【9076】セイノーHD 銘柄分析

①事業内容

貨物自動車運送事業、倉庫業、航空運送代理店業、損害保険代理店業、国際相互輸送及び通関業、情報処理サービス業、不動産賃貸業、その他です。

  • 貨物自動車運送事業は、小口商業貨物を主力とし、宅配、引越、貸切等の運送を行う事業。

  • 倉庫業は、貨物の保管、荷役、流通加工等を行う事業。

  • 航空運送代理店業は、航空貨物の輸送手配を行う事業。

  • 損害保険代理店業は、損害保険の契約手続き等を行う事業。

  • 国際相互輸送及び通関業は、国際貨物の輸送、通関を行う事業。

  • 情報処理サービス業は、情報処理システムの開発、運用等を行う事業。

  • 不動産賃貸業は、自社保有の不動産を賃貸する事業。

  • その他は、リサイクル事業、太陽光発電事業等を行う事業。

②業績

売上高は前年同期比3.9%増の238億、営業利益は3.5%増の9億。
営業利益で予測より下回る。
・4Qの物量減少の影響
・4Qでの国際運賃の急激な下落によるマージンの縮小
・新規連結会社の立ちあがり負担

③財務状況

自己資本比率62.7 %⇒63.2%と0.5%アップ。総資産 も2.72%増 7038億と健全な状況。

④ストーリーや材料

・燃料費の落ち着きと運行便の効率化

・EV自動車への需要回復

・株主還元を重要視


⑤リスクや懸念点

  • 運送業界では人手不足が深刻化、2024年問題への対応。

  • 物流の需要の伸びしろ


⑥主要顧客

セイノーHDの2021年3月期決算・中期経営計画説明会資料によると、同期の売上高の内訳は以下のようになっています

  • 製造業:1,088億円(売上高全体の約40%)

  • 卸売業:433億円(約16%)

  • 小売業:368億円(約14%)

  • 建設業:142億円(約5%)

  • その他:522億円(約19%)

⑦競合他社

ヤマト運輸、佐川急便、日本通運などです。

セイノーHDは競合に勝つためにも国際化を進め、ドイツのDBシェンカーと合弁会社を設立した西濃シェンカーは、DBシェンカーのグローバルネットワークとセイノーHDの国内ネットワークを活用して、日本と海外の顧客に物流サービスを提供しています。


⑧市場規模

日本の物流市場規模は、トラック、鉄道、船舶、倉庫などの物流事業を含めると、およそ26兆円と推計されています。そのうち、トラック運送事業は約15兆8,986億円で、全体の約6割を占めています

また、物流17業種と呼ばれる市場規模は、2020年度には約20兆405億円で、前年度比97.6%と減少したものの、2021年度には約21兆5,810億円に回復する見込みです。
※物流17業種:トラック運送、鉄道貨物輸送、海上貨物輸送、空輸貨物輸送などの運送事業や、倉庫事業、国際複合一貫輸送事業など。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?