を出すことができる。近年のゲームではジャストガードやジャスト回避といった「アクションの巧さ」にご褒美を与えるシステムを採用しているが、今作はあまりにも優しい仕様すぎて、ぶっちゃけ面白くない。せめてジャストガードやジャスト回避といったものを作って欲しかった。
あと、パリィ成立やブースト時アクションには演出の「タメ」が入るのに、被弾時のリベンジ行動(吹っ飛ばされている時に×で専用のカウンター攻撃に派生)は特にそういったものがなく、地上近くで被弾するとほぼカウンター不可というなぜかそこだけ優しくない仕様も地味に気になった。

大ボスはスパソニ化して戦う

バトルシステムには少し気になる点があるものの、良いところもある。このゲームは展開の都合上、序盤からステージボスに対してスーパーソニックで戦うことになる。スーパーソニックは勿論リングの残量がゼロになるまでは無敵で、スピードもパワーも段違いに強くなる。随所にQTEが入り演出面にも力が入っており、これについては非常に爽快で面白かった。

ただ、アタックレベルやディフェンスレベルを上げすぎると途端にヌルゲーになってしまうので気をつけよう!!何度も書くが、このゲームは「優しい」ので・・・

個人的に良くなかった点

いまいちパッとしないストーリー

「メモリーアイテム」で会話イベントを起こす

このゲームはオープンワールドゲームっぽく、世界を探索することでその全容がわかっていくように「意図的に」ぼやっとした感じで話が進んでいく。ストーリーのキーキャラクターでもある謎の電脳世界の人物(名前も性別も終盤までわからない)し、道中でソニックに語りかける「天の声」が誰なのかも実は最後までわからない(少なくとも私は記事を書いてる今もわからない)

各島には電脳世界に閉じ込められた仲間(エミー・テイルス・ナックルズ)が居て、彼らにはメモリーアイテムを提供することにより、電脳世界に閉じ込められたままだがソニックとやりとりできるようになる。

島のあちこちにいる「ココ」

各仲間キャラは、ソニックシリーズ特有のオーバーテクノロジーの残滓でもある「ココ」と意思疎通を図ることができ、それぞれのキャラに合わせた役割を持ったココたちの「未練」を達成し、現世から解放するといったストーリーが展開される。エミーであれば「愛」がテーマだろうし、テイルスであれば「メカニック」がテーマである。といった感じ。

ココは古代人(はるか昔に地球にやってきたカオスの先祖みたいなビジュアル)の記憶と繋がっており、メモリーアイテムを仲間に与えていくと、ソニックたちのいるスターフォール諸島がどのような経緯で今のような姿になったか。というのがわかるようになる。その「古代人の記憶」を探るのにエモさを感じろよとでも言いたいのかもしれないが、実際のところあんまりエモくない。古代人とソニックが直接的な関係がないってのがでかくて、100年越しの主人公への想いが記憶を取り戻すことで解ってくるゼルダの伝説エモいオブザワイルドみたいな「主人公が直接作用する」要素があまりないように思えた。

唐突に闇堕ちするテイルス君

ココとの交流を通じて、ソニックの仲間たちは自身の気付きや学びを得るのだが、テイルス君が急にあっさりと闇堕ちしてあっさりと立ち直ったするし、ソニックが電脳世界と行き来を繰り返して電脳世界に自身を侵食されて満身創痍のくせにカットシーンのあとはボッ立ちのときはつらそうにしてるけど、動かしたら別に普通に走り回れたり…。所々雑だなあと思うところがあり、ソニックが電脳世界に囚われてしまった時に仲間が力を合わせて犠牲になる代わりにソニックを現実世界に呼び戻す描写はなんでそんなことができるのかという「仕組み」の部分が全然わからず、とにかく先の展開ありきでストーリーが構成されていると感じてしまい、あまり話に入り込めなかった。

