「トロイヤ戦争」の英雄たち(2)

「オデュセウス」「アキレウス」とギリシャ側の「英雄」が続いたので、今度はトロイ側の「英雄」を書きたいと思います。

「ヘクトル」はトロイの王「プリアモス」の長男で、トロイ側の総大将でした。

この3人を形容するなら、「オデュセウス」は「知謀限りなしの」、アキレウスは「天下無双の」、そしてこのヘクトルは「高潔極まる」と言う所かと思います。

穿った見方をすれば、オデュセウスは"知"に走りすぎ、アキレウスは"己の欲"に忠実過ぎるのです。

しかし、ヘクトルは人間として"完成されている"ように感じます。

ヘクトルの弟であり、「トロイヤ戦争」の元となった「パリス」に対しては、「どうしてトロイに災いをもたらした❗️」と叱責はするものの、だからと言って弟をギリシャ側に突き出す事はせず、襲い来るギリシャ軍にも勇敢に戦います。

また、アキレウスの親友である「パトロクロス」がヘクトルによって討ち取られた時、アキレウスが敵討ちのため、ヘクトルに「一騎討ち」を申し出ました。

アキレウスと戦って生きながら得ることはほぼ"不可能"、これが"最後の別れ"となる、妻と赤子に対して温かい思いやりのある言葉を掛けて、戦いの場に臨むのです。


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