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「〇〇のプロです」に対する違和感

プロフェッショナルの定義とは・・・

ダーツに限らずプロを名乗れる職業・人は、それこそ星の数ほどいる。
でも本当にそれってプロと名乗っていいの?人も星の数ほどいる。
プロはアマチュアや一般人から「資格、実力、人気、戦績、活動内容、性格、素行などなど」いろんな角度から見られます。
その中でもこれぞプロフェッショナルって人で有名な人は、ほんの一握り。自分がいる業界内では超有名人って人は意外に多いと思ってます。
プロってどうしたらプロ?なのだろうって考えてみたら、その道で「お金を稼いでいたらプロ?」「資格を持っていたらプロ?」「深い知識を持っていたらプロ?」「プロ団体に所属していたらプロ?」「プロ契約をしていたらプロ?」「プロ宣言をしたらプロ?」など、競技によってさまざまな定義があるけど、どれも正解であるが不正解な気もする。
深さで考えるとそれってプロって言えるのか?と疑問がどうしても出てきてしまう。
自身で「私は〇〇のプロです」と名乗るのはいいが「周りから見てあの人はプロ」と言われるかどうかで考えるとなかなかに難しいと思う・・・

ダーツでいうと・・・何がプロ?

日本のダーツ界でいうと3団体がプロ資格の認定・登録をしています。
1つ目は「SOFT DARTS PROFESSIONAL TOUR JAPAN」、2つ目は「SOFT DARTS PRO TOURNAMENT 「PERFECT」」、3つ目は「公益社団法人日本ダーツ協会」です。それぞれが認定試験を実施しており、団体ごとに賞金ツアーや大会を開催しています。
ダーツでは「プロ資格」を所持することでプロを名乗ることができます。これはゴルフ・ボーリング・ビリヤード・ボクシングなどが同じ仕組みです。
ダーツのように複数の団体がプロ資格の認定・登録をしるスポーツもあり、一般的には他団体が主催する大会には参加できないことが多いです。
野球やサッカーみたいにプロ団体に加盟するチームと契約する仕組みや競馬・競輪・競艇などは養成所?研修所?を卒業する仕組みのプロもあります。
卓球や水泳や陸上は「私はプロです」と宣言すればプロと名乗れるみたいです。

じゃあ資格を持っていれば「プロ」なのか

ダーツプロの制度としては「団体が実施しているプロ試験に合格しライセンスを所持すればプロ」であることは疑いようがない事実ではある・・・・が資格を持った人間が皆、プロとして世間から認められているかというと、なかなかに微妙な感じがしてしょうがない。
やはりアマチュアからしたら「稼いでいないプロをプロとして認めるのは・・・」という考え方はある。どれだけ「ライセンスを持っているのがプロだ」と声を荒げたとしても「プロなら稼げ」という考え方は変わらないし無くならない。そもそもどのくらい稼いだらプロと呼べるのかも明確ではないけど・・・

稼いでからプロと言えの声

なぜかこの考え方を有する人たちの「プロの稼ぎ」は「プロツアーの賞金」だけが対象になっていることがほとんどである。ダーツの女子プロがプロツアーで稼げる賞金なんてたかが知れているにも関わらずに・・・だ。
 ※参考までにJAPAN Ladiesで全18Stageで優勝した場合、50万×18大会=900万+年間ランキング150万=1,050万。全部2位だと合計460万。
プロダーツプレイヤーの稼ぎ方は一般的に賞金・スポンサー(グッズ含)・イベント(レッスン含)の3本柱である。賞金で稼げなくても人気のある選手やレッスンに定評がある選手はスポンサーやイベントで稼ぐことができる。最近ではYouTubeをやっているプロも少しつづ出てきているので稼ぎ方のパターンが少し増えてきた。

兼業プロはプロなの?どうなる?

ダーツプロのほとんどは「兼業プレイヤー」である。さらにいうと本業で稼いでダーツは赤字という場合はほとんどである。ダーツのプロ活動だけを黒字の選手は少なくダーツだけで生活ができる人はほぼいないのが現状です。賞金>遠征費用のプレイヤーは各団体で合わせても100人もいないと思う・・・そもそも賞金を10万円以上獲得できないプレイヤーが大多数を占める。
そんな状態の「兼業プレイヤー」は、ダーツをしない人間からしたら「本当にそれはプロ?」となってしまう。野球やサッカーでもプロ契約をしているが夢のある年俸ではない選手もたくさんいるし、マイナースポーツでは競技だけでは食べていけない人が多くいる・・・むしろほとんどなんじゃないかなぁ・・・

プロであることに人格は考慮されるのか?

稼ぎの他に「プロなのだから〇〇であるべき」という「べき論者」も一定数いる。有名税という名目で誹謗中傷を受けても我慢をするべき。いつも笑顔でファンと接するべき。業界の発展に尽力するべき。一般プレイヤーの目標となる人物であるべき。写真をSNSにアップされてもしょうがないなどなど、大きなお世話だったり、意味が分からないものも多数ある不思議・・・
プロは、こうあって欲しいという理想があるのは分かるけど、押し付けるのはいかがなものかと思う。
人格は個性なんだから、聖人君子もいれば求道者もいるし修行僧もいるし、アウトローな人もいればパリピもいる。その個性にファンがつく。自分が合わない個性のプレイヤーを批判する人がいるのは本当に悲しいなぁと

私の考える「これがプロ!」ってなんなのだろう?

ダーツではプロライセンスを所持すればプロとして名乗ることはできるが、無収入でも試合に一切でなくてもプロなのだ。
私が考えるプロとは「プロである自覚をもち、ダーツというコンテンツを使って収入を得ている。収入を得るために日々努力と研鑽をしている人」がプロであると思っている。
そして好きなプロは「ダーツが本当に好きで好きでしょうがない人。上手く強くなろうと夢中に投げていてら、後から人気とお金がついてきた」って種族の人たち。