じつは女の子だった…

また、今作ではエッグマンが完全に空気である。ゲームのオープニングで電脳世界に閉じ込められて脱出できないのだから仕方ないのだが、基本的にエッグマンは自身の作ったAI「セージ」を通じてソニックの動向や古代人のテクノロジーを探っているだけだ。最後に見せ場を作ってあげようとせんばかりに一番最後のカオスエメラルドをソニックにプレゼントしてくれるのだが、それこそ出番を無理やり作ろうとした感が拭えなかった。エッグマンが電脳世界でやっていたこと、感じたことは別途収集アイテムとしてボイスメモがありそれで詳細な内容を知ることができるのだが、それを読むと、エッグマンがセージに対してただの道具以上の思いを抱いていたことがわかる。それも正直よくわかんないんだけど(SA2のマリアに準えてるところもなんか違う気がするってなった)、エッグマンのボイスメモを読まないとマジで最後のエッグマンの所作が意味不明なものになるので、ボイスメモは必ずクリア前に集めていた方が良い。

こんな感じで散々「雑」だと言ってきたが、ソニックにストーリー性を期待しているかといえばそうでもなく、そんなことよりも無駄に熱くなれるラストバトルがあればいい!!たとえばSA2のファイナルハザードとかさ、ソニワドのパーフェクトガイア然り、宇宙空間でキーキャラと協力してスパソニになって、ゲームのテーマソングをBGMにただただ“アツい”バトルができればそれでよかったのに。。。。

ないんかい!!!!!!!!ってなりました。あのさあ。。。

これ、難易度カジュアルだったからかなって思ったんですけど、スリルでもないみたいですね
11/27追記 スリルでやりました。ナニコレ…

あとボスデザインが某新世紀何何ゲリオンをオマージュしてるように見えました

日本語と英語の温度差

これはうまく言語化できなくて申し訳ないが、英語ボイス・日本語字幕でプレイをしているとなんか字幕と言ってることのニュアンスが違くね?となる場所が結構あった。具体的にどのセリフかとかは言えないが、聞き流していると「ん?」となるようなシチュエーションにいくつか出会った。特にセージの台詞回し。日本語字幕だとソニックへの当たりがやたら強いし(英語だとあくまでもシミュレーションの結果可能性はめっちゃ低いみたいなことを淡々と言ってるくらい)、生みの親に対するエッグマンへの思いが「重い」ように感じる。演出の都合かもしれないが、これについては違和感がどうしても拭えなかった。

ステージビジュアルの少なさ

ソニックの記憶を元にステージが生成される

ステージの数自体は合計30ステージあり、それについては十分な数を備えているとは思うが、ソニックの記憶から生成されるという設定の電脳世界のステージが、グリーンヒル、スカイサンクチュアリ、ケミカルプラント、エッグマンが囚われているシティエスケープちっくな場所の4つしかないのはなんか少なくない?って思った(ゲームでは「ソニック ロストワールド」よりも後の時系列であることがわかっているのに。。。)一応、各種ステージで過去作のシチュエーションを再現しているなと感じる部分があったんだけど、記憶から取り出す設定ならもっといろいろワールドビジュアルがあっても良くない?と思った。オレンジルーフスとかクライシスシティとかさ。

取ってつけたようなミニゲーム要素

これいる?

これはある意味「ソニックらしい」と個人的に感じる要素なのだが、ソニックってなんか余計なミニゲームつけがちだと思うんです。ソニアドで個人的に苦行だったビッグ・ザ・キャットの「カエル君釣り」や、謎にピンボール入れたりとかするじゃないですか?人によっては、ソニワドの夜パートはいらないやらありますが、今作でもありました。釣りとシューティングとピンボール。

特にピンボールはストーリー攻略に必須だったため苦行だったし、同様にシューティングも端末を動かすために度にやらされる。ココを集めるミニゲームとかサイループを使った雑草刈りなんかはまあゲームのアクセントとして機能していたと思うが、ピンボールなんて誰が求めてるんだ?規定の点数取ったらクリアだと思い込んで終わろうと○ボタンを押したら確認もなくフィールドに戻され「ミニゲームをクリアする」と出た時は正直かなりムカついた。

また、釣りは救済措置的な面を持っているのかもしれないが、フィールドの収集アイテムや強化アイテムまで全て交換可能なため、釣りを利用するとぶっちゃけ探索の意味を無くしてしまう。一応私はフィールドに点在するメモリーアイテムはマップに表示されるものは全て回収したが、そんなことをしなくても釣りして交換すればある程度ゲームを進めることができてしまう。というのは正直どうかな。と思った。あと釣りが簡単すぎて単純にミニゲームとして面白くないのがネガティブな気持ちを強化する要素になっている気がする。

前触れのなさすぎる敵の復活

スターフォール諸島なので流れ星が出る

フィールドには天候や時間などといった環境変数が設定されていて、天候は何の影響を及ぼさないのはとにかく、時間ってのをあんまり上手く使えていなかったなという印象がある。夜にしか解くことができないチェックポイントがあるが、昼ならではみたいなものはなく、見通しが良いか悪いかの差にしかならないというのがいまいち。あとこれはブレワイのパクりなんだと思うんですが、ゲーム内で何日か経過すると突如流れ星がたくさん降り始め、今までに倒してきた敵が復活するというシステムを採用している。流れ星を取るとスロットを回して釣り用のトークンを手に入れることができるという利点はあるものの終盤で釣りをする必要がなくなってからメモリーアイテム探しをしているときにコレが始まると、マップにさしたマーカーピンがわかりにくくなるし、おまけにこのスターフォール現象はブレワイのように日付が変わる前に予告演出が入るなどはなく、本当に唐突に始まる。ブレワイであれば演出が始まれば敵と戦っている時も「あっ引かないと」ってなれるんだけど、ソニックはそれがないせいで、私は中ボス撃破と同時にスターフォールが起きて再戦する羽目になった。どうしてこうなった。

リングレベルとスピードレベルの強化仕様

アタックレベルとディフェンスレベルは敵を倒したり釣りのトークンの交換で強化アイテム「実」を獲得し、それを特定のNPCに持っていくことで、手持ち分のレベル上限まで一気に上げてくれるのだが、対して「ココ」を集めて上げることのできるリングレベルおよびスピードレベルは、何故か1レベルずつしか上げることができない。おそらくリングレベルやスピードレベル簡単に上限に行くことが出来ずリスキルすることを前提とした設計になっているのではあるが、PS版では全てのレベルを99にしないとトロコンできないため、釣りのトークン交換で乱獲したココで1レベルずつちまちまと上げる作業は正直めんどくさかった。

ソニックに何を求めるか

そういえばお前なんでここにいたんだっけ

今までの流れでネガティブな側面の方を多く書いてきたが、個人的にはサクッと楽しめるゲームで概ね満足している。結局プレイヤーは「ソニック」というゲームに何を求めているかというところに収束するとは思うのだが、ソニックを「はやいぞーたのしいぞー」って感じでプレイしている私みたいな人には、楽しめるゲームになっていると思う。逆に言えば、今までアドベンチャーシリーズで長いステージをやりこみ力でタイムを縮めてきた求道者のようなプレイヤーにとっては、Actのやりがいの無さもあって、正直楽しめるかわからない(全クリ後にステージ単位で遊べる「アーケードモード」が解禁されるが、あまり遊ぶ気になれない)

これもかなりの偏見であることは自覚しているが、面白いソニックのゲームというのは全てのキャラクターに個性があり、スピード感も備えておりかつ余計なミニゲーム要素が少ないソニアド2みたいなゲームだと思っている。今作は多少なり余計な要素が入っているものの、そこそこ硬派なゲームにはなっていてそれについてはよいのだが、いかんせんゲームが優しすぎるところ、そしてやり込みがいが感じられないところが少しもったいないように思えた。40時間というプレイ時間もこの手のゲームでは決して長い方ではなく、ボリュームもそこまであるようには感じなかった。ただ、ソニックがだだっ広いフィールドを走り回れたら。というプレイヤーの要望にはしっかり応えられているゲームだと思うので、近年ソニックに手を出していない人にも気軽に楽しんでほしいと思う。

12/1追記 2023年アップデートについて

ソニックの公式Twitterから2023年のアップデートのロードマップが公開されました。

アップデート1
・ジュークボックス
・フォトモード
・新しいチャレンジモード

アップデート2
・ソニックの誕生日
・オープンゾーンチャレンジ
・新しいココ

アップデート3
・エミー、テイルス、ナックルズプレイアブルと新しいストーリー

3期に分かれてて、そのうち2つ目のアップデートが「ソニックの誕生日」なので6月下旬として、1期目が3月、3期目が9月とかになるんでしょうか?既に味のしないガムになってるのでこれで何か変わればいいのですが。

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